Archive for category ブランド/オーディオ機器

Date: 10月 29th, 2026
Cate: 604-8G, ALTEC

ALTEC 604-8G + Sansui EC10(その3)

JBLの2220Bの重量は7.7kg。アルテックの604-8Gは15.4kgと、2220Bのほぼ二倍。これだけの違いでもフロントバッフルへの加重、つまりテンション(ストレス)はずいぶん違うのだが、2220Bの奥行きは14.9cm、604-8Gは28.3cmと、これも二倍ほどある。

同じ重量であっても、奥行きの長短でフロントバッフルへの加重は違ってくるのに、重い604-8Gの方が奥行きが長いのだから、フロントバッフルだけで604-8Gを支えるのは、フロントバッフルの響きを相当に殺す(歪める)ことになるだけに、604-8Gの後方を、何らかの方法で支えることで、フロントバッフルへの負担を減らすことが重要となる。

同じことは、ホーンとドライバーの組合せでもいえる。JBLの375+537-500の組合せでは、ドライバーとホーン、金属製の脚を共締めしている。

375+537-500では、この部分の脚と音響レンズ後方の脚とで全体を支えている。375の重量は11kgを超える。これだけの重さのモノが、いわば宙ぶらりんとなっている。

375+537-500は前後の金属製の脚を含めての形に魅力があるとは思っているが、375の重量をなんらかの方法で軽く支えることで、音はずいぶんと変化する。

支えるといっても、強く突っ張ってしまうと必ずしもいい結果にはつながらないから、あくまでも軽く支えるくらいがいい。

四谷三丁目の喫茶茶会記でaudio wednesdayをやっていた時、アルテックのホーンとドライバーは、ここで述べたのと同じ考えで全体の重量を支えていた。

604-8Gでも、そうする。

Date: 10月 15th, 2026
Cate: 604-8G, ALTEC

ALTEC 604-8G + Sansui EC10(その2)

サンスイのECシリーズのカタログの冒頭には、こうある。
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JBLのエンクロージャーは厳選した高級合板や硬質圧縮材を使用、不要な共産や振動を防ぐ卓越した設計をしているようにECシリーズも厳選した素材を使って、入念な手造りの仕上げをしています。EC-10、EC-20、EC-30はすべてバスレフ型エンクロージャーですが、その最大の特徴はバッフル板に18mm、13層の北欧産桜等厚合板を採用したことです。緻密な材質で、板振動特性に優れた桜合板製バッフル板がエンクロージャーとしての完成度を高めています。
北欧産桜等厚合板のバッフル板と特殊硬質パーチクルボードの天板、側板の接続は〝止め構造〟を採用しています。これはバッフル板を含めて全ての板面の接合面積が広いため、強度が高い一体化構造となり、しかも板振動も理想的なものです。
また、内部には米松の補強材を十分取り付けており、ウーファーの圧倒的な重低音再生にも箱鳴りや音像のくずれはありません。
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JBLのスピーカーシステムのエンクロージュアの材質を全て知っているわけではないが、少なくともECシリーズ登場以前で、北欧産桜等厚合板が使われたことはない、と思っているし、井上先生が、ステレオサウンド 62号掲載の「JBLスタジオモニター研究」で、このように書かれている。
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 また補強棧が多く使われていることも目立つ変化である。とくに、4343系と比較すれば、天板と底板に、横方向に大きな補強棧が使われているのが特徴である。この補強棧の使用法は、低域の再生能力を改善する目的で使われる例が多く、国産のスピーカーシステムでは低域の改善方法として採用されている標準的な手法である。裏板の補強棧の使用法も4343系と大きく異なるが、エンクロージュア側板の補強棧が、横位置から縦位置に変更されていることも含み、エンクロージュアの鳴きを抑える方向ではなく、適度に響きの美しさをいかす方向のチューニングであることがわかる。これは、バッフルボードに約19mm厚の積層合板が採用されていることからも明らかなことである。積層合板がバッフル板に使用されたのは、正式に公表されたものとしては(筆者は以前JBLのエンクロージュアで、同じ型番のものでも、チップボードを使ったり、積層合板を使ったりしているものを見ている)、JBL初のことと思われる。
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サンスイのECシリーズはJBLとの共同開発なのだが、一方的にJBL側からのアドバイスを受けての設計ではなく、サンスイ側からも提案がなされたのではないのか。

その結果、ECシリーズが登場し、そこでの成果が4343の後継機の4344のエンクロージュアに活かされているようにも思われる。

そのECシリーズのエンクロージュアにアルテックの604-8Gを取り付けるわけだから、エンクロージュアの響きは殺さず、歪めず鳴らしたいと考えている。

Date: 10月 14th, 2026
Cate: 604-8G, ALTEC

ALTEC 604-8G + Sansui EC10(その1)

アルテックの604-8Gのためのエンクロージュアをどうしようかとあれこれ探していた時、ヤフオク!を眺めている時間は長くなっていた。

アルテック純正の620A、620Bエンクロージュアが出品されているのも何度か見ている。
落札しようかと思いながらも、いまひとつ決心がつかなかったのは、オリジナルであることの面白みが欠けること、それにネットワークはオリジナルを使うつもりは最初からなったから、フロントバッフルに開けられているネットワーク用の開口部をどうするかが、主な理由だ。

不要な開口部はメクラ板でふさげばいいのだが、このメクラ板の仕上げをどうするか。黒で塗るにしても、なんとなくしまらない感じがする。

何度も入札の一歩手前で留まっていた。次に目をつけたのは、タンノイなRectangular Yorkのエンクロージュアだった。620エンクロージュアよりも少しばかり小さいのも気に入っていた。

ヤフオク!には、620エンクロージュアよりも出ている。それらを眺めていて気づいたのは、フロントバッフルのユニット取付用開口部の中央、垂直に補強桟が入っているモノとないモノとがある。

Rectangular Yorkは、私がオーディオに興味を持つ以前の製品ということもあって、詳細をそれほど知らない。とはいえ、この違いは気になる。

Rectangular Yorkで画像検索していくと、搭載ユニットがHPD385に変更になってから、この垂直の補強桟が設けられたようである。
なぜかというと、HPD85になりユニットの重量が増している。アルテックもタンノイの同軸型ユニット、特にアルニコ時代のモノは重いだけでなく、ユニットの奥行きも長い。

このことはフロントバッフルへの荷重が、かなりあるというこたで、それだけフロントバッフルにはテンション(ストレス)がかかっている。

おそらくだが、開口部垂直の補強桟がなければ、HPD385になってからの荷重に、Rectangular Yorkのフロントバッフルは耐えられなくなっていたのだろう。

フロントバッフルへの荷重が増してテンションも大きくなると、フロントバッフルの響きは、それまでとは違ってくる。

Mark Levinsonというブランドの特異性(その57)

ずっと考えていたことがある。
初期のマークレビンソンのアンプ、いいかえると回路設計にジョン・カールが携わっていたアンプ、具体的にはJC1、 JC2、LNP2、ML2といったアンプ。

これらとトム・コランジェロが回路設計に携わったアンプ、ML3、ML7、それ以降のアンプ。

明らかに音が違う。
黒田先生は、 ML7以前のマークレビンソンのアンプの音には、ナルシシズムを感じる──、ステレオサウンド 59号で、そのような主旨のことを書かれている。

ML7からは、ナルシシズムが感じられない、とも書かれている。

納得できると、黒田先生の文書を読んでそう思いながらも、完全に納得できていたわけでもなかった。つねに、ほんとうに初期のマークレビンソンのアンプの音にはナルシシズムがあったのか、と腑に落ちないところもあった。

ここにきて、やっと私なりの結論が見えてきた。
初期のマークレビンソンのアンプにあったのは、少なくとも私が感じたのは、しかもそれを他のアンプにはない魅力と感じたのは、マーク・レヴィンソン自身の飢餓だ、と。

その飢餓が、トム・コランジェロと組んでからのアンプからは感じとれなくなった。

Date: 10月 1st, 2026
Cate: JBL

JBL 2220Bもやって来る

昨晩落札したサンスイのEC10には、JBLのウーファー、2220Bがついている。
にも関わらず、安価で落札でき、配送費の方が高いくらいだ。

2220Bは、JBL Professionalの 15インチ口径のウーファーの中で、最も能率が高い。
4343に搭載されている2231Aの出力音圧レベルは、93dB/W/m、菅野先生が使われていた2205は96dB/W/m、2216は96dB/W/m、2215が94dB/W/mのなか、2220Bは101dB/W/mとなっている。
その分、f0は、2231Aが16Hzに対して37Hzと高め。

コンディションがどうなのかは写真だけでは判断できなかった。2220Bをどう使うかは何も考えていないが、試してみたいことは一つあって、それによってどういう変化を聴かせてくれるのか。

Date: 8月 31st, 2026
Cate: ALTEC

ALTEC A4(その9)

昨日(8月30日)は、サンデー・ほっとの三回目だった。
前回(6月)はHさんを、今回はFさんを誘って行ってきた。

二ヵ月ぶりに聴くアルテックのA4。
このA4は、すでに書いているように直列型ネットワークで鳴っている。減衰カーヴは6dB、クロスオーバー周波数は500Hzで、コンデンサーとコイルの値を計算している。

アッテネーターはラックスのAS10。フィルムコンデンサーとコイルは秋葉原で購入したムンドルフ製。といってもムンドルフの一番高価なモノではなく、安価ではないが、ごく当たり前のモノ。

特に凝った部品を選んでいるわけではない。コンデンサーはできればASCを使いたかったが、4月の時点ですでに製造中止になっていて、容量の大きなものは入手できなかった。

アルテックのオリジナルのネットワークとは、だからずいぶんと違う仕様になっている。オリジナルを尊重すべき、という意見の人もいよう。

でも、私はそういう変なこだわりは持たない。それで上記のようなネットワークになった、というかしたわけだが、直列型ネットワークは好評のようだ。

今回は、Tさんも来られた。二年ぶりに会うTさんはこのA4の音に、かなり驚かれていた。
会場に入ってきた時に鳴っていた音は、アルテックというよりも、ウェスタンの音と感じた、と話された。

Tさんは、一年ほど前の無線と実験に登場されている。

Date: 6月 21st, 2026
Cate: ALTEC

ALTEC A4(その8)

今日は、(その7)で触れているサンデー・ほっとの二回目だった。

システムに大きな変化はないが、一回目と今回では、アルテックのA4の設置が少し違う。といっても脚立に乗って上から見なければわからない箇所を変えている。

今回はaudio wednesdayの常連のHさんに声をかけた。Hさん曰く、A4を見るのも、もちろん聴くのも今日が初めて、とのこと。

古くからのオーディオマニアでもA7、A5は聴いたことがあるという人でも、A4は規模が別格なため、そうだろうと思う。

HさんはA7、A5は何度か聴いたことがあるが、今日聴いたA4は、これまで聴いたA7、A5の音からイメージするアルテックとは違う、とのことだった。

これは褒め言葉だし、そうだろうと思っていた。

サンデー・ほっとの三回目は8月開催。

Date: 5月 15th, 2026
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(その29)

2020年に「218(version 9)+α=WONDER DAC」というタイトルでいくつか書いている。

現在、ぴあ分室に常備されているメリディアンの218は、大阪のMさんの私物で、今年になって私が手を加えて、218(version 9)に仕上げている。

今回、私が手を加えた218は、218(version 10)といっていいほどに変った。もう少し詰めていく必要も感じたので、まだ218(version 10)と言い切れるほどではないが、あと少し手を加えることで、自信をもって218(version 10)と言い切れる予感がある。

Date: 5月 14th, 2026
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(その28)

4月のaudio wednesdayに持っていく予定だった、もう一段階の手を加えた218は、材料の厚みの問題であまりうまく仕上がらず、5月に持っていくことにした。

つまり昨晩、持っていった。
日曜日に、もっと適した材料があることに気づき、検索してみると、けっこう良質なモノが手に入ることがわかったけれど、
水曜日(13日)には間に合わないので、今回は4月から予定していた材料を使う。

この結果が良かったら、日曜日に見つけた材料を注文し6月のaudio wednesdayに持っていこう、と決めていた。

昨晩といっても、数時間前なのだが、結果は、手を加えた私が驚く一面を見せて(聴かせて)くれた。

なので6月のaudio wednesdayには、もう一段階進めた218を聴いてもらう予定だ。

Date: 4月 29th, 2026
Cate: Marantz, Model 7

マランツ Model 7はオープンソースなのか(その9)

早瀬文雄(舘 一男)さんが京都に住んでいた頃、行っている。
JBLのDD66000を鳴らされていた。

部屋に入ると見慣れないアンプがあった。自作アンプっぽいと思ったけど、舘さんは自作はしない人。
なんだろう、と思って訊いたら、ヤフオク!で落札したものとのこと。

マランツのModel 7をベースにした薄型のコントロールアンプだった。
このアンプの音を聴いた。落札価格も聞いていたから、まあ、この程度なのか、と納得した。

ハムが出るとか、ノイジーだとか、そういった欠点はなかった。内部も見た。ひどい作りではなかった。
でも、まるで豊かさを感じさせない音だった。

何を聴いても、同じような表情でしか音楽が鳴らない。音色の変化も乏しい。

これもModel 7のコピーなのか……、といった感想しかなかった。

同じようなことは、長岡鉄男氏が発表してきたスピーカーにもいえるはず。

長岡鉄男氏設計のスピーカーを作ってきた人は、けっこう多い。いまは既製品のスピーカーシステムを鳴らしている人も、学生時代は長岡鉄男氏のスピーカーを作って聴いていた、という話を数人から聞いている。

フォステクスのスピーカーユニットを買ってきて、同じようにエンクロージュアを作っても、
完成したスピーカーシステムが、長岡鉄男氏が製作したスピーカーと、どのくらい同じなのか(違うのか)。それを比較して確かめることは、まずない。

自作した人は同じ音が出ていると思いたい(信じたい)だろうが、
エンクロージュアの組立は思っている以上にバラつきが出るものだ。

井上先生によると、メーカーのスピーカーを作っている職人が二台のエンクロージュアを作っても、全く同じ音がすることは、まずないと思った方がいい、とのことだった。

木を使うからである。だから、木ではなく、金属や樹脂系の素材をエンクロージュアに使うのは、バラつきをなくすためには、相当に有効な選択でもある。

Date: 4月 19th, 2026
Cate: ALTEC

ALTEC A4(その7)

火曜日(14日)は秋葉原に行き、いくつか部品を買っていた。
翌水曜日はaudio wednesday。
木曜日はすでに書いているように、夕方からアルテックのA4のセッティング。
金曜日は、そのセッティングの続き。

そして今日、日曜日はA4を鳴らす日だった。

ステレオサウンドで働いていた頃、ホットクラブというジャズ好きの人たちの集まりがあると聞いたことがある。
といっても、本当に聞いただけで、名称をかろうじて覚えていたぐらいでしかなかった。

ホット・クラブ・オブ・ジャパンが正式な名称で、1947年設立で、ジャズに関わる多くの人たちが参加されている(いた)。

毎月一回、月例会をやっているとのは別の会、違う雰囲気で、音楽のジャンルを広げて楽しもうという趣旨のサンデー・ほっとを行うことになり、今回の開催である。

四十人ほどの方が来られた。
そこで鳴るA4。
感想を聞いたわけではないが、満足されていたと勝手に思っている。

今はまだセッティングの段階。これからもっと詰めていってからのチューニングにうつる。

Date: 4月 18th, 2026
Cate: ALTEC

ALTEC A4(その6)

4月17日の2時ごろにアルテックのA4から鳴ってきた音を聴いて、その場を離れたのが2時15分くらい。
帰宅して、もう一度アルテックのA4の前に立ったのが、11時くらい。

約九時間ほど、小音量で鳴らされていた。部屋に入った瞬間に、きちんと鳴っていると感じた。

寸前までいくつか考えていた。未明の音のままだったら、あのあたりを見直してみるか、それともネットワークは並列型に戻すか──と考えていた。

どれもやらずに済みそうな音で鳴っているので、時間が足りずにやっていなかったことをやる。音は良くなっていく。

A4に縦に長いスピーカーだから、ウーファーと中高域のドライバーとが、かなり離れている。
A4のエンクロージュアはキャスター付きだから、外形寸法の高さにキャスターの分が加わるため、
A4の天板には手を伸ばしても、わずかだが届かない。そういう大きさのスピーカーだから、どうしてもスピーカーケーブルが長くなる。

喫茶茶会記でもアルテックを鳴らしていた。途中から並列型から直列型ネットワークに変更した。好結果が得られたけれど、今回の大きさは違すぎる。

ここまで大型のスピーカーでも直列型ネットワークのメリットが活きてくるのか。その不安があって、未明の音を聴いた直後は、もしかして、と思ったわけだ。

同時に、鳴ったばかりの音で即断してはダメ、とも思っていた。

別項「ケーブルはいつごろから、なぜ太くなっていったのか(その23)」で書いている細いケーブルを、今回全面的に使っている。

本当に細いケーブルだ。A4の裏側を見なければ、誰もそんなに細いケーブルだとは思わないはず、と断言できるほど豊かな音が鳴っている。
そして、はったりのない音でもある。

Date: 4月 17th, 2026
Cate: ALTEC

ALTEC A4(その5)

昨晩(4月16日)は、夕方からずっとアルテックのA4にかかりっきりだった。
A4は大きい。相当に大きなスピーカーだから、広い部屋でも置く位置は、けっこう限られてくる。

その限られた位置でのセッティングから始めて、ホーンとドライバーの前後位置、仰角などを決めていく。
一般的な大きさのフロアー型スピーカーならば不要な脚立が必要になる。
脚立に登ったり降りたりのくり返し。

その後、パワーアンプの入れ替え。フェーズメーションのMA1000からMA1500へ。
外観はほぼ同じの二つのパワーアンプだが、出力管は2A3-40から300Bに、回路構成もトランス結合となっている。

それからネットワークの製作とスピーカーケーブルの総入れ替え。

これまで6dB/oct.のネットワークで鳴らしていた。かなりの音量でも家庭内でも鳴らす限りは、6dBで問題ないとの判断から、
今回、一般的な並列型から直列型ネットワークに作り変える。

ここでも脚立を登ったり降りたり。それだけ背の高いスピーカーなので、スピーカーケーブルもけっこう長さを必要とする。

そんなこんなで、音が鳴るようになったのは2時ごろだった。鳴ってきた音は、期待と予想を明らかに下回っていた。
とはいえ、時間も時間だし、これ以上やってもいい結果は得られそうにないこと、それからネットワークのコンデンサーを今回、別のメーカーのモノに変えているから新品、
パワーアンプもしばらく鳴らしていなかったということで、
しばらく鳴らし続けてみて──と様子見してということになった。

そして今日また行ってきた。

Date: 4月 6th, 2026
Cate: ALTEC

ALTEC A4(その4)

明日も、アルテックのA4のセッティングに行く。
今回は片側のA4を移動する予定で、そのためにはせっかく載せたドライバーとホーンを、一旦降ろすことになる。

天井の梁にホーンがぶつかって置きたい場所への移動が妨げられているからだ。
脚立に登って降ろしてA4を移動して、また脚立に登って上に載せる。

面倒な作業といえばそうなのだが、A4を、ここに置きましょう、と提案したのは私だから、やるわけだし、
そこでの音の変化を楽しみにしているから、グチみたいに思われるかもしれないが、全くそうは思っていない。

それに明日は、アンプが用意されている。
フェーズメーションのMA1000である。

JJ Electronicの2A3によるシングルアンプ。
2A3といっても、正しくは2A3-40という型番の直熱三極管で、プレート損失は40Wと、本来の2A3の15Wからかなり大きくなっている。

それに伴いサイズも大きい。2A3を大型化したともいえるし、300Bのフィラメントを2A3と同じく2.5Vにした真空管ともいえる。

どんな音が鳴ってくれるのか。

Date: 3月 16th, 2026
Cate: BBCモニター, LS3/5A

BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その33)

そういえば──と思い出すのは、五年前、大滝詠一の“A LONG VACATION”の金蒸着CDが三十万円を超える値がついてヤフオク!で落札されたことだ。

1980年代の終りごろから金蒸着CDがいくつかのレコード会社から出た。通常のアルミ蒸着CDよりも少し高かったけれど、
むちゃくちゃ高価だったわけではない。
五千円しなかったと記憶しているが、そのぐらいだったはず。

それが未開封とはいえ三十万円以上で落札。

ロジャースのLS3/5Aが登場したとき、ペアで十五万円だった。その後、少しずつ値が上がり、1980年代半ば頃には、ペアで十六万円を超えていた。
それが六十万円を超えて取り引きされるようになった。

新品未開封のCDか中古のスピーカーという違いはある。
当時の価格を知る者からすると、適正価格とはいったいどういうことなのか、と考える。

特に製造中止になったモノの適正価格は──と考えながらも、インターネットオークションがここまで普及してしまうと、
考えるのは無駄なことのようにも思える。

そんなことをぼんやり考えながら、ステレオサウンド 237号のベストバイのページを開く。
ペアで40万円以上80万円未満のスピーカーシステムのところを見る。

グッドマンのLS3/5Aの落札価格と同じ価格帯であるわけだが、
ベストバイに選ばれているスピーカーのどれらを買うことになったら、私ならどれを選ぶだろうか。

どれだろう──、と他人事みたいにページを眺めていて、世の中に、これだけのスピーカーシステムとグッドマンのLS3/5Aしか存在してないのであれば、
LS3/5Aを選ぶかもしれない──と思ったりした。

これは極端な設問であって、まったく現実的ではないし、
個人的にLS3/5Aの現在の相場は少しおかしいと感じていても、
魅力的なスピーカーシステムということでは、選択肢に加わってくる。

そこでまた適正価格とは──を考えてみるのだが、はっきりとしたことは何も浮かばない。