管球式OTLアンプのこと(その3)
カウンターポイントの設計者といえばマイケル・エリオットを思い浮かべる人が大半だろうが、カウンターポイントのデビュー作SA1の設計者はエドワード・スマンコフで、彼が創業者でもある。
1982年から社長に就任したのがマイケル・エリオットで、SA5が彼のカウンターポイントでのデビュー作となる。
SA1とSA5の回路はずいぶん違う。見た目こそ同じだが、当然音も違う。
安定していたSA1の音は、もう一度聴きたいと思うほどだが、これがなかなか不安定なところのあるアンプだった。
SA5に、そんな不安定さはなかった。そのSA5は、あるメーカーのエンジニアが、SA5の設計は私だ、と主張していた。
カウンターポイントとほぼ同時代のミュージック・レファレンスのロジャー・モジェスキーがそう言っていると、
ミュージック・レファレンスの輸入元の人が教えてくれた。
確かにミュージック・レファレンスのコントロールアンプ、RM5とSA5の回路はよく似ている。
回路だけでアンプの音が決まるわけではないので、RM5とSA5の音が同じなわけではなかった。
仮に同じだったとしても、どちらをとるかといえばSA5である。
デザインの違いで、SA5を選ぶわけだが、そのデザインはカウンターポイントの創業者、エドワード・スマンコフからのものだ。
そしてパワーアンプのSA4も、ロジャー・モジェスキーによると彼の設計らしい。
とはいえミュージック・レファレンスから管球式OTLアンプは登場しなかったから、この話がどこまで本当のことなのかなんとも言えない。
本当だとしても製品としてまとめ上げたのはカウンターポイントなのだから、それに音を聴けばカウンターポイントのアンプの音であるから、
設計者がロジャー・モジェスキーであったしても、私はどちらでもいいぐらいに受け止めている。