Date: 11月 10th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC
Tags:

2,500,000円と125,000円(その8)

喫茶茶会記で10月中旬から鳴っているメリディアンの218は、
実は私が少しばかりを手を加えている。

といってもハンダゴテを使っての作業ではない。
そういう作業は、ようするに部品交換であり、
部品を交換するということは、もう元には戻せない、ということである。

元々ついていた部品に戻せば……、
それで元の音に戻ることは絶対にない。

取り外した部品をまたプリント基板にハンダ付けする、ということは、
その部品にハンダゴテの熱を三回加えることである。

製造時に一回、
部品を交換する際にプリント基板から取り外すときに一回、
元に戻すため再びプリント基板にハンダ付けするときに一回、
計三回のハンダ付けするわけで、三回分の熱が部品に加わっている。

アンプを自作したり、部品を実際に交換したことのない人には、
ハンダ付けの熱ごときで──、と思ってしまうようだが、
ハンダ付けの熱を軽く考えてはいけない。

確実に、ハンダ付けに必要な熱を加えれば部品は劣化し、
元々ついていた部品に戻しても、音は元には戻らない。

絶対に元に戻す必要はない──、
そんな絶対の自信のもとに手を加えるのは、その人の勝手であるが、
私は、自分のオーディオ機器ならばまだしも、
誰かが使うオーディオ機器には、そういう手の加え方はしない。

元に戻す、とは見た目だけ戻すことではない。
元の音に戻せてこそ、である。

喫茶茶会記にある218には、そういう手の加え方を施している。

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