Archive for category 型番

Date: 5月 25th, 2022
Cate: 型番

メリディアン M1の型番のこと

メリディアンのM1が、いまヤフオク!に出品されている。
激しい競り合いはまだだし、そうなるのかどうかもなんともいえない。
なんとなくの予感だが、それほど高価にはならずに落札されるだろう。

私も欲しい、といえばそうなのだが、置き場所を考えると手を出せないし、
それに写真を見ると、かなりくたびれている。
それも片チャンネルのくたびれ方がひどい。

こういうのはメンテナンスがやっかいだと予想できるから、
私は見送るのだが、それでも一度はきちんとした状態のM1の音は聴いてみたい。

当時は、M1の内部写真は、どこにもなかった。
いまは検索すればすぐにヒットする。
内蔵アンプの内部写真も出てくる。

写真を眺めながら、あれこれ妄想したりする。
同時に、M1のスペックを改めて見ていたら、
入力インピーダンスが4kΩ、もしくは600Ωとある。

今回気づいたのだが、バランス入力を備えている。
そのインピーダンスが600Ωということは、プロ用機器ということなのだろうか。

これまでM1のMは、メリディアン(Meridian)の頭文字だと思っていたが、
モニター(monitor)の意味も併せてのM1だったのかもしれない。

当時、メリディアンからはコントロールアンプ、パワーアンプも出ていた。
けれどコントロールアンプは家庭用というスタイルで、
M1の入力インピーダンスの低さに十分に対応しきれていたのか、といえば、
負荷として重すぎる。

M1の開発において、どのコントロールアンプと組み合わされたのか。
コンシューマー用のコントロールアンプではなく、ミキサーだったのだろうか。

Date: 6月 20th, 2021
Cate: 型番

ブランド名のこと(補足)

facebookでのコメントがいくつかあって、
時代は少し違うが、JDF、YBAもあることを思い出した。

ZYXも、そういえばある。
TDKもオーディオ関係のブランドといえた。
ここまで書いて、NECを忘れていたことに気づいた。

Date: 6月 19th, 2021
Cate: 型番

ブランド名のこと

SAEのMark 2500を手にいれて、
ふと思い出したことがある。

私がオーディオに興味をもちはじめた1970年代、
アルファベット三文字のブランドが、けっこうあったな、ということだった。

SAEがそうだし、GASもそうだ。
アンプメーカーでは、AGIもあった。
これらほど知られていたわけではないが、AEA、BGWなどがあった。

アンプ以外では、もっともよく知られているJBLがある。
思いつくままあげていけば、ADC、AKG、ADS、B.E.S.、EMT、ESS、EPI、
IMF、KEF、KLH、RTR、SME、といったところだ。

Lo-D、LUXも、アルファベット三文字といえばそうなのだが、
どちらも読み方は、アルファベットをそのままというわけではない。
ローディ、ラックスだから、ここには含めない。

あと&もアルファベットとすれば、B&W、B&O、A&E、などもある。
それがどうした、といわれれば、それだけのこと、というしかない。

オーディオのブランド名として、アルファベット三文字って、
なんだかいいなぁ、と思っている。ただそれだけだ。

Date: 6月 3rd, 2021
Cate: 型番

オーレックスの型番

1970年代、80年代、オーレックスのコントロールのアンプの型番にはSYがついていた。
SY77、SY88、SY-Λ88、SY99といったぐあいにだ。

スピーカーシステムはSSではじまり、
プリメインアンプはSB、パワーアンプはSC、チューナーはST、
エレクトリックデヴァイダーはSD、アナログプレーヤーはSR、カートリッジはC、
カセットデッキはPC、であった。

SS、ST、SD、SRはなんとなくわかる。
SSはStereo Speaker、STはStereo Tunerだろうし、
SDはStereo Divider、SRはStereo Recordなのだろう。
Sはstereoだろうし、soundなのだろうとも思っていた。

わからないのはアンプである。
プリメインアンプのSBのBはBasicなのかと思う。

まったくわからないのはSYとSCである。
なぜコントロールアンプがSYなのか。

Yで始まる単語をあれこれ思い浮べても、ぴったりくるものがない。
SYに、特に意味はないのか。

先日、Yの字をみていてひらめいた。
アルファベットのYとしてみているから気がつかなかったのだが、
Yというアルファベットの形は、そのままコントロールアンプの役割の一つを表わしている。

カートリッジからの信号、チューナー、テープデッキからの信号などを扱う。
入力は複数ある。それらを選択して音量などを操作して出力する。

Yの上半分は入力、下半分は出力を表わしている。
そんなふうにみれば、SYなのに納得がいく。

Date: 7月 8th, 2020
Cate: TANNOY, 型番

タンノイの型番(その2)

タンノイの同軸型ユニットは、1974年登場のHPDシリーズからは、
ユニット口径をインチから変更した。

それまではモニター15とかモニター12とか、インチだった。
モニター15はHPD385に、
モニター12はHPD315に、
モニター10はHPD295になっている。

15インチ、12インチの型番が385、315になったのはわかるけれど、
なぜ10インチが295なのか、と疑問に思う人もいるだろう。

この295という数字は、フレームの最大外径からきている。
HPD295だけフレームの形状が違うからだ。

いまコーネッタのことを書いているが、コーネッタのスペルはCornettaだ。
英語が堪能な人は、コルネッタ、もしくはコㇽネッタと発音している。

おそらくコーネッタよりも、そちらのほうが正しいのだろう。
でも、ステレオサウンドが企画してうまれたCornettaは、コーネッタでいい。

Date: 9月 4th, 2018
Cate: 型番

デンオンの型番(その5)

デンオンのカートリッジの型番から始まる。
おそらくDはDENONの頭文字のはず。

ではLは、何を意味しているのか。
二年前に(その4)まで書いた時には、
ライト(light)のLではないか、というメールもあった。

昨夜、ステレオサウンド 9号の裏表紙を眺めていたら、
そこにDENON HI-LINEARの文字があった。

DL107の広告だった。
もしかすると、DLはDENON HI-LINEARなのかもしれない。

Date: 6月 22nd, 2018
Cate: 型番

型番について(その4のその後)

その4)で、エレクトロリサーチのA75V1について触れた。
ステレオサウンド 47号の新製品紹介で登場したパワーアンプだ。
型番が示すように出力は75W+75WのA級アンプ。

A75V1のフロントパネルは、一般的なパワーアンプとは違っていた。
動作ポイント調整用のキャリブレーションメーター、異常動作モニター、
ランニングアワーメーターがフロントパネルに並んでいた。

当時の記事では大きな写真ではなかった、鮮明でもなかったが、
明らかに他のアンプとは違う佇まいは、小さなモノクロ写真からもわかる。

(その4)では、アキュフェーズのA級パワーアンプの型番が、
いつの日かA75となるのではないか、と期待している、と書いた。
九年が経って、ほんとうにアキュフェーズからA75が登場した。

ステレオサウンド 207号461ページに、A75が載っている。
出力は75W+75Wではなく、60W+60Wである。

A70から四年経ってのA75である。
A75の四年後には、A80となるのか、それともA75Vとなるのか。

Date: 8月 10th, 2017
Cate: 型番

JBLの型番(4301)

4301は1977年ごろに登場したJBLのもっとも小型なモニタースピーカーだ。
4343に憧れていた10代の私にとって、手が届きそうで届かなかったスピーカーでもあり、
そのことは別項「世代とオーディオ(JBL 4301)」で書いている。

この4301という型番、
じっと眺めていると43分の1というふうに読めないこともないな、と思えてくる。
1/43といえば、ミニカー(ミニチュアカー)のいわば標準的な縮尺である。

いまでは1/18、1/12といった縮尺が増えているけれど、
もともとがOゲージのアクセサリーが原点なのだから、1/43が標準縮尺といえる。

4301という型番を43分の1というふうに捉えると、
このスピーカーが4300シリーズで小型だったことも、
その位置づけもはっきりしてくる。

そして4343。
43分の43、つまりは1である。
4343こそ縮尺なしのスタジオモニターということになり、
同時代の4350は43分の50で、4343の約1.16倍の拡大モデルということも、
うまくあてはめられる。

4300シリーズの43に、ミニカーの縮尺の意味合いはまったくないはずだ。
それでもこうやってあてはめてみることができることに気づくのが、
型番についてぼんやり考える楽しさともいえる。

Date: 5月 16th, 2017
Cate: 型番

ヤマハの型番(続々続・Cの意味)

1970年代までのヤマハのオーディオ機器の型番。
プリメインアンプはCA、チューナーはCT、レシーバーはCRから始まっていた。
この「C」は何を意味しているのか。

コンポーネント(component)であろう、と前回書いた。

ただそれでも、セパレートアンプにはCはついていない。
セパレートアンプもコンポーネントであるにも関わらず。
このことが、少しだけひっかかっていた。

けれど、やっぱりCはcomponentでは間違いないだろう。
というのも、ヤマハのセパレートアンプのスタートとなったパワーアンプのBI。
最初の型番はCB7000となっていた。

HI-FI STEREO GUIDE’74-’75年度版を持っている人は、
パワーアンプのところを見ていただきたい。
パワーアンプの最後のところ、追録でいくつかのアンプが載っている。

そこにヤマハCB-7000が載っている。
価格は335,000円。BIと同じであり、写真もそうだ。
スペックも基本的には同じである。

どういう理由でCB7000からBIに変ったのかまではわからないが、
推測するにペアとなるコントロールアンプCIの型番がそうではないだろうか。

CB7000の型番で登場していたなら、コントロールアンプはCC7000となっていたはず。
Cがふたつ続く。そういうことではないのか。

Date: 12月 31st, 2016
Cate: 型番

ヤマハの型番(続々・Cの意味)

もうひとつのブログ用に、
レタッチ作業をしていて気づいた。

ヤマハの1972年当時の広告の左上には、YAMAHAのロゴがある。
その右横に、NATURAL SOUND COMPONENTとある。
プリメインアンプCA700の広告である。

やはりプリメインアンプのCA、チューナーのCT、レシーバーのCRのCは、
コンポーネント(component)のCなのだろう。

Date: 12月 20th, 2016
Cate: 型番

デンオンの型番(その4)

DL103が登場する前に、モノーラルのMC型カートリッジDL102がある。
DLナンバーになったのは、DL102の方が先である。

facebookでのコメントには、DLのLは、
DL102になり、それまでのPUCシリーズよりも針圧が軽くなっていて(それでも3g)、
当時としては軽量針圧カートリッジということで、
ライト(light)ではないだろうか、とあった。

なるほど、そういう考えもあるな、と思った。
Lから始まる単語は多い。
知っている単語よりも知らない単語の方が多いのだから、
何が正解なのかは、当時のデンオンの人以外わからない。

だからこそ、こうやって考える楽しみがある、ともいえる。

デンオンの型番では、オープンリールデッキのそれもはっきりとしない。
DHから始まる型番なのだが、
DはDENONの頭文字だろうが、Hがまったく見当がつかない。

ちなみにカセットデッキはDRで始まる型番で、
こちらはおそらくDENON Recorderであろう。

Date: 12月 19th, 2016
Cate: 型番

デンオンの型番(その3)

カートリッジと書いているけれど、
正確にはピックアップカートリッジ、フォノカートリッジであり、
カートリッジ(cartridge)には、薬莢、弾丸という意味がある。

デンオンのカートリッジの型番DLのLが何をさすのか。
ロード(load)と思ったのは、このことと関係する。

loadにはいくつかの意味があり、そのひとつに、
〈銃砲に〉弾丸を込める、装填する、がある。

ピックアップカートリッジ(そういえば、DL以前はPUCという型番だった)を、
トーンアームに装着する意味をこめてのロード(load)かもしれない。

さらにloadには、読み込むという意味もある。
〔ディスクなどから〕 〈プログラムなどを〉(本体の主記憶に)ロードする、読み込む、である。

アナログディスクから情報を読み込むのもloadである。

このふたつの意味からDLのLをロード(load) と考えたわけだ。
これが正しいのかはわからない。
他の意味があるのは、それとも意味などなかったのかもしれない。

さらにロードには、lordもある。
映画「ロード・オブ・ザ・リング」のロードであり、
イギリスのドラマ「Doctor Who」に登場するタイムロードのロードも、lordのロードである。
(オーディオの輸入商社のタイムロードは、ここからとられている。)

lordは主君、支配者のことである。
ディスクの主君のDL。これもあるのかもしれない。

Date: 12月 16th, 2016
Cate: 型番

国産アンプにおけるUの意味

デンオンのアナログプレーヤーと同じように、
型番にDPがつくのがダイヤトーンのアナログプレーヤーである。

このころのダイヤトーンの型番はスピーカーはDS、アンプはDAとついていた。
デンオンの場合とは違い、ダイヤトーンの型番のDはダイヤトーン(DIATONE)の頭文字である。

ダイヤトーンのアンプは、
コントロールアンプならばDA-P7、DA-P10、
パワーアンプならばDA-A7、DA-A10、
チューナーはDA-F200、DA-F450、
レシーバーはDA-R320、DA-R340というふうにつけられている。

ハイフンの後のアルファベットがコントロールアンプはプリアンプのP、
パワーアンプはアンプのA、チューナーはFMチューナーのF、レシーバーは頭文字Rである。

プリメインアンプは、というと、DA-U450、DA-U660というふうになっている。
プリメインアンプをUで示している。

サンスイのアンプもコントロールアンプはCA、パワーアンプはBAなのに対し、
プリメインアンプはAUで、ここもUがつく。

テクニクスの型番もUがつく。
パワーアンプはSEという型番から始まるが、
コントロールアンプとプリメインアンプは、どちらもSUからはじまる。

その後SUのあとにハイフンとアルファベットがつくようになり、
型番を見ただけでコントロールアンプなのかプリメインアンプなのかすぐに判別できるようになったが、
テクニクスの・ブランドの初期のころは、どちらもSUと数字による型番で、
型番を憶えていないければ、区別はつき難かった。

ダイヤトーン、サンスイ、テクニクスのプリメインアンプに共通するU。
何を示しているのか。
おそらくユニティ(unity)だと思っている。

Date: 12月 16th, 2016
Cate: 型番

デンオンの型番(その2)

型番について書くと、数人の方からコメント、メッセージをいただく。
デンオンの型番についても、あった。

まずDPという型番だが、Disc Playerではなく、
Direct Drive Playerの略のようにも思える、とあった。
以前のデンオンにRPがつくモデルがあり、
それはリムドライヴなので、Rim Drive Playerと考えるとしっくりくる、ということだった。

確かにそれも一理あるかな、と思い、
デンオンにベルトドライヴのモデルがあって、それがBP(Belt Drive Player)であれば、
DPはDirect Drive Playerということになる。

デンオンにベルトドライヴのモデルはあった。
DPという型番である。

となると以前のRPはおそらくRecord Playerの略とも考えられるし、
DPはやはりDisc Playerであろう。

型番の意味についてひとりで考えていると、どうも狭く考えがちになる。
そういうところにコメント、メッセージがあると、気づかされる。
そういう考えもあるな、と。

誰の推論が正解なのか、はっきりとはわからないところがある。
こうやって考えていくのが、楽しいのだから。

ではDL103のLは何なのか。
Dがディスクだとすれば、ロード(load)ではないだろうか。

Date: 12月 15th, 2016
Cate: 型番

デンオンの型番(その1)

DENON。
いまではデノンとカタカナ表記すべきなのだが、
いまの20代くらいならばデノンに対して抵抗感もないだろうし、
デンオンというカタカナ表記に違和感をおぼえるのかもしれないが、
それ以上の世代になるとデンオンの方が親しんでいる。

デノンになってからのモデルに関しては、素直にデノンの○○と書くけれど、
デンオン時代から続いているロングセラーのモデル、
つまりカートリッジのDL103に関しては、デノンのDL103とは書きたくない。

やはりデンオンのDL103なのである。
このDL103の型番のアルファベットは何を意味しているのだろうか。

デンオンのプリメインアンプはPMAで始まる。
Pre Main AmplifierだからPMAである。

コントロールアンプのPRA、Pre Amplifierだからであり、
パワーアンプのPOAはPower Amplifierだからである。
わかりやすい。

アナログプレーヤーはDPから始まる。
最初はDENON Playerで、DPなのかと思ったが、
アンプにはデンオンのDがつかないのだから、
おそらくDはディスク(disc)なのだろう。

ディスクプレーヤーで、DP。
だとするとカートリッジはDLのDはディスクとなる。
Lは何を意味するのか。

デンオンの型番でもうひとつ意味がはっきりとしないのが、スピーカーのSCである。
Sはおそらくスピーカー(speaker)のはず。
ならばCは?

ヤマハの型番と同じように、ここでもCの意味するところがわからない。