セッティングとチューニングの境界(その30)
以前から、オーディオには三つのingがあり、
セッティング(setting)、チューニング(tuning)、エージング(aging)であり、
この三つのingをごっちゃにすることなく、
常にその境界を意識していくことが、いつかは訪れる──、
何度も書いていている。
この項の(その27)では、
セッティングに深く関係してくるのは精度、
チューニングに深く関係してくるのは練度、と書いた。
エージングに深く関係してくるのは、熟度だろう。
精度、練度、熟度。
こんなことを考えなくても、意識しなくても、
オーディオはやれる──。
そういう声があり、むしろそういう声の方が多いのかもしれないと思いながらも、
私はそういう態度でいようとは思っていない。