Archive for category ラック

Date: 6月 3rd, 2019
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LOUIS VUITTONの広告とオーディオの家具化(その13)

長岡鉄男氏は、さらにこんなことを書かれている。
     *
 たとえばある辺境の販売店では店主がその地域のオーディオ・マニアを牛耳っていた。マニアには店主推奨の海外製品を押しつける。他の製品を買いたいというと、ウチへはくるなと追い出される。そんな店でメーカー後援のセミナーを開くことになった。講師は国産品第一主義の僕である。だから店内に一歩入るといような雰囲気である。店主は敵愾心むき出し、恐ろしく挑戦的である。プレーヤー、アンプは国産メーカー品でもいいが、スピーカーは店主推奨の海外製品を使えという。うまく鳴ったらおなぐさみ、お手並みを拝見しましょうという。集まった客も店主の息のかかった超偏向マニアばかりだから普通ではない。敵意というほどではないにしても目付きは冷たい。いやなところへきたなと思ったがなんとか音は出した。僕の持っていったソフト(もちろんAD)が優秀だったのでお客さんもびっくり、最終的には勝利の実感が持てた。それにしてもこんなくだらない仕事は早くやめるべきだと痛感、17年ぐらい前にセミナー拒否宣言を出して、以後は純メーカー主催、デパート主催、出版社主催、新聞社主催のセミナーを時々引き受けるだけにしている。
     *
「長岡鉄男の日本オーディオ史 1950〜82」は、1993年に出ているから、
17年前は1976年ごろとなる。

《ある辺境の販売店》とは、いわゆるオーディオ専門店なのだろう。
オーディオ専門店すべてが、こういう店だ、とはいわないし思っていない。
けれど、こういう店が意外にも少なくないことも、いろいろと聞いている。

十年以上前になるが、菅野先生がいわれたことがある。
「日本のオーディオがひどくなった原因の一つは、オーディオ店にある」と。

菅野先生はステレオサウンドのベストオーディオファイル訪問の取材で、
全国をまわられているし、オーディオ店にも寄られている。

ベストオーディオファイルに登場する人は、
オーディオ店からの紹介ということもあったからだ。
それに、オーディオ店主催のセミナー、イベントにも行かれている。

そういう経験から、いわれたことである。

Date: 5月 29th, 2019
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LOUIS VUITTONの広告とオーディオの家具化(その12)

「長岡鉄男の日本オーディオ史 1950〜82」(音楽之友社)に、
こんなことを書かれている。
     *
 オーディオ誌の最盛期にはライター不足が深刻で、編集者はライター確保にかけずり回った。オーディオ評論家は引っ張りだこ。どの雑誌を見ても同じようなメンバーが顔を並べている。この時期オーディオ・セミナーも大はやりだった。数十人から数百人のマニアを集め、評論家がコンポの使いこなし、比較テストの実演を入れて二時間くらい講義するという形式である。僕も一時は毎月十本ぐらいのセミナーをこなしていたことがある。北は北海道の北見から、南は沖縄まで、東奔西走である。仲間の評論家と同じ飛行機に乗り合わせたり空港ですれ違ったりということも珍しくなかったセミナーにはメーカー主催、販売店主催の二つに大別される。販売店のなかにはデパートもあった。
 メーカー主催というのは単純明快だが、販売店主催というのが曲者だ。チラシや看板を見ると○○株式会社後援とメーカーの名前が小さく書いてある。実はこれが金主なのである。セミナーの費用はバカにならない。僕個人についても、航空運賃込みの旅費、ホテル代、食事代、講演料(これは安い。作家や経済評論家の十分の一だ)が必要。実際にはメーカーの人間も二人は出張して行動を共にする。さらに使用する器材の搬入、セッティング、搬出という仕事もある。チラシの印刷、配布、新聞広告の費用もかかる。これらの費用はすべてメーカーが負担する。その上、販売店にもいくらか渡していたのではなかったかと思う。だから販売店としてはセミナー大歓迎、毎日でもやりたいくらいなのである。例外としてダイエーのセミナーがあった。これは後援メーカーなし、ダイエーが費用を持つのである。メーカー後援のセミナーだと、必ずそのメーカーの器材を使わなければならないが、ダイエーの場合はすべて器材を僕が発注した。それを受けてダイエーがメーカーにあれを持ってこい、これを持ってこいと命令するのである。これはもう至上命令だから二つ返事で従わなければならない。ダイエーにはずいぶんいじめられましたとメーカーがぼやいていた。
     *
寿屋本庄店での瀬川先生の場合も、
ダイエーと同じだったはずだ。

メーカー後援であったはずがない。
そこでは、瀬川先生が選ばれたオーディオ機器が並べられていた。
内容も、どこかのメーカーの製品を中心としたものではなかった。

オーディオマニアからすれば、
ダイエー、寿屋本庄店のやり方のほうが、圧倒的におもしろい。

前回書いているように、ダイエーも寿屋本庄店もオーディオ専門店ではない。
どちらもスーパーである。

Date: 5月 27th, 2019
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LOUIS VUITTONの広告とオーディオの家具化(その11)

私がこう考えるのは、ずっと以前のオーディオブームにも、その芽がすでにあったからだ。

ここで度々書いている熊本のオーディオ店。
瀬川先生を定期的に招いて、
話題の新製品もかなり早いうちに入荷していた。

トーレンスのReferenceも、SUMOのThe Goldも、この店で初めて聴いた。
この店は、寿屋本庄店という。

熊本に住んでいる(いた)人はご存知だが、寿屋はスーパーである。
寿屋本庄店もそうである。
一階がスーパーだった。

最初、寿屋本庄店に行ったとき、
ここがオーディオ店? と思った。
エスカレーターで二階に上れば、すべてオーディオのフロアーだったし、
電子部品のコーナーもあった。

寿屋本庄店以前は、マツフジ電気があった。
マツフジ電気はすでになくなっているようだが、
ここの母体は松藤という不動産会社であり、
マツフジ電気も、オーディオ専門店では決してなかった。

マツフジ電気の名称からわかるように、電器店である。
マツフジビル一棟が電器店で、その1フロアーがオーディオコーナーであり、
レコードのコーナーもあった(と記憶している)。

つまりマツフジ電気もオーディオだけのオーディオ専門店ではなかった。
けれど、長岡鉄男氏を、私の知る限り、最初に熊本に招いたのは、この店だった。

寿屋本庄店と同じ形態のオーディオ店は、東京にもあった。
ダイエー碑文谷店である。

Date: 5月 27th, 2019
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LOUIS VUITTONの広告とオーディオの家具化(その10)

書店に行くと、オーディオ関連のムックを目にすることが増えたことは、
何度か書いている。
書く度に、オーディオブームが来ているのだろうか……、と考える。

インターナショナルオーディオショウも、昨年は、女性の来場者が、
例年よりも多かったように感じた。

いい音への関心が高まりつつあるのは事実だろう。
それによってオーディオブームが来るのかも(来ているのかも)しれない。

けれど、ずっと以前のオーディオブームと同じなわけではないだろう。
オーディオブームが来たら──、
と皮算用しているオーディオ専門店もあるかもしれない。

けれど、ほんとうにオーディオブームが来たとして、
そのオーディオブームを支える人たちは、新しくオーディオに興味をもった人たちのはずだ。

そういう人たちが、果してオーディオ専門店で買うだろうか。
このことは前々からなんとなく考えはいたことだ。

そこにBさん夫妻の話を聞いた。
オーディオブームが来たからといって、
いい音に関心をもつ人のすべてがオーディオマニアを目指すわけではないはずだ。

ここが、ずっと以前のオーディオブームといちばん違ってくる点なのかもしれない。
だとすれば、Bさん夫妻のようにオーディオ専門店ではなく、
ヨドバシで購入する人が、無視できないほど増えていくのかもしれない。

オーディオ店が敬遠されるオーディオブームになるのかもしれない。

ちなみにビックカメラでは以前、とてもイヤな思いを受けたことがあるから、
量販店の代名詞としては、ヨドバシの名前を挙げていく。

Date: 5月 27th, 2019
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LOUIS VUITTONの広告とオーディオの家具化(その9)

Bさん夫妻は、どこでオーディオ一式を購入したかというと、
都内のオーディオ専門店ではなく、ヨドバシで、である。

ヤマハの5000番のセパレートアンプ、
B&Wのスピーカーシステム、それに見合うCDプレーヤー、
これだけで四百万円以上にはなる。

これだけの金額のオーディオを、専門店ではなく、
いわゆる量販店とよばれるヨドバシでの購入である。

友人のAさんからBさん夫妻の話を聞いた時から、
なんとなくこうなるんではなかろうか、と思っていた。

オーディオ専門店では買わないのではないか、
そう思っていた。

Bさん夫妻は、これだけの予算をオーディオに割いても、
彼らはオーディオマニアではないから、オーディオも生活家電の一つという認識だ、そうだ。

ならばヨドバシでの購入も十分あり得る──、
というよりも、オーディオ専門店で買いたくなかったのではないだろうか。
そんな気がする。

量販店といっても、ヨドバシの店員はよく勉強している人が多い、と感じている。
先日も、いわゆるウォークマンタイプのポータブルオーディオの買物につきあった。
その時の、比較的若い店員の受け答えは、よく勉強しているな、と感心してしまった。

しかもただ知識を溜め込んでいるだけでなく、
しっかりと自分の考えも、ちらっと、言ってくれる。

ヨドバシの店員全員がそうなのかというと、なんともいえないが、
少なくとも、その若い店員は、
専門店だから、量販店だから,という括りで判断できない。

むしろオーディオ専門店の店員のなかには、
別項「オーディオのプロフェッショナルの条件(その2)」で書いた店員がいたりする。

そんな店員ばかりでないことはわかっていても、
そんな店員はどうしても目立つ。

そんな店員に対しての嗅覚というのは、
オーディオマニアよりも、そうでない人のほうが鋭かったりすることもあるのではないのか。

Bさん夫妻がそうなのかははっきりとはいえないが、
なんとなくそんな感じもする。
だから、オーディオ専門店を避けての、オーディオの購入という選択だったのかもしれない。

Date: 2月 19th, 2019
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LOUIS VUITTONの広告とオーディオの家具化(その8)

《好きな曲、好きなブランドのレコード、好みの音量、鳴らしかたのクセ、一日のうちに鳴らす時間……そうした個人個人のクセが、機械に充分に刻み込まれる》
これこそが、心に近い音にしていく行為である。

耳に近い音、心に近い音。
このふたつが両立してこその「いい音(響)」であって、
まずは心に近い音をしていくことが大事である。

心に近い音を求めずに(わからずに)、
耳に近い音を求めていくことを、私は思考停止といっているだけだ。

心に近い音と耳に近い音を、ごっちゃにしてもいけない。
心に近い音と耳に近い音との区別をつけることこそが大事でもある。

心に近い音と耳に近い音との区別をあいまいにしたままでは、
心に近い音には、決して近づけない。

区別をつけることの難しさ、厳しさは、
区別をつける側の者に要求されることだ。

あいまいにしたまま(思考停止状態)は、楽である。

Date: 2月 18th, 2019
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LOUIS VUITTONの広告とオーディオの家具化(その7)

オーディオマニアの思考停止は、
昨晩公開した「何度でもくりかえす」で書いたこともそのひとつだと考えている。

少しでも音をよくしようとすること。
それのどこが思考停止なのか。

音をよくしようとする行為そのことを思考停止といっているのではない。
システムを入れかえたばかりで、あれこれやることについて、
それは思考停止につながっていく行為でもあるからだ。

システム全体を入れかえる。
入れかえたばかりのシステムの音は、それこそ何をしなくても変っていくものだ。

《好きな曲、好きなブランドのレコード、好みの音量、鳴らしかたのクセ、一日のうちに鳴らす時間……そうした個人個人のクセが、機械に充分に刻み込まれる》
そのことによって音ははっきりと自然に変っていく。

その変っていく段階において、あれこれを手を出して意図的に音を変えていく。
そしてよくなった(わるくなった)と一喜一憂すること。
それこそが思考停止につながっていくことではないのか。

スピーカーをポンポン買い替える人がいる。
知人にも一人いる。
一年と経たずに買い替えていく。

それが知人の趣味なのだから、何もいうことはない。
知人の趣味は、オーディオではなく、買い替えていくことなのだから。
そういう人は、買って鳴らし始めたそばから、あれこれチューニングと称しては、
音をいじっていけばいい。
早ければ数ヵ月後、遅くとも一年後くらいには、そのスピーカーを売り払っているのだから。

自分のところにきたスピーカーをじっくり鳴らしていこうとしている人は、
そんなことはする必要はないし、
瀬川先生が書かれているように、
《二年のあいだ、どういう調整をし、鳴らし込みをするのか? 何もしなくていい。何の気負いもなくして、いつものように、いま聴きたい曲(レコード)をとり出して、いま聴きたい音量で、自然に鳴らせばいい》
そうすることで、《個人個人のクセが、機械に充分に刻み込まれる》のだから。

音をいじるのはそこからでいい、
というより、そこから始めるべきことなのだ。

なのにいじることが先にある。
それこそ思考停止である。

Date: 2月 18th, 2019
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LOUIS VUITTONの広告とオーディオの家具化(その6)

Bさん夫妻は、ラックをどうするのか。
その後の情報では、ヤマハのGTR1000か、
特註のラックのどちらかになるらしい。

家具の特註はかなり高価になる。
それにオーディオラックは、収納するモノが重量物ゆえに、
さらに高価になろう。

おそらく、現在オーディオラックとして評価の高い製品よりも、高価になるはずだ。
GTR1000は一台、五万円を切っている。
一台のGTR1000で、すべての機器を収納できるタイプではないから、
複数台必要になるとはいえ、いまどきの高価なオーディオラックからすれば安価だ。

価格的にはGTR1000と特註のラックとでは、開きがある。
それでもこのふたつが最終候補であり、
いわゆるオーディオラックは候補になっていない。

やっぱりそうか、と納得するところである。
オーディオマニアではないBさん夫妻にとって、
購入できる金額であっても、いわゆるオーディオラックは候補にはならない。

こんなことを書くと、
特註のラックもしくはヤマハのGTR1000と、
高価なオーディオラックとを比較試聴すれば、Bさん夫妻も後者を選ぶはず──、
そんな声が聞こえてきそうだが、はたしてそうだろうか。

Bさん夫妻がラックの比較試聴をするとは思えないが、
仮にやったとしても、そしてその音の違いを認めたとしても、
高価なオーディオラックは選ばないのではないか。

オーディオマニアでないBさん夫妻のラック選びの話などつまらないし、
何の参考にもならない──、そう思う人もいるかもしれないが、
私がBさん夫妻のことを書いているのは、
オーディオマニアは時として思考停止に陥りがちになるからだ。

Date: 2月 9th, 2019
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LOUIS VUITTONの広告とオーディオの家具化(その5)

Bさんが購入しようとしているオーディオは、けっこうな価格である。
ヤマハのセパレートアンプは、コントロールアンプもパワーアンプも90万円(税抜き)する。

スピーカーもB&Wならば、どのモデルになるのかは知らないが、
同程度の価格のモノになるはずだ。

それにアナログプレーヤー、CDプレーヤー、チューナーと一式揃えるわけだから、
数百万円ほどになる。

そこにラックには、どの程度の予算を割くのだろうか。
ここがとても気になる。

オーディオマニアならば、高価なラックも当り前のように購入することになるだろう。
けれどBさんもBさんの奥さんもオーディオマニアではないのだ。

そういう人からみて、いまのオーディオ用ラックの値段はどうなのか。
高いと感じてしまうように思う。

ラックによって音が大きく変るんです──、
そんなふうにオーディオ店の店員は、Bさん夫妻に説明することだろう。
その説明を、どう受け止めるのか。

音は変ることは理解したとしても、
家具としてラックをみた場合に、どう判断するのだろうか。

ヤマハには、GTR1000というラックがある。
1980年代からあるGTR1の後継である。
ブラウンバーチとブラック、二つの仕上げがある。

武骨なラックではある。
けれどいまとなっては、とても良心的な価格のラックである。

Bさん夫妻は、GTR1000を選ぶのかもしれない。
そんな気もしている。

Date: 1月 28th, 2019
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LOUIS VUITTONの広告とオーディオの家具化(その4)

Aさんの友人をBさんとしよう。
Bさんの奥さんはなぜヤマハだったのか。

アキュフェーズは、(その3)で書いているように、
アキュフェーズ(?)状態である。

アキュフェーズ以外にテクニクスがある。
テクニクスは候補にならなかったのか。

Bさんを直接知っているわけでないから、憶測にすぎないけれど、
おそらくデザイン面で、奥さんの選択肢から外れたのではないのか。

テクニクスの修理に関しては、いくつかウワサを耳にしているけれど、
一応国産メーカーだし、それほどひどくはないであろう(と思う)。

テクニクスもSACDプレーヤーが発表されたし、
アナログプレーヤーもある。
チューナーは、これから先も出ない(と思う)。

チューナーがないからテクニクスではなく、ヤマハなのか。
たぶん違うはずだ。

テクニクスのデザインは、Bさんの奥さんの気に入るものではなかったのだろう。
でも、だからといってヤマハの5000番シリーズの、
特にコントロールアンプのデザインが優れている、とは私はまったく思っていない。

別項で指摘しているように、あれはコントロールアンプのデザインではなく、
プリメインアンプのデザインである。

ヤマハのC5000のデザインを褒める書き手がいたら、
その人はオーディオ評論家(職能家)ではなく、
はっきりとオーディオ評論家(商売屋)といえる。

とはいえBさんの奥さんには、そんなことはどうでもいいことだろう。
イヤミのないデザイン、丁寧な仕上げ、
リビングルームに置いて、変に自己主張しない──、
そういったことでいえば、ヤマハのC5000、M5000は、納得のいく選択だろう。

Bさんの奥さんは、オーディオを音が出る家具、
好きな音楽を聴ける家具という認識なのかもしれない。

そう勝手に思って、これを書いているわけだが、
だとするとBさんの奥さんは、どういうラックを選択するのだろうか。

Date: 1月 26th, 2019
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LOUIS VUITTONの広告とオーディオの家具化(その3)

昨晩は、友人のAさんから食事の誘いがあって、神楽坂に出かけていた。
食事をしながらあれこれ話していた。

Aさんの友人のことが話題になった。
Aさんと私は1963年生れ、友人の方もそう、とのこと。

Aさんはオーディオマニアだが、Aさんの友人はそうではない。
でも、オーディオシステムを一式揃えることになったそうだ。
奥さんの許可も得てのことである。

予算は制約がないわけではないが、そこそこあるようだ。
それでも別の制約がある。

故障したときに修理体制がしっかりしている、ということがある。
これにより海外製のアンプはすべて候補から外された、らしい。

奥さんの意見として、修理を優先して国産アンプということになる。
そうなると絞られてくる。
結局、ヤマハの新製品5000シリーズのペアに決った。

スピーカーはまだ選択中だが、こちらはそうそう故障するものでもないだろうから、
海外製でもいいらしい。
いまのところB&Wが第一候補とのこと。

アンプをヤマハにすれば、CDプレーヤーもチューナーもヤマハで揃えられる。
5000シリーズのCDプレーヤーもチューナーも、いまのところないが、
CDプレーヤーの5000番は近々登場してくるであろう。

アナログプレーヤーも揃う。
アキュフェーズではなくヤマハが選ばれたのは、こういうところも関係してようだ。

アキュフェーズもチューナー、CDプレーヤーが揃えられる。
けれどオーディオにまったく関心のない奥さんにとって、
アキュフェーズ? といったところだろう。

話を聞いていておもしろいな、と感じたのは、
スピーカーがヤマハのNS5000ではなかったところがひとつ。

それからラックをどうするのかが、もうひとつである。

Date: 12月 31st, 2016
Cate: ラック

ラックのこと(その14)

20年ほど前に、増永眼鏡からanti gravityのメガネが登場した。
川崎先生のデザインである。

anti gravityを見た時から、ずっと考えていた。
この発想はオーディオに応用できるはずだ、と。

ただ漠然と考えていた。
どこに応用できるのかも、最初は思いつかなかった。
四六時中考えていたわけではないが、
ときおり思い出して考えていた。

数年経ったころ、あっ、そうだ、と思いついた。
ラックに使えることに気づいた。

それから10数年が経っているが、
どこからもanti gravityといえる構造のラックは登場していない。

実際にどういう構造にしていくのかを考えていくと、
汎用性をどう実現するかという点で難しい面がある。

とはいえ解決できないわけでもない。
(実際に思索してみないとはっきりとはいえないけれども)

anti gravityといえるラック。
そろそろどこかから登場するのか、
それとも自分でつくるしかないのか。

Date: 10月 22nd, 2014
Cate: ラック

ラックのこと(その13)

いまやラックは、家具としてではなく、オーディオ機器のひとつとして存在しているかのようだ。
そしてラックの種類も増えてきた。

面白いアイディアだな、と思えるラックもあれば、まゆつば物だな、としか思えないラックもある。
棚板の素材もいろいろあるし、その形状にも工夫がこらされてきている。

棚板を支える柱に関しても、数の違いがあり、
棚板のどの部分を支えるのか、という違いがある。

いま、ヤマハのGTラックのような開放管の形状のラックはあまりない。
柱と棚板からなるラックが主流である。

ラックの基本的な構造だけを見た場合に、
ほとんど変化はない、ともいえる。

四本柱と棚板というラックでは、棚板とそこに設置されたオーディオ機器の重量は、柱が受けとめている。
柱があり、柱と柱をフレームで結合し、このフレームが棚板を支える構造にしても、そう変ってはいない。

棚板が重量級なのか軽量級なのかも、そう大きな違いとはいえない。
だから、どんなラックが登場してきても、新しいラックとは感じられない。

オーディオでは、いい音が得られることが大事なことだから、
新しいラックでなくとも、結果としてえられる音がよければそれでいいことはわかったうえで、
これからもラックの新製品はけっこう数が登場してくるであろうが、それが新しいラック、
つまりいままでなかった基本構造のラックであることはあまり期待できなそうだ。

Date: 10月 19th, 2014
Cate: ラック

ラックのこと(その12)

スピーカーシステムから家具的要素が失われていき、
ラックからも家具としての要素がなくなっていった。

ケーブルが高価になっていくのと同じように、ラックも非常に高価になっていっている。

従来のラックが音に対しての配慮がほとんどなされていなかったのに、
いまのラックは音への配慮がなされているのだから、これらの変化は当然のことだ──、
と受けとめられているようだ。

わからなくはないが、それにしても……、という感じる面はある。

10数年前にきかれたことがある。
なぜ、こんなにケーブルメーカーが増えたのか、と。

ケーブルは、アンプやスピーカー、その他のオーディオ機器と違い、まず故障しない。
断線はまれにあっても、修理は簡単である。
アンプやチューナー、CDプレーヤーなどの電子機器は、
まずどこが故障しているのかを探ることから始めなければならない。

ケーブルの断線はすぐにわかることである。
それに保管しておく場所もそれほど必要としない。

スピーカーシステムは在庫を抱えてしまったら、保管としておく場所を確保するだけでも大変である。
スピーカーシステムは、半ば空気を売っているようなものだ、といわれていた。

保管の場所もとれば輸送の場所もとる。
とにかくスペースを要求するモノだけに、空気を売っているようなものだ、ということになる。
ケーブルはそういうことはない。

場所もとらない、故障もしない。
これだけでも、売る側にとって楽になる。
ラックにも、そういえる。
故障することは、まずない。
組立て式のラックならば、場所もそれほど必要としない。

Date: 10月 19th, 2014
Cate: ラック

ラックのこと(その11)

ヤマハのGTR1Bはかなりの台数が売れた、と聞いている。
ヤマハのGTR1Bは製造中止になったが、後継のGTR1000がいまも売られている。

ヤマハのGTラックの成功は、他社からのラックの登場を促した。
それまでの国産メーカーから発売されていたラックは、縦型横型ともに、
レコードの収納スペースが最下段にあり、アンプ、チューナー、カセットデッキが収納でき、
天板のところにアナログプレーヤーを置く、というものだった。
そしてキャスターつきのものが多かった。

GTラック以降、登場してきたラックは、それまでの一般的なラックとは大きく違ってきた。
そしてこのころから海外製のラックも輸入されるようになってきた。
それまでの海外製のラックといえば、バーズリイ(Barzilay)、スターコンビ(Star Combi)、B&Oぐらいだった。
これらは家具としてのラックだった。

これらの海外製のラックと1980年代中頃から輸入されるようになってきたラックには、
はっきりとした違いがあった。
このことはGTラック以降登場してきたラックにも同じことがいえる。

それまではオーディオ機器とレコードの収納家具としてのラックから、
オーディオ機器の置き台としてのラックへと変化していった。
そして高価になっていった。

GTラック登場以前の国産のラックは、五万円前後のモノが大半だった。
ヤマハのマリオ・ベリーニ・デザインのラックでも、安価なモノ(BLC105T)は28000円からあったし、
最も高価なBLC203Rでも86000円だった。

BLC203Rはレコード収納がふたつあり、約100枚のLPが収納でき、
アクセサリーやカセットテープが収納できる引き出しもふたつある。
アンプやチューナーは三台収納できるように棚板があり、プレーヤーが置ける天板もかなり大きめのサイズだった。
外形寸法はW164.4×H120.0×D46.0cmだった。