Archive for category High Resolution

Date: 6月 18th, 2024
Cate: High Resolution

MQAのこれから(とTIDAL・その15)

7月24日で、TIDALはMQAでの配信を終える

それほど驚きはなかった。
4月にTIDALは値下げしている。
その時から、MQAをやめるのではないのか──、
そういうコメントをソーシャルメディアで目にしていたし、
ここ三ヵ月ほどのTIDALでの新譜のMQAの割合がかなり低くなってもいたからだ。

なんとなく終りが近づいている、そんな感じが漂っていた。

それでも四日前に書いているように、
MQAを買収したLenbrookとHDtracksが協同で、 あらたなストリーミングサービスを始める。
このニュースがなかったら、かなりの衝撃だったはず。

それでもしばらくはTIDALは使っていく。

Date: 6月 14th, 2024
Cate: High Resolution

MQAのこれから(今年から)

2023年4月にMQAの経営破綻のニュース。
9月にようやく回避された、というニュース。

それからは特にこれといったニュースはなかったけれど、
今日、MQAを買収したLenbrookとHDtracksが協同で、 あらたなストリーミングサービスを始める、というニュースが発表になった。
年内にはサービス開始とのこと。

日本からアクセスできるようになるのか、いまのところ不明だけれども、
MQAでの配信もあるわけで、期待は膨らんでいく一方だ。

Date: 5月 12th, 2024
Cate: High Resolution

MQAのこれから(と新製品)

中国のブランド、SHANLINGから、ポータブル型Dプレーヤー、
EC Miniが発売になっている。

ソーシャルメディアの広告欄で表示されて先ほど知ったわけだが、
いつもなら、リンク先をクリックしたりはしない。
けれど、今回はMQAのロゴが本体にあった。なのでリンク先(amazon)を見てみた。

ポータブル型CDプレーヤーといっても、CDジャケットとほぼ同サイズなわけではなく、
多少大きい。その分、RCA出力も持つ。
ポータブル型なのでバッテリー駆動だ。

欲しいかといえば、そうではないけれど、
聴いてみたい製品ではある。

MQA-CDが再生できる製品としては、最も安価で小型であるからだ。

Date: 3月 9th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その25)

その昔,瀬川先生が熊本のオーディオ店に定期的に来られている時、
しっかりしたケースに、けっこうな枚数のLPを持ってこられていた。

それらすべてのLPを試聴に使われていたわけではなかったから、
どんなレコードが他にあったのか、知りようがなかったし、
毎回、同じレコードを持ってこられていたわけではないことは確かだった。

LPにしてもCDにしても、車を持たない、車での移動が大変な長距離の場合、
持っていける枚数はどうしてもかぎりがある。

あれもこれも持っていきたいと思っても、それは無理。
四谷三丁目の喫茶茶会記でaudio wednesdayをやっていたときも、
ディスクの選定は迷うものだ。

今年1月からのaudio wednesday (next decade)では、
1月はTIDAL、2月はSACDを中心にディスク、3月はMQA-CD中心とTIDAL。

そのため3月の会では、メリディアンのULTRA DACの他に、
roon一式をハイレス・ミュージックの鈴木さんに用意していただいた。

トランスポートにアキュフェーズのDP100、D/AコンバーターにメリディアンのULTRA DAC、
TIDALにはroonのNucleusという構成だ。

使ってみると、頭でわかっていても、なんて便利なんだろう、と実感できる。
自分の部屋ではあたりまえのこととして捉えていても、
こうやってどこかで音を鳴らす際には、そのありがたさがよくわかる。

TIDALにすべてがあるわけではない。
TIDALにある曲でも、MQAで聴けなかったりもする。
両方あれば、以前のようなディスクの持ち運びから解放される。

もちろんある程度のディスクを持っていくことになるが、
あれもこれもと枚数が増えていくことはなくなる。

ディスクの持ち運びの大変さを知っている人ならば、いい時代になったと思えるはず。

Date: 2月 3rd, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その24)

音楽の聴き方におけるイノヴェーションには何があるかと考えると、
もちろん最初にくるのは録音・再生が可能になったことをはずすわけにはいかないが、
それ以上に、最初のシリンダー(筒)状からディスク(円盤)になったことだと考える。

つまりどういうことこといえば、複製が大量に作ることが可能になり、
輸送においても、シリンダー状のモノよりもディスクのほうが大量に運べる。

このことは、非常に大きなイノヴェーションである。
記録媒体がずっとシリンダー状であったとしたら、レコード業界はこれほと栄えなかったはずだ。

大量に複製が可能で、運搬に関しても優位であることが、
レコードの価格を下げることにもつながっている。

この点に関してみれば、
TIDAL+roonを私がイノヴェーションとして捉える理由が理解していただけるはずだ。

Date: 1月 30th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その23)

ファンレスのケースにおさめられたNUCは、
何も知らなければ、パソコンには見えないし、小型のパワーアンプに見える。

外観は、ほぼヒートシンクである。
こう書けば、どのファンレスのケースなのか、詳しい人ならばすぐにわかるだろう。

NUCはミニPCと呼ばれるように、手のひらサイズで軽い。
それがアルミのヒートシンクのかたまりのようなケースにおさめられているから、
容積的には三倍ほどか、重量はずしっと感じるほどになる。

このNUCを眺めていると、
TIDALはオーディオにおけるイノヴェーションなのか──、と考える。

TIDALと書いてしまったが、私のなかではTIDAL+roonのことである。
さらにMQAも加わっての、ここでのTIDALなのだ。

Date: 1月 29th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その22)

これまでroonは、Mac miniにアプリケーションをインストールして使っている。
けれど、よりよい音を求めるのであれば、 
ROCK(Roon Optimized Core Kit)の導入である。

ROCKがインストールできる環境は限られている。
IntelのCPUを搭載していても、Macはできないことになっている。

けれど、最近見た情報では、Mac miniにインストールできた、とあった。
しかも私が使っているMac miniと同じ仕様のようである。

やはりできるのか、と喜んだけれど、できないケースもあるようで、
すなおにNUCを買ってきて、というのが確実である。

ただ、どの世代のNUCにするのか。
つい先日、14世代のNUCが発表になった。
最新のNUCが音がいいのであれば、迷うことはないのだが、
どうもそうではないようでもある。

8世代がいい、とか、11世代だ、とか。
調べれば調べるほど、迷うだけである。

どの世代のNUCを購入しても、ファンレスのケースに移し替えるつもりでいた。
ヤフオク!を眺めていたら、
私が予定していたファンレスケースにおさめられた8世代のNUCが出品されていた。

メモリーもSSDの容量も十分である。
待っていれば、もっといいモノが出品されるかもしれないが、
こういう買物はタイミングである。

なので落札した。
先ほど届いた。

Date: 1月 11th, 2024
Cate: High Resolution

MQAのこれから(とTIDAL・その14)

どこの国のアカウントをつくるか。
TIDALで契約する際に迷ったことのひとつだ。

私はアメリカのアカウントだけれど、料金は国によって違ってくる。
アメリカよりも安い国はいくつかあった。

けれどウワサではあったけれど、国によって料金も違えば、
配信されているアルバム、曲にも違いがある、となんどか目にしていた。

とはいえ事前にそのことを確かめることはできない。
クラシックを主に聴くからヨーロッパの国のどこかがいいのか、
それともやはりアメリカなのか。

アメリカでつくったわけだが、
それから三年、やはりウワサは、それからも目にすることがあった。

とはいえ、自分の目で確認していたわけではない。
ほんとうなのか。

昨晩のaudio wednesday (next decade)では、イギリスのアカウントだった。
じっくりと時間をかけて比較したわけではないが、短い時間でも、
私が好んで聴く音楽の範囲でも、はっきりと違いがあった。

どちらがいいとはいえない。
いえるのは、できれば違う国のアカウントを二つ持つことである。

Date: 12月 2nd, 2023
Cate: High Resolution

MQAのこれから(とTIDAL・その13)

先月開催のインターナショナルオーディオショウで、
あるオーディオ評論家がQobuzの日本でのサービス開始は、12月2日と言っていたらしい。

今日が12月2日だが、まだ始まっていない。
2日というのが当っていようが外れようがどうでもいいことで、
来年には開始になるのだから。

それでもやっぱり開始されなかったか、と思うとともに、
TIDALは──、と思っていた。

今日の夕方に届いたTIDALからのメールには、こう書いてあった。
     *
Changes to our Terms and Conditions

We are updating TIDAL’s Terms and Conditions of Use (the “Terms”) to better describe our products and your rights, and to better tailor the Terms to your location.

The Terms will go into effect on January 1, 2024. By continuing to use TIDAL after January 1, you agree to the updated Terms.
     *
本規約をお客様の地域により適したものとします、とある。
2024年1月1日、この規約が発効される、とのこと。

このメールをどう受けとるのか。
“your location”、つまり私の場合、日本である。
いよいよTIDALのサービスも日本で正式に開始になるのか、と期待している。

勝手な期待であって、まったく外れている可能性もある。
それでもQobuzとTIDALの日本でのサービス開始を阻んでいたのは同じはずだ。

ならば一方のサービスが始まって、片方が始まらないということは考えにくい。
2024年、QobuzとTIDALが始まる(はずだ)。

Date: 11月 13th, 2023
Cate: High Resolution

MQAのこれから(とTIDAL・その12)

ソーシャルメディアを眺めていると、Qobuzが始まったら、
他のストリーミングサービスは解約するとか、
TIDALよりもQobuzのほうが音がいい、とか、そういった書き込みがけっこうある。

どこのストリーミングサービスの音がいい──、
そのことにあまり関心がない。

TIDALとQobuzを比較試聴して、どちらがいいとか悪いとか、
そういったことを決めつけて、どちらかに絞る必要があるだろうか。

MQAを積極的に評価している私にとっては、TIDALはなくてはならない存在だし、
Qobuzにももちろん興味がある。契約するつもりだし、TIDALを解約するつもりもない。
聴ける音楽の幅がひろがれば、それでいい。

だからどちらも利用すればいいのではないか。
なぜ、どちらかに決めて絞る必要があるのか。

月々の使用料金が一万円を超えるとかならば、どちらに絞るということもわかるが、
TIDALはいま円安で三千円ほど、Qobuzはもう少し安い。
二つあわせても五千円を超えない。

来年にはQobuzが本格スタートになるわけで、
そうすれば、ようやく日本もストリーミング元年を迎えるのかもしれない。
そうなってほしい、と思うし、
TIDALも始まってMQA元年を、日本もようやく迎えられるようになってほしい。

Date: 11月 4th, 2023
Cate: High Resolution

MQAのこれから(とTIDAL・その11)

11月2日に、ようやく正式な発表があって、
12月からQobuzが日本でのサービスを、プレ・スタートする。

なぜ本格的なスタートではないのかはいまのところわからないが、
とにかく始まることがはっきりした。

週明けあたりには、TIDALの発表もあるのだろうか。

来年のOTOTEN、インターナショナルオーディオショウでは、
ストリーミングによる音出しをするところが、いま以上に増えてほしい。

Date: 10月 23rd, 2023
Cate: High Resolution

MQAのこれから(とTIDAL・その10)

今日は23日。あと一週間ほどで10月が終る。
Qobuzは、10月に日本でのサービスを開始するということなのだが、
日本での正式な発表はまだない。

10月に間に合うのか、
それとも年内になんとか開始ということになるのか、
始まらずに来年以降ということになるのか。

TIDALの日本でのサービス開始も、どうなるのだろうか。
突然、始まるのか。

Date: 10月 13th, 2023
Cate: High Resolution

MQAのこれから(と来春の新製品)

来春登場予定のデジタルコントロールアンプは、MQA対応の予定だときいている。
どのブランドなのかもきいているけれど、まだ明かさないでおこう。

デジタルコントロールアンプといっても、
従来のコントロールアンプにD/Aコンバーターだけを搭載した内容ではなく、
デジタル信号処理を積極的に搭載して、
ルームチューニングの他に、
帯域分割(いわゆるチャンネルデヴァイダーとしての機能)も可能となっている。

そういうモデルが、MQA対応になるということは、
やっと、そういう製品が登場するのか、と思うだけでなく、
MQAの新しい可能性というよりも新しい領域を聴けるようになるわけだ。

とにかく、いまは予定通りにMQA対応で、このモデルが来春登場してくれることを願うばかり。

Date: 10月 3rd, 2023
Cate: High Resolution

MQAのこれから(とTIDAL・その9)

e-onkyoを買収したQobuz(運営はXandrie)。
2021年9月の発表から、いつ日本でQobuz(コバズ)のサービスが開始になるのか。

なかなかはっきりとした発表はなかったのだが、
すでにQobuzの海外アカウント作って利用している人のところには、
10月から日本でサービスを開始する、というメールが届いているとのこと。

e-onkyoのサイトでも、Qobuzの日本語サイトでも正式な発表はまだなのだが、
おそらく今月中に始まるのであろう。

ということはTIDALもそろそろか、と期待している。
TIDALは2014年にサービスを開始している。

ようやく日本上陸となるのか。

QobuzとTIDAL、どちらとも始まってほしい。

Date: 9月 26th, 2023
Cate: High Resolution

MQAで聴けるコンドラシンの「シェエラザード」(その2)

(その1)は2020年8月だから、もう三年が経つ。

キリル・コンドラシンとコンセルトヘボウ管弦楽団による「シェエラザード」が、
その年の9月の新譜としてMQA-CDが出た。
DSDマスターを352.8kHz、24ビットに変換してのMQA-CDである。

「シェエラザード」は、頻繁に聴く曲ではない。
数年に一度、思い出した時に聴く。

コンドラシンの「シェエラザード」があれば、それでいい、と思っている聴き手でしかない。
それでもコンドラシンの「シェエラザード」は、
瀬川先生が熊本のオーディオ店で鳴らされた一枚だけに、
そのことでの思い入れがある。

先日、TIDALを眺めていたら、コンドラシンの「シェエラザード」もMQAで配信されるようになっていた。
以前はFLACしかなかった。

48kHzのMQAである。
数値では、MQA-CDが上となるわけだが、
私のシステムで聴くかぎりでは、TIDALのMQAのほうが色彩感においては豊かといえる。

どちらがはっきりと、すべての点でいいとはいえないところもあるが、
色彩感ということでは、いまのところTIDALのMQAをとる。

そして、この色彩感が、あの時聴いた音と結びついている。