Archive for category 218

Date: 11月 12th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その13)

11月6日のaudio wednesdayに来た人が驚いたのは、
喫茶茶会記にあるメリディアンの218ではなく、
もう一台の218の音に対して、である。

喫茶茶会記の218にも私の手が加わっている。
ちなみに写真家の野上眞宏さんのところの218もそうである。

この二台の218は、ほぼ同じ手の加え方をしている。
この二台を比較試聴したことはないけれど、そう大きく音は変らないはずである。

今回喫茶茶会記に持ち込んだ、もう一台の218は、さらに手を加えている。
喫茶茶会記の218、野上さんの218にも、やらなかったことを施している。

さらにこまかい作業になり、二三度やりなおしているぐらいなので、
施さなかった、というわけである。

今回は、どこまで218は良くなるのか、
しかも喫茶茶会記の218と同条件で直接比較できる。

本音は、半分、私自身の腕試しの意味あいもあった。
前日の夜に作業を行った。
なので、私の部屋では音を聴いていない。

私も、今回の218の音を聴くのは、audiowednesdayで、来られた方と一緒なのが初めてである。
喫茶茶会記と野上さんのところの218も、かなりいい音に仕上がっている。

それとどこまで違うのか。
たいして違わなければ、そこまでやる必要はあまりない、ということになる。
喫茶茶会記の218を聴いて、今回の218に交換する。

置き場所、設置条件、電源コードすべて同条件で比較試聴した。
自信はあったが、音ばかりは聴かないことにはなにもいえない。

能書きだけはいっぱいあっても、出てくる音がさほど違わなければ、
それまでの評価に終ってしまう。

自信はあったが、ここまで違う(良くなっている)とは、予想を超えていた。

Date: 11月 12th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その12)

私はメリディアンの218に手を加えた。
それは218への、いわば愛情からである。

愛情を感じないオーディオ機器に手を加えようとは、私はまったく思わない。
この種の行為を、オーディオ機器への愛情がないからだ、と批判する人がいる。

そう言う人で、まったくこの種の行為を行っていない人がどれだけいることか。
いや、自分は手を加えたりは絶対にしない、とうい人はけっこういる。

けれど、そういう人たちはケーブル一本交換しない、したことがない、
そう言い切れるのか。

たとえば電源コード。
いまでは着脱式がほとんどだが、
電源コードをこれまで一度も交換したことがない人はどれだけいるのか。

着脱式になっているオーディオ機器にも、電源コードは付属している。
その付属の電源コードを交換するということは、
もう手を加えていることである。

このことが、どうにも理解できない人が、手を加えることに絶対的に批判の人のなかにいる。
オリジナルを尊重しなければならない──、
そう言う人が、電源コードを交換していたりする。

そこに矛盾を感じていないのか。
着脱式になっているからが、交換してもかまわない理由となるのか。

もっといえば、昔のオーディオ機器には信号ケーブルも付属しているのが多かった。

例えばずっと以前のマッキントッシュのアンプには、
赤白の、あの安価そうなラインケーブルが付属していた。

つまりそのしたいのマッキントッシュのオリジナルを尊重するのであれば、
ラインケーブルには、その赤白のケーブルを使うことになる。

けれど、そこまでしている人がどのくらいいるのか。
そこまで徹底している人から、手を加えるなんて……、と批判されるのであれば、
何か言い返したりしないし、そういう考えもあると認める。

けれど、そういう人にいつまで出逢ったことはない。
そういう人がいないとはいわない。

それでも手を加えてはいけない、という頑なに主張する人は、
なんのことはない信号ケーブルや電源コードはとうぜんのように交換していて、
自分の行為に矛盾を感じていない。

そう指摘すると、元に戻せるから、という返してくる。
だから、218へは、元に戻せることしかやっていないのだ。

Date: 11月 10th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その11)

5月のaudio wednesdayで初めてメリディアンの218を聴いた。
その時のことは別項で書いている。

そこではいろんなことを試した。
試しながら、218の可能性を探っていた、ともいえる。

こういうことをやってどういうふうに音が変化するのか、
その時の音の変化量の大きさはどのくらいなのか、
そういったもろもろのことを聴きながら、
私なりに218の可能性の大きさを感じていた。

ここでの可能性とは、いいかえると素姓の良さでもある。
その素姓の良さを抑えている、スポイルしている要素を、
どれだけなくしていける(少なくしていける)か。

部品など交換しなくても、
これまでのことからやっていけるという自信はある。

218にどんなことをしたのかは、詳しくは書かないが、
くり返すがハンダゴテは使っていない。部品は何ひとつ交換してない。

かかった費用は数百円程度である。
作業には、慣れていないと時間はかかるが、特殊な技術を求められるものではない。

いわゆるツボさえわかっていれば、確実に成果をあげられる。
出し惜しみして、ここに書かないわけではない。

直接会った人から訊かれれば、隠すことなく基本的には教える。
けれど、この人に教えたら、218を壊しそうだな、と判断した場合には、
教えないこともある。

その程度の手の加え方で、218の音がどれだけ良くなるのか(変るのか、とは書かない)。
疑問に思う人が多数だろうが、
11月6日のaudio wednesdayに来た人は、その成果をはっきりと聴いている。

Date: 11月 10th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その10)

私が、購入したオーディオ機器にまったく手を加えないタイプであったなら、
CDプレーヤーをアキュフェーズのDP70かスチューダーのA727、
どちらを採るかは、そうとうに迷ったことだろうか。

でも、DP70とA727を比較試聴している時には、
手を加えることも考えていた。
その上での、両機種の可能性を考慮しながらの試聴であった。

つまりそれまでにもCDプレーヤーに手を加えてきた。
それがあるからこそ、
いまそこで感じている不満点は、
どうにかできるという自信があったうえでのA727という選択だった。

だからといってA727を購入後すぐに手を加えたわけではない。
じっくり聴いて、ある程度の期間が過ぎてから、である。

一度目をやって、
A727と同じピックアップメカニズム、デジタルフィルター、D/Aコンバーターを採用した、
別メーカーのCDプレーヤーを別途購入して、
二度目のために、徹底的に、このCDプレーヤーに手を加えていった。

これはもう実験だった。
最終的にはトレイも外してしまった。
実験用だったため、元に戻せなくなるまで手を加えた。

その上で、A727に二度目の手を加えたわけだ。
もちろん、二度目も完全に元に戻せることを絶対条件とした。

DP70ではなくA727にしてよかった、と二度目の手を加えたA727の音を聴いて、そう思えた。
念のためいっておくが、DP70よりも、製品としてA727がすべての点で優れているわけではない。

何を優先順位とするかによって、DP70も選ばれるはずだ。
私は、DP70との比較試聴で、A727の可能性を、DP70のそれよりも高く評価した。
そして、A727の可能性は、私が期待した以上でもあった。

Date: 11月 10th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その9)

音を聴いて、あるオーディオ機器を評価する。
オーディオマニアならば、みな行っている。
けれど、そこでの評価の仕方は、人によって違うこともある。

評価の結果が違う、というよりも、
どこを聴いているのか、という意味での評価の仕方である。

オーディオ機器の開発に携わっている人ならば、
プロトタイプを聴く機会はあたりまえのようにあるわけだが、
オーディオマニアが聴くのは、ほとんど製品化されたオーディオ機器である。

出てきた音がすべて、とよくいわれる。
確かにそうではある。
けれど、その出てきた音に何を聴くのか。

そのオーディオ機器の可能性を、出てきた音に聴くことだってある。
オーディオ機器の比較試聴をして、
どちらのオーディオ機器が優れているか、
自分の好みにあっているか、
そういう評価の仕方をすることもあれば、
常にオーディオ機器は商品でもあるから、
可能性の方を優先しての評価をすることだって、私の場合ある。

別項「EMT 930stのこと(ガラード301との比較・その11)」で、
アキュフェーズのDP70とスチューダーのA727を、
ステレオサウンドの試聴室でじっくりと比較試聴したことを書いている。

そして、私はA727を選んだ。
その理由も、そこに書いてるが、書いていない理由もある。
それが、可能性をどう評価しての選択の結果である。

Date: 11月 10th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その8)

喫茶茶会記で10月中旬から鳴っているメリディアンの218は、
実は私が少しばかりを手を加えている。

といってもハンダゴテを使っての作業ではない。
そういう作業は、ようするに部品交換であり、
部品を交換するということは、もう元には戻せない、ということである。

元々ついていた部品に戻せば……、
それで元の音に戻ることは絶対にない。

取り外した部品をまたプリント基板にハンダ付けする、ということは、
その部品にハンダゴテの熱を三回加えることである。

製造時に一回、
部品を交換する際にプリント基板から取り外すときに一回、
元に戻すため再びプリント基板にハンダ付けするときに一回、
計三回のハンダ付けするわけで、三回分の熱が部品に加わっている。

アンプを自作したり、部品を実際に交換したことのない人には、
ハンダ付けの熱ごときで──、と思ってしまうようだが、
ハンダ付けの熱を軽く考えてはいけない。

確実に、ハンダ付けに必要な熱を加えれば部品は劣化し、
元々ついていた部品に戻しても、音は元には戻らない。

絶対に元に戻す必要はない──、
そんな絶対の自信のもとに手を加えるのは、その人の勝手であるが、
私は、自分のオーディオ機器ならばまだしも、
誰かが使うオーディオ機器には、そういう手の加え方はしない。

元に戻す、とは見た目だけ戻すことではない。
元の音に戻せてこそ、である。

喫茶茶会記にある218には、そういう手の加え方を施している。

Date: 11月 8th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(余談)

facebookで、audio sharingというグループをやっていることは、
これまで何度か書いている。

参加している人は350人ほど。
うち五人の方が、すでに218を購入され鳴らされている。

先日のaudio wednesdayに参加された方も、
218の購入を決心されている。
近日中に購入されるであろうから、六人になる。

6/350。
この数が多いのか少ないのか。
どうでもいいかな、ぐらいにしか考えていない。

周りの人が、218の良さを感じとってくれて、
「218、買いました」とある日、言ってくれる。

このことが、単純に嬉しい。

Date: 11月 8th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その7)

メリディアンの218の音を聴いて、
シャーシーを見た人のなかには、
いまどきのオーディオ機器のように、
アルミニュウム製のがっしりとしていて、重量のある立派な造りに変更したら……、
そんなことを考えたかもしれない。

218の重量は1kgもない。
ほんとうに軽い。

内部を見るとわかるが、
この軽さだから、大型の電源トランスや大容量のコンデンサーによる電源部があるわけではない。
指先ほどの大きさのスイッチング電源モジュールがあるだけだ。

それも特別で、高性能なスイッチング電源ではない。
汎用のモジュールをそのまま採用している。

ここをCHORDのMojoのように、バッテリーに置き換えたら……、
そう考えた一人のなかに私も含まれる。

そんなことをいつかは実行してみたい、とは思ってはいるが、
現実に、218の可能性を抽き出すには、どうするのか、となれば、
(その6)で書いたことも、ここで書いたこともやらない。

218の可能性を抽き出す──、
ここでの「可能性」をどう捉えるかによって、どうするのかは人によってさまざまなのだろう。

11月のaudio wednesdayは、218の可能性をそうとう抽き出せた。
そうとうに良くなっているはず、という予想はしていたが、
実際の音は、予想を超えていたところもあった。

なかば冗談で、ULTRA DACには届かなくても、SUPER DACと呼べるレベルには達した──、
そんなことをつい言ってしまったのだが、
半分は本気でもあった。

Date: 11月 8th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その6)

メリディアンの218は125,000円(税抜き)のD/Aコンバーターである。
ULTRA DACは、大きいと前もって聞いていても実機を前にすると、
おもわず「大きい」と声に出してしまった。

218は、というと、外形寸法/重量、どちらもあらかじめ知っていたけれど、
こちらは「小さい」し、「軽い」。
価格も造りも、メリディアンの二つのD/Aコンバーターは対照的でありながらも、
音は、というと、そういうわけではない。

218とULTRA DACを直接比較試聴したわけではないが、
違いは、それでもはっきりとわかる。

わかるからこそ──、というおもいが、こちらには芽ばえてきた。
218は、可能性のあるオーディオ機器だ、と感じたからである。

218の可能性を発揮させるには、どうするか。
人によって、手法は違うだろう。

電源コードに凝る人もいるだろう。
125,000円の218に、同じくらいの電源コード、
もしくはそれ以上の価格の電源コードをあてがう。

ラインケーブルに凝る人ならば、
やはり218と同じくらいのケーブル、それ以上のケーブルをおごる。

置き台となるラックに凝る人がいても不思議ではない。
ここでも218よりも、高価なラックを用意することだろう。

これらすべてをやったうえで、クリーン電源まで手を伸ばす人もいよう。
これらすべてをやれば、218の十倍くらいの費用はかかることだろう。
凝れば凝るほど、もっとかかることもある。

オーディオマニア的には、こういうことに興味はある。
私も一度くらいは試してみたい、という気持を持っている。

それでも、それらによる218の音の変化を聴いて、
218の可能性を抽き出した、と私自身は思うだろうか……、と考える。

Date: 11月 7th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その5)

昨晩の218の音を聴いて、
(その5)で書く予定だったことを変更することにした。

ここではメリディアンの2,500,000円と125,000円の、
二つのD/Aコンバーターについて書いている。
それにベストバイということについても書いている。

私の結論としては、現時点では ULTRA DACでしか聴けない領域の音があるのだから、
ULTRA DACこそベストバイと位置づけられる。

けれど昨晩のaudio wednesdayでの218の音は、唸ってしまうほどだったから、
ベストバイとは? ということについて考えを改める必要がある、と思うようになった。

オーディオマニアが、誰かの音を聴かせてもらう。
その時に「可能性を感じさせる音ですね」と鳴らし手にいうことがある。

「可能性を感じさせる音ですね」は、一般的には褒め言葉なのだろうが、
ここでは必ずしもそうてはない。

誰かの音を聴かせてもらう。
親しい友人関係であっても、正直にその音の感想を述べると、
それまでの関係が、たった一言で終ってしまうことは、決して珍しいことではない。

まして初対面の人の音を、正直に感じたままに言葉にしてしうまうことは、
その人との関係を続ける気がまったくないとしても、避けるべきかもしれない。

とはいっても、ベタ褒めする気にはなられない音の時がある。
そういう時に「可能性を感じさせる音ですね」がある、といってもいい。

オーディオにおける「可能性」、オーディオ機器の「可能性」、
これを抜きにしてオーディオのベストバイについて語ることは無理がある。

Date: 10月 29th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・その6)

喫茶茶会記のスピーカーシステムは、ホーン型2ウェイである。
中高域を受け持つホーンは、アルテックの811B。

ウーファーはコーン型の416-8Cだから、
ウーファーのボイスコイルの位置とドライバーのボイスコイルの位置は、
かなりズレている。

ホーン型の中高域の場合、どうしても避けられない問題である。
A7、A5のようにウーファーにフロントショートホーンをつけるという手もある。

UREIの813のように、
ウーファー側のネットワークにベッセル型フィルターを採用するという手もある。

デジタル式のデヴァイダーで、ディレイ機能をそなえていれば、
マルチアンプドライヴすることで、
ウーファーとドライバーのボイスコイルの位置のズレで生じる時間差を補整できる。補整できる。

一度は補整した音を鳴らしてみたい、と考えている。
ふと思いついたのが、メリディアンの218がもつリップシンク機能である。
最大85msecまで可能なDSP処理による遅延機能を持っている。

つまり218が二台あれば、そしてマルチアンプシステムにすれば、
デジタル式のデヴァイダーに頼ることなく、時間差の補整が可能になる。

喫茶茶会記で使っているプリメインアンプのMA7900は、
プリ・パワーが分離でき、プリ出力は二系統ある。
それぞれの出力に二台の218を接続する。

その際にコンデンサーと抵抗で作ったパッシヴ(-6dBスロープ)のフィルターを、
218のアナログ入力端子に外付けする。
その上でウーファー用に使う218のリップシンク機能で、ウーファーへの信号を遅延させる。

ウーファーとドライバーの能率の差は、
218の可変出力を利用すればバランスはとれる。

それに218のトーンコントロールも使えるわけだから、
けっこうこまかな調整も可能になる。

218を通すことで、A/D変換とD/A変換が加わることになる。
そのことによる音質への影響を気にする人もいよう。
もちろんゼロなわけではないが、
時間差の補整のメリットとそのことによる影響は、
天秤にかけて判断すればいいことである。

Date: 10月 23rd, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・その4)

先週金曜日に喫茶茶会記に、メリディアンの218その他を導入したとき、
店主の福地さんは旅行中で休みだった。

福地さんが休みのときの店番の女性に、基本的な操作方法を伝えていた。
それでもパソコンを接続しての再生は試していなかった。

今日、喫茶茶会記の開店前に行ってきた。

218には、D/Dコンバーターが、
D/Dコンバーターにはノート型パソコンが接続されていた。

D/Dコンバーターは、FX-AUDIOのFX-D03J+を使用した。

型番末尾に+がつかないモデルもあるが、
サンプリング周波数192kHzに対応できるのは、+がつく方である。

USBバスパワーで動作するモノなんて……、という人がいるのはわかっているが、
サイズも大きくないし、価格も手頃である。

USBバスパワーで満足のいく音が出なければ、その時対処法を考えればいいことで、
最初からUSBバスパワーということだけで、製品そのものを否定はしたくない。

ノート型パソコン(Windows)には、foobar2000がインストールされていた。
私はWindowsもfoobar2000も、どちらも初めて、といっていい。
Windowsはまったくとはいわないが、これまで触った回数は四回程度の短い時間。

それでも、ちょっと設定で迷ってしまったけれど、
192kHz、24ビットまでの再生は問題なくできるようになった。

福地さんも、218のためにiPhoneを購入した、とのこと。
218で、さまざまな音源が楽しめる環境が整いつつある。

Date: 10月 21st, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その4)

ステレオサウンドの恒例特集となったベストバイ。
35号、43号、47号の三回は価格帯を設けずの選定だったのが、
51号から価格帯を分けての選択となり、そのまま続いている。

ベストバイだから、価格帯で分けるのは当然と考える人もいれば、
価格に関係ないからこそのベストバイと考える人もいよう。

個人的には、43号のベストバイ(価格帯は設けず)が、
いちばん充実していて読み応えもあった。

そういう私だから、価格帯で分けることに、いささか抵抗は感じていた。
たとえば10万円未満、10万円以上で価格帯を分けたとしよう。

99,800円の製品は、10万円未満の価格帯に入る。
100,000円とか108,000円だと10万円以上の価格帯になる。

10万円未満の価格帯には、
もっと低価格の製品がある。79,800円とか59,800円とか、
もっと安い価格のモノが選ばれることだってある。

10万円未満の価格帯で選ばれた製品でも、
99,800円の半分ほどの価格のモノもある。

10万円以上○○万円未満でも同じことは起る。
それぞれの価格帯で選ばれたもっとも安いモノと高いモノとの価格は、
意外にも開いている。

そしてわずか数千円の違いで、
上の価格帯になったり下の価格帯になったりする。

価格帯を分けることの矛盾のようなものが生じてくる。

価格帯を分けていなかったころのベストバイを面白いと感じていただけに、
価格帯を設けることが、
ベストバイをつまらなくしていった要因の一つだと考えている。

メリディアンの二つのD/Aコンバーター、
218(125,000円)とULTRA DAC(2,500,000円)について、
ベストバイということを考える場合、
価格帯分けを意識しているのか、意識していなかったのか、といえば、
意識していなかった。

価格の違いは強く意識していても、
だからといって、それが価格帯を考えることにつながるわけではない。

Date: 10月 20th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・本音へのコメント)

メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・本音)」へのコメントが、
facebookで二件あった。

一つは、喫茶茶会記の店主、福地さんの、自身のブログへのリンクだった。
リンク先には、「複製藝術はそれに関わったすべての人の綜合藝術」喫茶茶会記店主筆」とある。

もう一つは、218を使われている方からだった。
218の購入に際して、いくつか疑問点があり、ハイレス・ミュージックに電話で問い合せた、とある。
その時の対応が、製品への愛情にあふれたものであったので、
安心して購入できた、とある。

こういうことを書いていると、
12月にメリディアンの輸入元がオンキヨーに移ることで、サービスが低下する──、
そんなふうに受け止められるかもしれないが、
どうなるかなんて、その時になってみないことにはわからない。

悪くなるかもしれないが、しばらくすれば良くなることだってある。
反対に当初は良くなったようにみえても、しばらくしたら悪くなった……、
そんなことだって起りうる。

いいたいのはそんなことではなく、
「メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・本音)」の最後に書いたこと、
喫茶茶会記にハイレス・ミュージック扱いの218を納めるのにこだわったことが、
伝わっていることもまたうれしい、ということだ。

Date: 10月 19th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その3)

ULTRA DACのフィルターをshortにした時のマリア・カラスは、
迫力があった──、
こう書いてしまうと、誤解されてしまいがちなのはわかっていても、
目の前に、それこそ1mちょっと離れているところにマリア・カラスが立って歌っている、
そういう気配をありありと感じることができた、という意味での、
そしてマリア・カラス自身が持つ、それこそオーラのようなものを感じとれた、
そういう二つの意味での迫力である。

こればかりは、どんなに218をうまく使おうとも、
絶対に出ない、と断言しておこう。

マリア・カラスは、そのほとんどがMQA音源になっていて、
e-onkyoで購入できる。

通常のCDをULTRA DACのshortフィルターで聴くのと、
MQAを218で聴くのと、どちらがか、となると、
まだ比較試聴は行っていないばかりか、マリア・カラスのMQAも聴いていない。

それでも断言できる。
そのくらいにULTRA DAC、shortフィルターでのマリア・カラスは、
いまも耳に残っているくらいに、すごかった。

218は優秀である。
優秀であるだけに、ULTRA DACがもつすごみがないのが感じられる。
優秀なだけではない、昨日、喫茶茶会記に導入しても、
聴いていて楽しい、と感じることができる。

ULTRA DACにもついているトーンコントロールが、218にもある。
別項で書いているように、218の、というより、
メリディアンのトーンコントロールは、見事である。

もうこれだけでも218は、間違いなくベストバイといえる。

ULTRA DACは、218の20倍の価格である。
ならばULTRA DACはベストバイといえないのか、というと、
これもまた私のなかではベストバイ中のベストバイとなる。