Archive for category テーマ

Date: 8月 22nd, 2025
Cate: 新製品

QUAD 3

QUADの新製品、3
モノーラル時代のQUADのアンプには、一桁の型番はアンプはあったが、
ステレオ時代になって、コントロールアンプは22、33、44といったように二桁になり、
パワーアンプは303、405、306、606と三桁になっている。

3はプリメインアンプで、リンク先のQUADのサイトを見ればわかるように、
管球式コントロールアンプの22のパネルデザイン(レイアウト)をとっている。

3の外形寸法はW300xH101xD332mm、
22の外形寸法はW265xH90xD150mmなので、
奥行きこそ倍以上になっているものの、
プリメインアンプとしては小さくまとめられている。

このサイズだとスイッチング電源採用と思いがちだが、
内部写真を見るとトロイダルトランスがある。

3は今どきのプリメインアンプらしくD/Aコンバーター搭載、
フォノイコライザも持つ。

オール・イン・ワンで、22的なフロントパネル。大きくないサイズ。
いいデザインとは、すんなり思えないけど、悪くない、と思うのは、
MQAフルデコードに対応していることも、私の場合、大きく関係している。

QUADのこれまでの製品で、MQAに対応していたモデルはなかった、と記憶している。
そこに、3の登場。

大きな期待は持っていないけれど、じっくり聴いてみたいモデルではある。

価格は、£1,249とのこと。日本に輸入されるとなると30万円を超えるだろう。

定番(その11)

定番モデルを持つメーカーは、それによる安定した収益によってできる冒険がある、と書いたけれど、
同じことはオーディオ雑誌にも当てはまる、と思っている。

定番の記事があればこその記事が作れる──、そう思っている。
そして、この定番といえる記事は、各オーディオ雑誌によって違ってくる。
オーディオ雑誌の個性(カラー)が、鮮明になる。

けれど実際はどうだろうか。
今のオーディオ雑誌に、それぞれの定番といえる記事があるだろうか。

昔からオーディオ雑誌を読んできたといえる人は、そういう視点で振り返ってみてほしい。
昭和のころは、確かにあった、そうだった、と思い出すはずだ。

Date: 8月 20th, 2025
Cate: ディスク/ブック

バッハ 平均律クラヴィーア曲集(その11)

リヒテルの平均律クラヴィーア曲集が、2012年にSACDで限定発売されていたことは、すでに書いている。
私は中古で手に入れたけど、再販されないのか、と思っていた。

今年4月に、出ている。今日、気づいた。
2012年版はハイブリッド盤だったが、今回のはSACDのシングルレイヤーである。
今回も限定なので、手に入れたい方はお早めに。まだ入手可能である。

マスターは2012年版と同じと思われる。
ただしハイブリッド盤とシングルレイヤー盤との音の違いはあるし、
ディスクの寿命という点でもシングルレイヤー盤を買っておこうかな、とも思う人はいるだろう。

ジャケットも2012年版とは違う。
同じジャケットで、Qobuzでも配信されている。
これまでのリヒテルの平均律クラヴィーア曲集は、RCAからとなっていたのが、
今回のはオイロディスクとなっている。

44.1kHz、16ビットなのは少し残念だが、それでもSACD再生環境を持たない人にとっては、
嬉しい配信であるはずだ。

2012年版は、オリジナルのマスターテープからは96kHz、24ビットでデジタルに変換されている。
もしかすると近いうちに96kHz、24ビットで配信されるかもしれない。

SACDは持っていても、その音は聴いてみたいだけに、密かに期待している。

Date: 8月 19th, 2025
Cate: 名器, 日本のオーディオ

ヤマハ NS10Mのこと(その2)

私ぐらいの世代だと、NS10Mの前に、ヤマハにはNS451があったことを思い出す。

NS451は、私がオーディオに興味を持った1976年には、すでに登場していた。
20cm口径のウーファーとコーンとドームを組み合わせた複合トゥイーターの2ウェイのスピーカーシステム。

NS451の広告を見て、まず思ったのは、ウーファーのコーン紙が貼り合わせてあったことだった。
最初は、なぜこういうコーンの作り方をしているのだろうかだった。
一枚の紙をコーン(円錐形)にしているかのように貼り合わせてある。
他のスピーカーのウーファーには、そういうモノはなかっただけに、
余計に不思議に思えた。

カタログや広告を読んでいくと、いわゆるプレス紙ではなく、
シート状の和紙に近い紙を使っているためだとわかる。

NS451のウーファーは白かった。NS10Mのウーファーも白い。同じ製法によるもので、コーン紙はプレスでなく貼り合わせてある。

NS451は、当時気にはなっていたが、聴いていない。
瀬川先生は、ステレオサウンド 43号で、こう評価されている。
     *
 内外の目ぼしい製品を殆ど聴いてみて、私自身がローコストスピーカーの限界に一線を引くとしたら(サブ的に気軽に鳴らすのは別にして)、このNS451をボーダーラインに置く。これの成功以後、各社がこのランクに狙いをつけて新製品をぶつけるが、この価格では、NS451の生き生きと弾むバランスの良い音を越える製品は難しいと思う。良いアンプと良いプログラムソースで鳴らしてみると、いっそう真価がわかる。
     *
同じ43号で、菅野先生もベストバイとして選ばれている。
     *
 低価格スピーカーとして、実に巧みな音のまとめられ方をしたシステムである。本当は、こういうスピーカーをつくるのは、高級スピーカーに匹敵する難しさがある。ヤマハらしい、音のノウハウの蓄積がよく出た製品といえる。よくコントロールされた、それらしさの再生では実に優秀なスピーカーシステムだ。音色的に、アメリカ製のスピーカーのような力強さがあって、ジャズの積極的な表現がよく生きる。
     *
《生き生きと弾むバランスの良い音》、
《アメリカ製のスピーカーのような力強さがあって、ジャズの積極的な表現がよく生きる》、
白いコーン紙のウーファーの採用がこのあたりに活きていると思いながら、読んでいたことを思い出すし、
NS10Mの良さも、NS451譲りの白いウーファーあってのことだろうから、
プレス紙のウーファーからは、決して得られないはず。

Date: 8月 18th, 2025
Cate: 名器, 日本のオーディオ

ヤマハ NS10Mのこと(その1)

いつぐらいからだろうか、ヤマハの小型スピーカーのNS10Mが、名機と言われるようになったのは。

NS10Mは1978年ごろに登場している。私が15歳のころだ。
そのころの私にとって、ヤマハのスピーカーシステムといえば、
やはりNS1000Mがまっさきに頭に浮かんでいたし、その次にNS1000Mとは対称的な性格のNS690IIだった。

どちらも、いわゆるブックシェルフ型。そこに小型ながらも、NS1000Mと同じく型番末尾に「M」がつくモデルの登場。

関心が全くなかったわけではないが、早く音を聴いてみたいという存在ではなかった。

NS10Mの音は、いろんなところで聴いているが、
ステレオサウンドの試聴室で聴いてただろうか、と振り返ってみると、
ぼんやりした記憶しかないほど、印象はかなり薄い。

このNS10Mがスタジオでモニターとして使われるようになったのは、いつからだろうか。
同時に、トゥイーターのレベルコントロールを持たないNS10Mだから、
ティシュペーパーをトゥイーター前面に貼ってという使い方も伝わってきた。

この話を聞いて、そこまでして使うスピーカーだろうか──、
私の最初の感想だった。
その頃は、オーラトーンの5Cもスタジオで使われていたので、そんな感じでのNS10Mなんだろう、とも思っていた。

けれどNS10Mの知名度は高くなっていき、名機とも呼ばれるようになった。
悪いスピーカーとは言わないけれど、名機とまで呼ばれると、
どうして? と疑問しか私にはない。

NS10Mも、かなり前に製造中止になっている。
それでも需要がかなりあるようで、
NS10Mとそっくりなスピーカーも存在している。

以前別項で、ガウス(Gauss)の名前が復活していると書いた。
このGauss 7というスピーカーシステムを出しているAVANTONE PROから、CLA10 Passiveという型番で市販されている。

そっくりである。
昔は海外製にそっくりの国産オーディオ機器が、いくつもあった。
そんな時代を知っている者にとっては、CLA10の存在は、
時代が変ったことを感じさせるし、
NS10Mを名機という人たちは、やっぱり名機なんだよ、となるだろうが、
私のような者にとっては、疑問符がついてまわる。

Date: 8月 17th, 2025
Cate: 真空管アンプ

McIntosh MC275(その4)

すでに書いているように野口晴哉氏のMC275のKT88を四本交換したわけだが、何かの参考になるかもしれないので、少し詳細を書いておく。

野口晋哉さんから、MC275の電源が入らない、と連絡があった。すぐには行けなくて、7月のaudio wednesdayでのチェックになった。

まずフューズをチェックすると、やはり切れている。野口晴哉氏のリスニングルームには、KT88が挿さっていないMC275があるので、
そこからフューズを取り出して、交換する。

電源を入れると、MC275本体から、雑共振っぽい汚い音がする。
見ると、左チャンネルのKT88の一本の上部が白光している。そして交換したばかりのフューズも切れた。

この日はaudio wednesdayなので、音を出すことを優先して、
MC275にこれ以上時間をとられるわけにもいかないし、替えの部品があるわけでもないので、後日、再度チェックすることになった。

その間に、すでに書いているようにPSVANEのUK-KT88とLittle Fuseのフューズを用意してもらった。
PSVANEはAli Expressから、Little Fuseはアスクルから、である。

アスクルは、こんな部品も扱っているのか、と思っていたが、
届いた商品はRS Componentsの箱に入っていた。提携しているようだ。

なぜなのかははっきりしないが、野口晴哉氏のMC275にはファストブローのフューズが入っていた。
MC275の指定は、スローブローの5Aである。

フューズを交換する前に、MC275の底板を取って、中を目視する。
焼けていたり、劣化していたりする部品がないかをチェックする。
底板を付けてフューズを入れる。
次に、新品のKT88四本を、いきなり挿すことはしない。

左チャンネルのKT88二本を抜いて、そこに右チャンネルのKT88二本を挿し替える。
右チャンネルにはKT88が挿さっていない状態で、電源を入れる。
KT88は無事なのを確認して、PSVANEのUK-KT88四本と交換。
問題なく電源は入るとわかっていても、全く不安がないわけではない。
それでも入れる。問題なく動作するようになった。

Date: 8月 16th, 2025
Cate: 老い

二十五年

audio sharingは、2000年8月16日に公開した。
今日で二十五年。

あのころは37歳だったのが、いまは62。
四半世紀経ったのだから、当然なのは頭でわかっていても、
いろいろあったなぁ、と振り返ると、
あと二十五年は、たぶん無理だろうな、と思う。

五年前は、誰かあとを引き継いでくれる人はいないだろうか、と、思っていたけれど、
いまはそういう人はいない(現れないだろう)のだから、
私がくたばったあとは、いつの間にか消滅しているはず。

それでいいと思うようになった。

音も音楽も所有できない。
私が出している音も、鳴った次の瞬間、消えてしまうのだから、それがいい。

Date: 8月 15th, 2025
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ(DIASOULのこと・その5)

このことはダイヤソウルだけに言えることではなく、ごく小規模のオーディオメーカーほぼ全てに関係してくることだ。

ダイヤソウルの製品は修理ができるのか、である。
ぴあ分室のDIASOUL.AIのウーファー用のアンプとシステム全体の専用ネットワークは、
すでに書いているように大阪のMさんによって置き換えられている。
より良いモノに置き換わっているともいえる。

オリジナル至上主義の方からすれば、この時点でけしからん、となるだろうが、
ダイヤソウルという会社もなく、設計者も亡くなられているのだから、
内蔵アンプ、専用ネットワーク、どちらも不具合が生じていたのだから、
私もMさんと同じように何かに置き換える。

エレクトロニクス系は、まだいい。
けれどスピーカーユニットが破損したら、どうするのか。
同じようなスピーカーユニットが手に入るだろうか。

修理不能となる可能性が高い。
このようなことは、ダイヤソウルと同じ規模のオーディオメーカーにもいえる。

メーカーはあっても、古い機器となると修理を、そのメーカーでは受け付けてくれなくなる。
製造中止になって、けっこうな時間が経過しているのならば、仕方ない。

けれどダイヤソウルのようにわずか数年で会社が倒産してしまったら──。
そんなことを心配していたら、モノは買えない、という声はある。それもわかる。

それほど高価でなければ、まあいいだろう。
だがペアで一千万円するモノが、修理不能になってしまうのは、購入した人ならば、納得いかないだろう。

このことはダイヤソウルだけの問題ではない。
完全な安心など、ないわけだが、それでもと思う。

日本には、ほぼ個人でやっているオーディオメーカーがいくつかある。
主宰者が亡くなってしまうと、どうなるのか。

エレクトロニクスの機器であれば、回路図と基板のパターン、部品一覧表といった情報を、
例えばオーディオ協会に預ける、というのはどうだろうか。

そのオーディオメーカーがなくなってしまった時に、修理のために、
必要な、そういった情報を預かっていたオーディオ協会が公開する。

これだけのことでも、修理にあたる人にとっては、役立つ。
売るだけではなく、そろそろこういったことも考えて、
そのためのシステムづくりをやる、そういう時期になっていると思う。

Date: 8月 14th, 2025
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ(DIASOULのこと・その4)

DIASOUL.AIのエンジニアは、スピーカーエンジニアということに、普通はなる。
アンプを開発・設計する人はアンプエンジニアと呼ばれるわけだが、スピーカーエンジニアとして、アンプエンジニアとして優秀だとしても、
だからいって優れたスピーカーシステムやアンプを製品化できるとは限らない。

DIASOUL.AIに搭載されているスピーカーユニットは、その技術的特徴から、
ダイヤトーンから供給を受けているモノだとわかるし、
個々のスピーカーユニットの性能は優れているはず。

けれど優秀なスピーカーユニットを揃えたからといって、優れたスピーカーシステムができあがるわけではない。
オーディオエンジニアリングがあってこそ、特にスピーカーシステムの場合は、
優れたスピーカーシステムの実現につながる。

DIASOUL.AIのエンジニアは、オーディオエンジニアであったのだろうか。

(その2)でもリンクしているPhile webの記事では、
S/N比の獲得、向上とあるが、
スピーカーシステム全体としての聴感上のS/N比に関しては、
オーディオエンジニアリングとしては、まだまだと言わざるをえない。

大きく手を加えるのではなく、わずかなことをするだけで聴感上のS/N比が良くなるのに──、
そう思える箇所がいくつもある。

DIASOUL.AIのエンジニアの周りには、オーディオエンジニアリングについて助言してくれる人はいなかったのか。
それともDIASOUL.AIのエンジニアが、そういう声があったけれど、聞かなかったのか。

どちらかなのかは私にはわからないけれど、
DIASOUL.AIの音を聴いて思うのは、助言を受け入れなかったのだろう。

Date: 8月 13th, 2025
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ(DIASOULのこと・その3)

DIASOUL.AIの音は、どうだったのかについて、こと細かに書くつもりはない。
理由はいくつかある。

ぴあ分室という初めて入った環境ということが、まずある。それに自分でセッティングしたスピーカーではないこともある。
比較試聴できる他のスピーカーがあったわけではないこと。
そしてDIASOUL.AIには、大阪のMさんの手が加えられているからだ。

Mさんによると、Mさんがオーディオの方もまかされるようになってあれこれ見ていくと、
手直しというか、修理に近いことをやっていく必要があった、とのこと。

DIASOUL.AIのウーファーは、パワーアンプ内蔵のアクティヴ型だが、まずここに不具合があった、という。
その不具合がどんなだったのかも聞いているけれど、
お粗末なつくりから来ていることもある。

エンクロージュアの仕上げはピアノ塗装できちんとしていても、
表面にあらわれていないところに関しては、そうではない。

2017年にペアで一千万円するスピーカーとは思えない。
DIASOUL.AIだけでなく、他の高価なスピーカーの中にも、けっこうお粗末なつくりだったりするモノはあったりするが、
DIASOUL.AIは製品としての仕上げが、手を抜いているとしか思えない箇所が、けっして一つではない。

それでも肝心なのは音であって、音が良ければ、いい。
DIASOUL.AIの音は良かったのか。

ぴあ分室のDIASOUL.AIは、ウーファーは内蔵アンプの不具合で、マークレビンソンのアンプがあてがわれていた。

それにDIASOUL.AIには専用ネットワークコントローラー、NW1が付属しているが、
これもまた不具合が発生していて、トリノフ・オーディオの ST2 HiFiに置き換えられている。
このST2 HiFiも、マークレビンソンと同じくMさんの私物。

こんなふうに本来のDIASOUL.AIとは違う。
その上での音の印象を語ると、頑固なスピーカーだなぁ、だった。

この頑固はスピーカーに関してよりも、設計者に向けてのほうが強い。

Date: 8月 12th, 2025
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ(DIASOULのこと・その2)

オーディオ業界で昔から言われていることがある。
どんなオーディオ機器であっても、最低二台(スピーカーならば二セット)は売れる。
次が二十台、二百台、二千台、二万台……、と推移していくと。

昭和のころ聞いた話だから、いまのように高額化が天井知らずになっている状況でも当てはまるのか、
それはなんとも言えないが、そうかも、と思いながら聞いていた。

ダイヤソウルのスピーカーシステム、DIASOUL.AIがどれだけ売れたのか。
私はニセットほどかも──、と思っている。

一台(一セット)は、今回聴いたところにある。
もう一セットは関西の方で買われた人がいる、とのこと。

何年か前にプロトタイプがヤフオク!に出ていた、とも聞いている。

もっと売れていたのかもしれないが、そうだとしても十セットも売れているとは思えない。

そんなDIASOUL.AIを今回、じっくり聴くことができた。実物を見たのも、昨晩が初めてだった。

東京にある一セットは、個人購入ではなく、ぴあ株式会社が購入したもので、
このことはDIASOUL.AIの紹介記事の中でも触れられている。

そういうにところあるDIASOUL.AIを聴くことができたのは、大阪のMさんのおかげだ。

Mさんはホームシアターの専門家で、四谷三丁目にあった喫茶茶会記でaudio wednesdayをやっていたころから参加されていた方。
2024年から再開しても来られることはなかったが、今年になって毎月参加されている。

DIASOUL.AIは、ぴあ本社ではなく近くのぴあ分室と呼ばれているところにある。
Mさんは、ぴあ分室のホームシアターを最初手がけられていて、その後、DIASOUL.AIのシステムの方も任せられるようになった、とのこと。

ぴあ分室にはぴあが購入したモノだけでなく、Mさんの私物(主にアンプ関係)もある。
そこで、今回、DIASOUL.AIを聴いた。

Date: 8月 12th, 2025
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ(DIASOULのこと・その1)

オーディオの面白さは、スピーカーにある、と言っても言い過ぎにはならないほどに、
スピーカー(システム)の存在は、オーディオ・コンポーネントにおいても、ユニークと言える。

スピーカーは全て違う。
にも関わらず、日本のオーディオメーカーは、ある時期、598戦争と呼ばれるほどに、よく似たスピーカーばかりを出していた。

それを煽っていた(といえる)オーディオ評論家がいた。おかしな現象だった。

本来、個性的な存在であるスピーカーが、没個性に陥ってしまったのだから、
このことについてオーディオ雑誌(ジャーナリズム)は、きちんと振り返って記事として残すべきだと考えるが、
たぶん、どのオーディオ雑誌(評論家)も、ダンマリのままだろう。

2015年にDIASOUL(ダイヤソウル)というスピーカーメーカーが誕生した。
元三菱電機のエンジニアの寺本浩平氏が立ち上げた会社(ブランド)だ。
オーディオ関係のウェブで取り上げられていたから、記憶されていた方もいよう。
第一弾のスピーカーはDIASOUL i、2017年に改良モデルの
DIASOUL.AIを出している。

どちらのウェブ記事もなんとなく記憶しているが、特に聴いてみたいとは思わなかったし、
聴く機会もなく終ってしまった。

終ってしまった、と過去形にしたのは、ある事件の記事があったからだ。

Date: 8月 12th, 2025
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第二十夜

9月のaudio wednesdayは、3日。
テーマはまだ決めていない。

今月の会があまりにも暑すぎた反省もあって、
気持的にはウェストレックス・ロンドンを、また鳴らしたのだが、
野口晴哉氏のリスニングルームにはエアコンがないので、
多少暑さが落ち着けばいいけれど、そうでなかったら……、と悩んでいる。

今年の6月まではリスニングルームに接している和室(稽古場)だった。こちらはエアコンがある。
こちらでやるとなるとスピーカーを用意することになる。

Date: 8月 11th, 2025
Cate: ディスク/ブック

ソリの道をさがして(追補)

先日の投稿で紹介した「池成子伽琴独奏のための南道民謡・雑歌 ソリの道をさがして」のCD、
購入できるところがうまく見つからない、という声があった。

発売元のページをリンクしておく。

Date: 8月 11th, 2025
Cate: 会うこと・話すこと

会って話すと云うこと(その34)

audio wednesdayを毎月やっていても、意外と話す時間は取れなかったりする。
音、音楽を聴いてもらうことを優先しているからそうなるわけなのだが、
十分な時間の中で話す楽しさは、忘れたくない。

昨年末、恒例の忘年会をやる予定だったのが、
私の喉の不調(まったく声が出なくなっていた)で、取りやめ。

今日、久しぶりに数人と会って、あれこれ話していた。
14時集合で解散は22時ごろ。
途中から参加の人、20時くらいに帰られた人を含めて五人、
楽しい語らいの時間だった。

そして今日は、珍しいスピーカーを聴くこともできた。
そのスピーカーの登場は知っていたけれど、聴く機会はなかったし、
どうしても聴いておきたいスピーカーでもなかったから、
意外な出合いと感じた。
おそらく、このスピーカーは2セットくらいしか売れていない、と思う。
そんなに少ないはずはないだろう、と思われるかもしれないが、
そういうものである。

そういうスピーカーでも、聴く機会がふと訪れる。