Archive for category ブランド/オーディオ機器

Date: 7月 29th, 2017
Cate: BBCモニター, LS3/5A

BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その30)

QUADのESLのダブルスタック、トリプルスタックのことを書いていて思い出したのは、
LS3/5Aのダブルスタックのことだ。

私は試したことがないけれど、
ステレオサウンド 55号に、マラソン試聴会の記事が載っている。
1ページ、モノクロの記事である。写真は九点。
どれも不鮮明な写真ばかりだが、一枚だけ目を引くものがあった。

ロジャースの輸入元オーデックスのブースで、
写真の説明には「ダブルLS3/5Aがガッツな音を聴かせてくれた」とある。

写真は小さく、くり返しになるが不鮮明。
はっきりとは確認できないが、上下二段スタックされたLS3/5Aは、
上側のLS3/5Aは上下逆さまになっているように見える。

サランネットについているネームプレートが、上側のLS3/5Aは左下にあるように見えるからだ。
ユニット配置は、下からウーファー、トゥイーター、トゥイーター、ウーファーとなっているはずだ。

ESLのスタックもそうだが、最大出力音圧レベルの不足を補うための手法である。
LS3/5Aもその点ではESLと同じであり、ESLがダブルスタックにするのであれば、
LS3/5Aも……、と輸入元の人が考えたのかどうかははっきりしないが、
この時のダブルLS3/5Aの音は、取材した編集者の耳も捉えていたようだ。

55号の編集後記の最後に、《小さな一室でLS3/5Aのダブルが良く鳴っていた》とある。

Date: 4月 29th, 2017
Cate: 4345, JBL

JBL 4345(4347という妄想・その3)

JBLの4343の前身は4341。
4341という型番を43と41に分けると、どちらも素数である。
4343も同様に43と43に分ければ、当然だけど素数である。
4341、4343は素数ではないけれど。

4345は43と45だから、45は素数ではない。
4345の改良モデルが現実に登場して4347という型番になっていたら、
43と47で、どちらも素数になる。

ただこれだけのことで、4347は、いいスピーカーになりそうな予感を勝手に持っていた。
4347は登場しなかったが、
JBLからは4348という、4343の後継モデルを出した。

43と48だと43だけが素数。
4348も素数ではないが、
この4348が改良されて4349になっていたら、
43と49で49は素数ではないけれど、4349は素数である。

型番の数字など、音とはまったく関係がない──、
確かにそうではあるけれど、何かそこにはひとつの法則があるような気がしている。
昔からずっとそうである。

Date: 3月 6th, 2017
Cate: BBCモニター

BBCモニター、復権か(その19)

いまタンノイのLegacy Seriesのことを書いている。あと少し書く予定である。
書いていて、そうだ、タンノイもBBCモニターもイギリスのスピーカーであることを思い出した。

タンノイはひとつの会社であり、BBCモニターはいくつかの会社であり、
会社の規模はタンノイの方が、いまも昔もBBCモニターをつくっている会社よりも大きい。

同一視できないところがいくつもあるのはわかっていても、
なぜ、いまイギリスで1970年代後半から1980年代前半ごろのスピーカーシステムが復刻されているのか。

単なる偶然なのだろうと思う。
それぞれの思惑が偶然重なっただけなのだろう、と思いつつも、
1970年代後半からオーディオに入ってきた者にとっては、
この時代のスピーカーに対する思い入れは、他の時代よりも強いところがどうしてもある。

これはバイアスでもある。
そういうバイアスが私にはかかっているから、と思いつつも、
やはり、なぜ? と考える。

そしてセレッションは?、とも思う。
セレッションからDittonシリーズが登場してきたら……、と考えている。

ここまで書いてきて、もうひとつあったことに思い出す。
ヴァイタヴォックスがそうだ。

ヴァイタヴォックスは、もう少し前の時代のスピーカーではあるが、
ユニットもエンクロージュアも復刻されている。

ムーブメントといえるのかもしれない。

Date: 1月 24th, 2017
Cate: ESL, QUAD

QUAD・ESLについて(その3・その後)

その3)を書いたのは2008年11月だから、八年ほど前。
いまも押入れで、QUADのESL63Proが眠ったままだ。

ダイアフラムの全交換が必要な状態であるからだ。
このESL63Proは、小林悟朗さんが鳴らされていたモノだ。
いつか修理して……、と思いながらも、けっこう経ってしまった。

(その3)で書いているように、
振動板(膜)をチタンの薄膜に交換したいと考えている。

しなやかな金属箔があれば、可能性はある。
ジャーマン・フィジックスのDDD型ユニットを見た時(触れた時)から、
純チタンの薄膜ならば、コンデンサー型スピーカーの振動板に使えるという確信があった。

けれどインターネットであれこれ検索してみても、
使えそうなチタンは見つけられなかった。

でも時間はずいぶん経っている。
ひさしぶりに検索してみると、使えそうなチタン箔がいくつかある。

ESL63Proの修理(改造)が現実味を帯びてきた。

Date: 1月 14th, 2017
Cate: BBCモニター

BBCモニター、復権か(その18)

その17)で、BBCモニターのライセンス料について触れた。
そのことがあるから、素直にBBCモニター、復権、とは言い切れないもどかしさがつきまとう。

勘ぐりすぎの可能性もわかっている。
ライセンス料はすでになくなっている可能性も十分あるが、
BBCの経営状況に関する記事を数年前に読んでいるから、そう思えないところが残ってしまう。

BBCモニターの新形がまだ登場していた時代、
BBCモニターとしてのヘッドフォンはないのだろうか、と思ったことがある。

小型モニター、可搬型モニターとしてのLS3/5Aの存在があったにしても、
ヘッドフォンをBBCではまったく使っていなかったのだろうか。

使っていたとしても、簡単なチェックのみで、音質にはこだわっていなかったのか。
それとも既製品のヘッドフォンで優秀なモノを選定して使っていたのだろうか。

少なくともBBCモニターとしてのヘッドフォンの存在はなかったようだ。

BBCモニターとしてのスピーカーシステムには、
loudspeakerの略であるLSから始まる型番がつけられている。
アンプの型番はAMで始まる(amplifierの略だ)。

ならばヘッドフォン(headphone)だから、HPで始まるモニターとしてのヘッドフォンはなかったのか。

ここでふと考えるのは、いまはヘッドフォンがブームである。
となると、BBCモニターを謳うヘッドフォンが登場してくるかもしれない。

もしBBCモニター・ヘッドフォンなるものが登場したら、
やはりライセンス料がいまも……、ということにつながっていく。

Date: 11月 23rd, 2016
Cate: D130, JBL

ミッドバスとしてのD130(その12)

《世の中には男と女しかいない、その男と女が寝室でやることはしょせんきまっている》
と書かれたのは五味先生。

そこでの行為は生殖のためでもあるし、快感を求めてでもあるし、
目の前にいる、いま触れている相手の鼓動を感じる行為でもある。

寝室での男女の行為は、第三者に見せる行為ではない。
なかには見せることに快感を感じるようだが、寝室という密室での行為だから、
鼓動を感じることができるとはいえないだろうか。

オーディオに何を求めるのかは同じようであって、人によって大きく違うこともある。
音楽の鼓動を聴く、という行為を追い求めている聴き手を、
だから肉食系という表現を使った。

肉食系には、もうひとつ、
人にむやみに聴かせない、という意味も込めている。

そこでの行為が見せるものでないように、
そういう意味での肉食系オーディオの音は、むやみに誰かに聴かせるものではない──、
そんなふうに感じているからだ。

同時に草食系という表現を使いたくなる音が増えてきているように感じるのは、
スピーカーの性能向上がその理由ではなく、インターネットのここまでの普及により、
オーディオマニア同士の交流が、以前には考えられないほど活発になってきたこと。
それと無縁とは思えない。

どこかに正確な統計があるわけではないが、
あきらかに互いの音を聴くことは、インターネット以前よりもはっきりと増している、はずだ。

誰かに自分の音を聴いてもらう、
誰かの音を聴きに行くことにもメリット、デメリットがあるだろう。

誰かに聴かせることを意識した途端に、何かが知らぬうちに変っていくようになる。
それは必ずしもいい方向ばかり行くわけではない。

そこに気づかずに聴きに行ったり、聴きに来てもらったりをくり返すうちに、
草食系的面が頭を擡げてる。
そんなことはない、とはっきり否定できる人がいるだろうか。

Date: 11月 22nd, 2016
Cate: D130, JBL

ミッドバスとしてのD130(その11)

D130の低域を拡充するのにE145が最適なような気がする。
もちろんD130とE145は同口径だから、E145はダブルにしたい。

E145の出力音圧レベルはカタログ発表値で98dB/W/m。
ダブルで使って3dB音圧は上昇するから101dB。
D130の102dB/W/mと近似となる。

エンクロージュアは……。
こんなことを考えていると、楽しい。
実現するか(できるか)は関係なく、愉しくなってくる。

D130もそうだし、2440(2441)といったコンプレッションドライバー、
E145のようなウーファー、この種のJBLのユニットは、妄想をたくましくしてくれる。

私自身が求めている音とは方向が違っていようと、愉しくなってくる。

一時期、肉食系男子、草食系男子といういいかたがあった。
最近ではあまり聞かなくなったようだが、オーディオにもあてはまるところはあると感じている。

私にとって、ここで挙げているJBLのユニットは、
肉食系的性格のユニットといってもいいだろう。

E145を自分で鳴らしたことはない。
150-4Hを採用したDD55000は、何度もステレオサウンド試聴室で聴いている。
ローエンドまで充分にのびている音ではない。
ダブルにしたところでのびるわけではなく、エネルギーが増す。

低域のエネルギーの再現性で、E145ダブルは比類なき音を聴かせてくれそうだ。

結局、音楽を聴く行為は、その音楽の鼓動を聴く、といってもいい。
演奏者の鼓動でもあり、作曲者の鼓動でもある。

私が肉食系の音と感じるのは、まさにここに理由がある。
鼓動を、そのエネルギーをロスなく届けてくれる。

Date: 11月 22nd, 2016
Cate: D130, JBL

ミッドバスとしてのD130(その10)

D130をミッドバスにするのであれば、ウーファーはどうするか。
もっといいウーファーというか、ぴったりくるウーファーがあるような気がしていた。

そうだ、そうだ、と思い出したのがJBLのE145である。
ステレオサウンド 60号の特集でも取り上げられている4676-1。

このシステムはフロントショートホーン型エンクロージュア4550に、
E145-16を二発、中高域には2441(二発)+2350ホーンという組合せ。

4550の重量だけでも88kgあるため、総重量は141kg。
4676-1は型番が示すようにサウンドリインフォースメントおよびシアター用であり、
出力音圧レベルは104dB/W/mと発表されている。

JBLのウーファーでKシリーズは楽器用ということだった。
EシリーズはKシリーズを受け継ぐながらも、サウンドリインフォースメント用としても使われる。

Eシリーズの15インチ口径のウーファーには、E130(フルレンジ)、E140、E145があり、
18インチ口径がE151である。

これらの中でE145のフレームだけが異る。

JBLのウーファーは取付け用金具MA15でフロントバッフルに固定する。
15インチでも18インチでも、その点は同じだ。

だがE145はMA15が使えない。
コーン紙外周のフレームの厚みがボリュウムある形状になっていて、
そのこととも関係しているのが、コーンの頂角だ。

アルテックのウーファーよりも浅めのJBLのウーファーの中で、
E145は深めの頂角になっている。
つまり150-4Cと共通する点をもつウーファーといえる。

E145はDD55000のウーファーとして採用されている。
その際の型番は150-4Hである。

Date: 10月 24th, 2016
Cate: 4343, JBL

4343と1976年(13年後)

ジョージ・ワシントンが初代大統領に就任し、議会政治が発足したのは1789年。

この年をアメリカの真の国家成立だとすれば、
200年後の1989年のオーディオを眺めてみると……。
13年後とは思えぬほど新製品の数は増え、ブランドも増えている。

でもここでもJBLからProject K2 S9500が登場している。
無機的な素材が印象的なデザインのS9500が、象徴的に感じられる。

Date: 10月 24th, 2016
Cate: 4343, JBL

4343と1976年

アメリカは1776年に独立宣言をしている。
1976年、建国200年と、日本でも騒がしかった。
雑誌でもアメリカ建国200年に結びつけの企画がいくつもあった、ように記憶している。

JBLの4343は1976年に登場している。

4343にことさら関心のない人にはどうでもいいことだし、
無理にこじつけようとしたいわけでもないが、
1976年のステレオサウンド四冊をめくっていて、
アメリカからの新製品の中で、象徴的なモノを探していたけれど、
コレ! というモノはなかった。
強いてあげれば、アルテックのModel 19、AGIの511くらいだった。

JBLは建国200年ということを意識しての製品開発ではなかっただろうが、
それでも4343は建国200年の1976年を象徴するアメリカ製品のひとつだと感じる。

Date: 7月 10th, 2016
Cate: SP10, Technics, 名器

名器、その解釈(Technics SP10・その13)

その4)でSL1200も標準原器だと書いた。
けれど、SP10他、テクニクスの標準原器として開発されたモデルとは、
標準原器として意味合いが違う。

SL1200はあくまでもディスクジョッキーにとっての標準原器であり、
標準原器として開発されたモノではなく、
ディスクジョッキーによって広く使われることによって標準原器となっていったモノだから、
テクニクスがSL1200を復活させるというニュースを聞いたとき、がっかりしたものだった。

昨年の音展では、テクニクスのダイレクトドライヴのプロトタイプが展示されていた。
アクリルのケースの中で回転していた。
それを見て、テクニクスはSP10に代るターンテーブルの標準原器を開発しようとしている、
そういう期待を勝手にもってしまった。

けれど実際に製品となって登場したのはSL1200である。
このニュースを聞いて、テクニクスの復活は本ものだとか、
さすがテクニクス、とか、そんなふうに喜んだ人がいる反面、
私のように、テクニクスに標準原器を求めてしまう者は、がっかりしていたはずだ。

テクニクスは名器をつくれるメーカーとは私は思っていない。
SL1200を名器と捉えている人もいるようだが、そうは思っていない。
最近では、なんでもかんでもすぐに「これは名器」という人が増えすぎている。

テクニクスは、そのフラッグシップモデルにおいて標準原器といえるモデルをつくれるメーカーである。
そう考えると、テクニクスというブランド名がぴったりくる。

だが新しいテクニクスは、以前のテクニクスとはそこがはっきりと違っている。
少なくともいまのところは。

テクニクス・ブランドの製品が充実してくれば、それでテクニクスは復活した、といえるのだろうか。
簡単に「これは名器」といってしまうような人であれば、
テクニクスは復活した、と捉えるだろうが、
以前のテクニクスを知り、テクニクスのフラッグシップモデルを知る者にとっては、
いまのテクニクスは、新生テクニクスかもしれないが、
テクニクスの復活とは思いたくとも思えない──のが、本音ではないだろうか。

Date: 7月 10th, 2016
Cate: SP10, Technics, 名器

名器、その解釈(Technics SP10・その12)

名器ではなく標準原器を目指していたとしても、
アナログプレーヤー関連の製品においては、
ターンテーブルとカートリッジとでは少し違ってくる面がある。

テクニクスのEPC100Cは、MM型カートリッジの標準原器といえるモデル。
SP10はターンテーブルの標準原器といえる。

カートリッジは標準原器として存在していても、
その性能を提示するには、カートリッジ単体ではどうにもならない。
トーンアームが必要であり、ターンテーブルも必要とする。
もちろんアナログディスク(音楽が収録されたもの、測定用)を必要とする。

アナログプレーヤー一式が揃わないと、標準原器としての性能は提示できない。
一方ターンテーブルはといえば、
トーンアームもカートリッジがなければどうにもならないモノでもない。

粛々とターンテーブルプラッターが回転していれば、それである程度は提示できる。
SP10の場合であれば、キャビネット取り付けることなく水平な台の上に置いて、
回転させていればいい、といえる。
ターンテーブルプラッターに手を触れたりスタートボタンを操作することができれば、
単体で提示できる性能は増える。

測定には測定用レコード、カートリッジ、トーンアームなど一式が必要となる項目もあるが、
ターンテーブル単体でも測定できる項目もある。

ターンテーブルは単体で動作(回転)することのできる機器である。
アンプは電源を入れただけでは動作しているとはいえない。
やはり入力信号を必要とする。

スピーカーもそうだ。単体でどうにもならない。
入力信号があってはじめて振動板が動き、動作している状態といえる。
しかもターンテーブルは、プレーヤーシステムを構成する一部(パーツ)にも関わらず、
単体で動作できる。

スピーカーシステムを構成する一部(ユニット、エンクロージュア、ホーンなど)で、
単体で動作できるものはない。

こういうターンテーブルならではのある種の特異性が、
SP10のデザインを生んだとすれば、
テクニクスがどんなにあのデザインを酷評されようと細部の変更を除き、
まったくといっていいほど変更しなかった理由がはっきりしてくる。

Date: 7月 4th, 2016
Cate: audio wednesday, LNP2, Mark Levinson

LNP2になぜこだわるのか(その12)

これまでにも何度となく聴感上のS/N比について書いてきた。
これからも何度となく書いていくと思う。
そのくらい聴感上のS/N比は重要なことである。

聴感上のS/N比というくらいだから、物理的なS/N比がある。
測定データとしてのS/N比である。

LNP2のインプットアンプのゲインはNFBによって切り替えられている。
ということはゲインを0dBにした状態で、NFB量は最大になる。
20dBと0dBとでは、NFB量は20dB違うわけだ。

NFBをかけることでS/N比も改善される。
ならばインプットアンプの物理的なS/N比は0dBが、もっとも良くなる、といえる。

さらにアンプ全体のS/N比はレベルダイアグラムも関係してくる。
インプットアンプのゲインを高くするということは、
このアンプの手前にあるポテンショメーター(INPUT LEVEL)を、その分絞ることになる。

つまりインプットアンプに入力される信号レベルは低くなり、その分S/N比的には不利になる。
ノイズ量が同じならば信号レベルが高い方がS/N比は高くなるのだから。

インプットアンプのゲインを0dBにしたほうが、物理的なS/N比に関しては有利である。
測定してみれば、違いは出てくるはずである。
頭でっかちな聴き手であれば、ゲイン0dBで使う方が、S/N比が高いからいいに決っている──、
となるのかもしれない。

LNPはLow Noise Pre-amplifierを意味しているのだから、
それをインプットアンプのゲインを高くして、ポテンショメーターでゲイン分だけ絞るような使い方は、
本来的な使い方ではない、という人がいるかもしれない。

けれどLow Noise Pre-amplifierだから、こういう使い方ができるともいえる。
つまり聴感上のS/N比をよくする使い方(ゲイン設定とレベル設定)ができる。

Date: 7月 3rd, 2016
Cate: LNP2, Mark Levinson

Mark Levinson LNP-2(silver version・その4)

しなかった後悔は、あとひとつある。
瀬川先生のLNP2のシリアルナンバーを記憶しなかったことだ。

いまだったら即シリアルナンバーを憶えるのに、なぜかあのときはしなかった。
数ヵ月はステレオサウンドの倉庫にあったのだから、確認する機会はいつもあったのに。

もうあえない、と思っていたからなのだろうか。
よくわからないけれど、後悔している。
LNP2だけではない、スチューダーのA68のシリアルナンバーも憶えておくべきだった。

いまになってひどく後悔している。
シルバーパネルのLNP2の話を読んで、
もしかするともう一度あえるかもしれない──、そう思いはじめているからだ。

それともシリアルナンバーなど記憶していなくとも、
あのLNP2にであえれば、直感がささやいてくれるのを期待したい。

Date: 7月 3rd, 2016
Cate: LNP2, Mark Levinson

Mark Levinson LNP-2(silver version・その3)

30年以上前のあの時、もし「欲しい」と意思表示していたとしても、
瀬川先生のLNP2を自分のモノとする可能性は、きわめてゼロに近かった。

ならば意思表示してもしなくても同じだ、とは考えていない。
意思表示をしなければ、当り前すぎる話だが、可能性はゼロのままだ。
まったくないわけだ。

けれど強く意思表示をすれば、ほんのわずかは変ってくる。
それでも遠いものは遠いことには変りはないけれども。

いまになっても、意思表示しておけば……、と後悔している。

三年近く前に「EMT 930stのこと(購入を決めたきっかけ)」を書いた。
衝動買いといえる買い方だった。
いまになって思うのは、
瀬川先生のLNP2に意思表示ができなかったことの後悔からだったのかもしれない、ということ。

若いときは、たいていはふところに余裕がない。
そんなときに、私にとってのLNP2にあたるモノと出合うかもしれない。

お金がないと、欲しい、ともいえない。
その気持はよくわかる。私がそうだったからだ。
意思表示したい気持さえ抑え込んでしまう。

でも、それだけは止した方がいい。
可能性はほとんど変らなくても、「欲しい」という意思表示だけはしたほうがいい。
たとえ笑われたとしてもだ。