Archive for category JBL

Date: 2月 22nd, 2020
Cate: JBL, Studio Monitor

JBL 4320(その12)

JBLの4343こそ、いまでも欲しい、と思い続けているスピーカーであり、
自分の手で鳴らしてみたいスピーカーとしても、私にとっては4343こそがトップである。

4350にも惹かれるところはある。
4343と4350。
この二つのJBLのスタジオモニターは、いまでも特別な存在であり続けている。

なのだが、ここ数年、4320もいいな、と思うようになってきた。

スピーカーとしてのポテンシャルということでは、
4343か4350ということになるが、
こまかいことはあまり気にしない、
とにかく気持よく音楽が鳴ってほしい。

つまりこまかいことなど、どうでもいい、
そう思わせるほどの気持よい音を望むとき、4320はいいな、と思うのである。

4320でも、ひどい鳴らし方をすれば、そんなふうには鳴ってくれないだろうが、
それでも4343、さらに4350のほうが、そんな場合は、もっとひどい音で鳴ってしまう。

4320を自分の手で鳴らしたわけではないから、はっきりといえないけれど、
4320は、4343,4350のようにシビアな鳴らし方を、聴き手(鳴らし手)に要求することはあまりない。

気持よく鳴り響く音ということでは、
ステレオサウンドが40年ほど前におこなった2mw×2mの平面バッフルに、
アルテックの604-8Gを取り付けて鳴らした音だろう。

その音を聴いているわけではない。
でも、何度も、その音について語られた文章を読み返している。

屈託なく音がのびていく。
そこにはためらいなど、まったくないかのように鳴っていく──、
そんな音を想像しながら読んでいた。

604-8Gと平面バッフルの組合せの音。
それに近い性格の音をJBLに求めるならば、4320ではないのか。

Date: 2月 21st, 2020
Cate: JBL, Studio Monitor

JBL 4320(その11)

その1)を書いてから約六年も経てば、4320を聴く機会もあったりする。

4320は1971年に誕生したスピーカーシステムだから、
初期に製造されたモデルであれば、もうじき50年ということになる。

見た目はそうでなくとも、すべての箇所は衰えている,といってもいい。
コーン紙にしてもそうだ。
塗り直すことで新品同様に見えても、
50年前のコーン紙が新品の状態を維持していると考えるのは無理がある。

なので聴いた、といっても、
それがどのくらい、4320本来の音であるのかはなんともいえない。

こうなってくると、むしろ聴くよりも、
信頼できる耳の持主の印象のほうが、ずっと本来の音を想像しやすい、ともいえる。

私にとって4320の音ということで思い出すのは、
その3)でも引用している黒田先生の文章である。
ステレオサウンド 100号での「究極のオーディオを語る」の中での一節が、
いまも強く私の中で残っている。
     *
4343が運び込まれたとき、4320はある友人に譲る約束がしてあって、トラックの手配までしてあったが、なぜか別れ難かった。女房が「こんなにお世話になったのに悪いんじゃないの」と言ってくれたのを渡りに船と、「そうか」と譲るのをやめた。いまも松島の家で鳴っている。
     *
JBLのスタジオモニターからJBLのスタジオモニターに、
スピーカーをかえられたときに、4320を手放すのをやめられている。

たとえば、これがJBLの4343からアクースタットのModel 3へとかえられた時であるならば、
4343を手放されなかった、というのもわからないわけではない。

それほど4343とModel 3は性格からして大きく異るからだ。

けれど4320と4343とでは、
時代が違い、ユニット構成(2ウェイと4ウェイ)が違い、
エンクロージュアのプロポーションも違う、といっても、
どちらもJBLのスタジオモニターであることにかわりはない。

それでも4320を手放されなかったことは、
お世話になったスピーカーだからということだけではない、と思う。

このことが4320の音を、直接的ではないのだが、
もっともよくあらわしているように、私は感じてきた。

Date: 3月 28th, 2019
Cate: 4345, JBL

JBL 4345(4347という妄想・その4)

私が妄想している4347は、4345の改良版というよりも、
4350のシングルウーファー版といったほうが、より近い。

4350のウーファーを、15インチ口径の2231のダブルから、
18インチ口径の2245に変更する。
上の帯域を受け持つ三つのユニットは4350と同じままである。
当然エンクロージュアは4350の横置きから縦置きへとなる。

各ユニットのクロスオーバー周波数は4350に準ずることになるだろう。

個人的には2245はフェライト磁石仕様しかないけれど、
ミッドバスの2202はフェライトではなく、やはりアルニコがいい。

それからミッドハイの2440は、
エッジがタンジェンシャルからダイアモンド型になった2441がいい。

スーパートゥイーターの2405も、アルニコがいい。
というより、2405はフェライト仕様になってバラツキはほぼなくなっている。
これは大きな改良だと認めても、音に関しては2405こそアルニコである。
この2405も新型ダイアフラムにしたい。

ここまではすんなり思いつく。
悩むのは、ホーンである。
2441と組み合わせるホーンである。

4343、4350同様スラントプレートの音響レンズ付きを、
誰だって最初に思い浮べるだろう。

4343はミッドバスのフレーム幅と、音響レンズの横幅とは一致している。
だからこそミッドバスとミッドハイがインライン配置であるのが、ピシッと決っている。

4350は、ミッドバスが12インチ口径となっているが、
この二つのユニットはインライン配置ではない。
だからミッドバスのフレーム幅と音響レンズの横幅の寸法が一致してなくとも気にならない。

けれど、ここで妄想している4347は、
ウーファー、ミッドバス、ミッドハイ、
少なくともこの三つのユニットはインライン配置にしたい。

そうなると音響レンズの横幅をどうするかが、小さいけれどけっこう気になってくる。

Date: 3月 14th, 2019
Cate: 40万の法則, D130, JBL, 岩崎千明

40万の法則が導くスピーカーの在り方(D130と岩崎千明氏・その26)

100Hzから4kHzまでの帯域をほぼフラットに再生する、ということ。

ステレオサウンド 70号に、
岡先生の「わが家のJBLスーパーウーファー騒動顛末記」が載っている。

70号は1984年。
このころJBLからは18インチ口径のウーファー搭載のB460、
15インチ口径ウーファー搭載のB380といったスーパーウーファーが登場していた。

当時の岡先生のシステムは、かなり大がかりであった。
詳しいことを知りたい方は、70号をお読みいただきたい。

ここで70号の岡先生の記事を取り上げているのは、
岡先生がシステムのフラットを目指した結果、
100Hzから4kHzまでフラットに仕上げられているからだ。

そこのところを引用しておく。
     *
わが家の場合は100Hz以下は仮に記録紙ではフラットにちかい状態にしても、聴感との折りあいがつかない。同様に、リスニングポジションで5kHz以上を完全にフラットにすると、再生された音楽は極端なハイあがりになってきかれたものではないということは、オーディオをかじっているひとならば常識といえるだろう。高域のロールオフをどのくらいのカーヴにするかはいろいろな説があるが、ぼく自身は経験上4k〜8kHzのオクターヴ間をほぼ3〜6dB、その上は2〜3dBの偏差にはいっているのがいいように考えている。
 一応こういう目標をたてて、マイクの位置と高さをいろいろと試したあげくに、最終的なポイントをきめて、L・Rのバランスも含めて、100Hzから4kHzを1dB以内、100Hzから8kHzのLRのレベルバランスを0・5dBにおさえこむまでに、ものすごく時間がかかってしまった。おかげさまで、歌人から、毎日、ピーピーとんへな音ばかり出しているという苦情が出たほどである。
     *
ここでも、100Hzから4kHzという、40万の法則が出てくる。
当時は、そのことに気づかなかった。
いまごろになって、100Hzから4kHzという帯域がフラットであること、
そこでの40万の法則との関係性について考えることになった。

Date: 8月 24th, 2018
Cate: D44000 Paragon, JBL, 瀬川冬樹

瀬川冬樹氏とスピーカーのこと(その30)

ステレオサウンド 59号で《まして、鳴らし込んだ音の良さ、欲しいなあ》と、
瀬川先生が吐露するような書き方をされていた。

瀬川先生がJBLのパラゴンを自分のモノとされていたら、
どんな組合せで、どんな音で鳴らされただろうか。

リスニングルームがどうであったかによっても音量は変ってくるのはわかっている。
音量を気にせずに鳴らされる環境であっても、
瀬川先生はパラゴンを鳴らされる時、じつにひっそりした音量だったのではないか、と思う。

LS3/5Aが鳴らす世界を、ガリバーが小人の国のオーケストラを聴いている、と表現されたように。

パラゴンとLS3/5Aとでは、スピーカーシステムとしての規模がまるで違う。
搭載されているユニットを比較しても明らかである。

それでもパラゴンにぐっと近づいての、ひっそりした音量で聴く──。
椅子に坐ってであれば、斜め上から小人のオーケストラを眺めるような感じで、
床にじかに坐ってならば、小人のオーケストラのステージに顎を乗せて向き合う感じで。

そんな聴き方をされた、と思う。
だからアンプは精緻な音を出してくれなければならない。

そういえば瀬川先生はパラゴンの組合せとして、
マークレビンソンのLNP2とスレッショルドの800Aというのが、
「コンポーネントステレオのすすめ・改訂版」にあったのを思い出す。

Date: 4月 21st, 2018
Cate: JBL

JBLのユニットのこと(続々2397の匂い)

四年前に「JBLのユニットのこと(2397の匂い)」のことを書いている。

今年も、ここ数日2397から、JBL特有の匂いがしてきている。
けれど四年前は六月くらいからだった。
今年は、まだ四月。

例年よりも早くから暖かくなってきていることを、
鼻でも実感している。

Date: 1月 11th, 2018
Cate: 4343, JBL

4343とB310(その27)

フルレンジからスタートする瀬川先生の4ウェイへのプラン。
このプランで、見落してはいけないのは基本的にマルチアンプドライヴである、ということ。

LCネットワークはミッドハイのハイカットとトゥイーターのローカットのみだ。
フルレンジからスタートするのはいい。
けれど、この瀬川先生のプランはアンプの数が増えるし、それだけシステムの規模は大きくなる。

そういいながらも、瀬川先生がLCネットワークを極力使われない、というのも理解できる。
フルレンジからスタートするプランであるからこそ、LCネットワークの排除とも考えられる。

フルレンジを一発で鳴らしたときの音の良さは、
ユニットが最少限ということもあるが、アンプとフルレンジユニットの間に、
コイルもコンデンサーも、抵抗も介在しないことによる良さがある。

LCネットワークでシステムを組むのであれば、
フルレンジユニットに対して、ローカットとハイカットのフィルターが入ることになる。

その26)で、4ウェイになると、ユニットは四つだが、フィルターの数は六つになり、
フィルターの数で考えれば、4ウェイは六次方程式を解くようなものだ、と書いた。

六次方程式なのは、LCネットワークであろうとマルチアンプであろうと変りはしないが、
どちらがより難しい六次方程式かといえば、LCネットワークのはずだ。

しかもネットワークの次数が高次になればなるほど、さらに難しくなっていく。
そうやって考えると、ボザークがスコーカーに16cm口径のフルレンジ的ユニットをもってきて、
ネットワークを、もっともシンプルな6dB/oct.のネットワークとしたのは、
位相重視の設計もあっただろうが、
フルレンジの音質的メリットを活かす意味合いも大きかったのではないか。

そういう視点から、
別項で書いているSICAのフルレンジユニットを中心としたマルチウェイのシステムを考え直すと、
違うシステムの構築の仕方が求められてくる。

Date: 12月 17th, 2017
Cate: JBL

なぜ逆相にしたのか(その12)

振動モードの位相に関しては、パイオニアのS3000も興味深い。
S3000は1987年ごろに登場した3ウェイのスピーカーシステムで、
最大の特徴は、三つのユニットをフロントバッフルに固定しないところにある。

パイオニアは、この取付方法をフルミッドシップマウントと呼んでいた。
トゥイーターとスコーカーはフロントバッフルの裏に設けられた二枚目のバッフル、
つまりインナーバッフルと呼べる板に取り付けてあった。

もっとも重量物であるウーファーは、
アルミダイキャストの台座を介して底板に固定してあった。

ウーファーの、そのかっこうは、
ウェスターン・エレクトリックの励磁型ウーファーにも似ていた。
ウェスターン・エレクトリックのウーファーは重量がありすぎるため、
フロントバッフルへの固定ではなく、底板への固定であった。

フルミッドシップマウントは、その後もパイオニアのスピーカーでは使われていったが、
いつのまにか消えていった、と記憶している。

確かにフロントバッフルにユニットを取り付けないことで、
フロントバッフルへの加重はほぼなくなるし、
そのことによってフロントバッフルの振動モードは大きく変化する。

もちろんユニットから伝わってくる振動も大幅に抑えられているはずだから、
それによる影響の度合も大きな変化となっているはずだ。

けれど、ここでも井上先生が、ボソッといわれたことをいまでも憶えている。
その11)に書いたことと、同じことだ。

振動モードの位相の在り方が、
フロントバッフルに固定した場合と、そうでない場合とでは変ってくる、ということ、
それにフロントバッフルと底板、フロントバッフルとインナーバッフル、
これらの振動モードの位相が同相であるわけではないこと。

それらすべてひっくるめてのスピーカーシステムの音であること。
このことを抜きにして、JBLのユニットが逆相であったことによる、
一般的な正相との音の違いについて語る(考える)ことは、やめてほしいと、
知ったかぶりの、一部の人たちには強くいいたい。

Date: 11月 15th, 2017
Cate: D44000 Paragon, JBL

パラゴンの形態(その8)

D44000 Paragonのデザインは、アーノルド・ウォルフだということは、
昔から知られていたし、ウォルフがどういう人なのかも、ある程度は伝えられていた。

D44000 Paragonの原型といえるスタイルを考案したのは、
リチャード・H・レンジャー(Richard Howland Ranger)であることも、
昔から伝えられていた。
けれど、どういう人物なのかは、ほとんど伝えられていなかった。

当時のアメリカで有能なエンジニアだ、ということ、
彼が考案したパラゴンの設計をJBLが買い取って、製品化したぐらいの情報だった。

リチャード・H・レンジャーの年齢もわかっていなかった。
パラゴンを考案したとき、レンジャーは幾つだったのか、
それさえも当時はわからなかった。

いまでは、WikipediaにRichard H. Rangerのページがある。
写真もある。

レンジャーは1889年6月13日生れである。
1962年1月10日に亡くなっている。

パラゴンが世に登場したのは1957年である。
レンジャーは67か68歳である。
パラゴンの構想そのものは、パラゴン誕生の10年以上前からあった、といわれている。
10年前として、57か58歳。

あらためて、すごい、とおもった。

Date: 4月 29th, 2017
Cate: 4345, JBL

JBL 4345(4347という妄想・その3)

JBLの4343の前身は4341。
4341という型番を43と41に分けると、どちらも素数である。
4343も同様に43と43に分ければ、当然だけど素数である。
4341、4343は素数ではないけれど。

4345は43と45だから、45は素数ではない。
4345の改良モデルが現実に登場して4347という型番になっていたら、
43と47で、どちらも素数になる。

ただこれだけのことで、4347は、いいスピーカーになりそうな予感を勝手に持っていた。
4347は登場しなかったが、
JBLからは4348という、4343の後継モデルを出した。

43と48だと43だけが素数。
4348も素数ではないが、
この4348が改良されて4349になっていたら、
43と49で49は素数ではないけれど、4349は素数である。

型番の数字など、音とはまったく関係がない──、
確かにそうではあるけれど、何かそこにはひとつの法則があるような気がしている。
昔からずっとそうである。

Date: 11月 23rd, 2016
Cate: D130, JBL

ミッドバスとしてのD130(その12)

《世の中には男と女しかいない、その男と女が寝室でやることはしょせんきまっている》
と書かれたのは五味先生。

そこでの行為は生殖のためでもあるし、快感を求めてでもあるし、
目の前にいる、いま触れている相手の鼓動を感じる行為でもある。

寝室での男女の行為は、第三者に見せる行為ではない。
なかには見せることに快感を感じるようだが、寝室という密室での行為だから、
鼓動を感じることができるとはいえないだろうか。

オーディオに何を求めるのかは同じようであって、人によって大きく違うこともある。
音楽の鼓動を聴く、という行為を追い求めている聴き手を、
だから肉食系という表現を使った。

肉食系には、もうひとつ、
人にむやみに聴かせない、という意味も込めている。

そこでの行為が見せるものでないように、
そういう意味での肉食系オーディオの音は、むやみに誰かに聴かせるものではない──、
そんなふうに感じているからだ。

同時に草食系という表現を使いたくなる音が増えてきているように感じるのは、
スピーカーの性能向上がその理由ではなく、インターネットのここまでの普及により、
オーディオマニア同士の交流が、以前には考えられないほど活発になってきたこと。
それと無縁とは思えない。

どこかに正確な統計があるわけではないが、
あきらかに互いの音を聴くことは、インターネット以前よりもはっきりと増している、はずだ。

誰かに自分の音を聴いてもらう、
誰かの音を聴きに行くことにもメリット、デメリットがあるだろう。

誰かに聴かせることを意識した途端に、何かが知らぬうちに変っていくようになる。
それは必ずしもいい方向ばかり行くわけではない。

そこに気づかずに聴きに行ったり、聴きに来てもらったりをくり返すうちに、
草食系的面が頭を擡げてる。
そんなことはない、とはっきり否定できる人がいるだろうか。

Date: 11月 22nd, 2016
Cate: D130, JBL

ミッドバスとしてのD130(その11)

D130の低域を拡充するのにE145が最適なような気がする。
もちろんD130とE145は同口径だから、E145はダブルにしたい。

E145の出力音圧レベルはカタログ発表値で98dB/W/m。
ダブルで使って3dB音圧は上昇するから101dB。
D130の102dB/W/mと近似となる。

エンクロージュアは……。
こんなことを考えていると、楽しい。
実現するか(できるか)は関係なく、愉しくなってくる。

D130もそうだし、2440(2441)といったコンプレッションドライバー、
E145のようなウーファー、この種のJBLのユニットは、妄想をたくましくしてくれる。

私自身が求めている音とは方向が違っていようと、愉しくなってくる。

一時期、肉食系男子、草食系男子といういいかたがあった。
最近ではあまり聞かなくなったようだが、オーディオにもあてはまるところはあると感じている。

私にとって、ここで挙げているJBLのユニットは、
肉食系的性格のユニットといってもいいだろう。

E145を自分で鳴らしたことはない。
150-4Hを採用したDD55000は、何度もステレオサウンド試聴室で聴いている。
ローエンドまで充分にのびている音ではない。
ダブルにしたところでのびるわけではなく、エネルギーが増す。

低域のエネルギーの再現性で、E145ダブルは比類なき音を聴かせてくれそうだ。

結局、音楽を聴く行為は、その音楽の鼓動を聴く、といってもいい。
演奏者の鼓動でもあり、作曲者の鼓動でもある。

私が肉食系の音と感じるのは、まさにここに理由がある。
鼓動を、そのエネルギーをロスなく届けてくれる。

Date: 11月 22nd, 2016
Cate: D130, JBL

ミッドバスとしてのD130(その10)

D130をミッドバスにするのであれば、ウーファーはどうするか。
もっといいウーファーというか、ぴったりくるウーファーがあるような気がしていた。

そうだ、そうだ、と思い出したのがJBLのE145である。
ステレオサウンド 60号の特集でも取り上げられている4676-1。

このシステムはフロントショートホーン型エンクロージュア4550に、
E145-16を二発、中高域には2441(二発)+2350ホーンという組合せ。

4550の重量だけでも88kgあるため、総重量は141kg。
4676-1は型番が示すようにサウンドリインフォースメントおよびシアター用であり、
出力音圧レベルは104dB/W/mと発表されている。

JBLのウーファーでKシリーズは楽器用ということだった。
EシリーズはKシリーズを受け継ぐながらも、サウンドリインフォースメント用としても使われる。

Eシリーズの15インチ口径のウーファーには、E130(フルレンジ)、E140、E145があり、
18インチ口径がE151である。

これらの中でE145のフレームだけが異る。

JBLのウーファーは取付け用金具MA15でフロントバッフルに固定する。
15インチでも18インチでも、その点は同じだ。

だがE145はMA15が使えない。
コーン紙外周のフレームの厚みがボリュウムある形状になっていて、
そのこととも関係しているのが、コーンの頂角だ。

アルテックのウーファーよりも浅めのJBLのウーファーの中で、
E145は深めの頂角になっている。
つまり150-4Cと共通する点をもつウーファーといえる。

E145はDD55000のウーファーとして採用されている。
その際の型番は150-4Hである。

Date: 10月 24th, 2016
Cate: 4343, JBL

4343と1976年(13年後)

ジョージ・ワシントンが初代大統領に就任し、議会政治が発足したのは1789年。

この年をアメリカの真の国家成立だとすれば、
200年後の1989年のオーディオを眺めてみると……。
13年後とは思えぬほど新製品の数は増え、ブランドも増えている。

でもここでもJBLからProject K2 S9500が登場している。
無機的な素材が印象的なデザインのS9500が、象徴的に感じられる。

Date: 10月 24th, 2016
Cate: 4343, JBL

4343と1976年

アメリカは1776年に独立宣言をしている。
1976年、建国200年と、日本でも騒がしかった。
雑誌でもアメリカ建国200年に結びつけの企画がいくつもあった、ように記憶している。

JBLの4343は1976年に登場している。

4343にことさら関心のない人にはどうでもいいことだし、
無理にこじつけようとしたいわけでもないが、
1976年のステレオサウンド四冊をめくっていて、
アメリカからの新製品の中で、象徴的なモノを探していたけれど、
コレ! というモノはなかった。
強いてあげれば、アルテックのModel 19、AGIの511くらいだった。

JBLは建国200年ということを意識しての製品開発ではなかっただろうが、
それでも4343は建国200年の1976年を象徴するアメリカ製品のひとつだと感じる。