賞からの離脱(オーディオの殿堂・その3)
明日から12月。
あと十日ほどでステレオサウンド 221号が出る。
特集はグランプリとベストバイなのは、毎年の恒例でしかない。
そこに「オーディオの殿堂」を、来年はやるのか──。
賞がそこまで好きなのならば、
六年前と二年前に書いているけれど、
瀬川冬樹賞をつくるべきだ。
オーディオ評論の世界に、瀬川冬樹賞がない。
一週間ほど前に、別項で、
音元出版のanalogについて触れた。
いまもっとも期待している、と書いた。
私がanalogに期待しているのは、
オーディオ評論に頼らないオーディオ雑誌を実現してくれるかも──、ということだ。
それが可能なのかどうかはなんともいえないが、
そんなオーディオ雑誌が一冊はあってもいいし、あってほしい。
ステレオサウンドには、これは無理なことだ。
ステレオサウンドは徹底してオーディオ評論のオーディオ雑誌であってほしい。
だからこそ瀬川冬樹賞について、くり返し書くわけだ。