管球式OTLアンプのこと(その1)
管球式OTLアンプのことは、いつかまとめて書こうと思っていた。そこにフッターマンのOTL2がやって来た。
私がオーディオに興味を持った1976年、この時、管球式OTLアンプは、隅っこに追いやられている感じすらあった。
それ以前、ラックスからMQ36というOTLアンプがあったことは知ってはいた。
とはいえ詳しいことは何も知らない。ステレオサウンド 50号での井上先生による文章で、やっぱりいいアンプなのか、
そのぐらいを知った程度である。
その頃になると、知識としてフッターマンがあって、テクニクスからも製品化されていたこと、自作アンプの世界でもOTLアンプに挑戦する人が何人もいたこと、
管球式OTLアンプの出力インピーダンスの高さに合わせて、スピーカーのボイスコイルを巻き直してハイインピーダンスに改造する、とか、
そういった断片的な知識だけはあった。
MQ36が製造中止になって、OTLアンプを手掛けていたのはエトーン、マックトン、マクソニックぐらいだった。
こういってはなんだが、この三社はマイナーなブランドだった。
マクソニックはスピーカーでは知られていても、管球式OTLアンプを使っていたことを知っている人は、そう多くない。
エトーンはステレオサウンドの広告を見て、いつか聴いてみたいと思っていたけれど、どういう音だったのだろうか。
とにかく管球式OTLアンプは、数が少ないだけでなく、それ以上にマイナーな存在だといえた。
それでも聴いてみたい、という気持だけは持ち続けていた。
やっと聴けた管球式OTLアンプは、別項でも書いているようにフッターマンが最初である。
そしてカウンターポイントのSA4が登場した。
今ではウエスギからも登場したし、日本に輸入元がなくなったため入ってこなくなったが、ドイツにアインシュタインがある。
私が知らないだけで、他にもメーカーがあってもおかしくない。それに自作マニアで挑戦している人も少なくないと思う。
一般的な管球式アンプと管球式OTLアンプの違いは、出力トランスを背負っているかいないなのだが、
私にとって、この二種のアンプの違いはそれだけでなく、出力管への思い入れがあるかないかでもある。