Archive for category High Resolution

Date: 3月 21st, 2025
Cate: High Resolution

HiVi 2025年春号

HiVi 2025年春号が、Kindle Unlimitedで読める。
特集は、Qobuz。

読み応えがあった。
ステレオサウンドの記事とは、真剣度が違う。

昨年10月下旬に日本でのサービスが開始になった。
関心を持っているけれど──、という人は少なくないと思う。

いきなり高額な機器を導入して、ということにためらいもあるだろう。

そういう人にとっても、HiViの今号は役に立たはず。
QobuzもTIDALもスマートフォンとヘッドフォン(イヤフォン)、
それに小型のD/Aコンバーター兼ヘッドフォンアンプがあればすぐにでも始められる。

そして予算に応じて、いくつものアプローチがあるわけで、
そこらあたりについてもきちんと取り上げている。

どの段階から始めるのかはその人次第なのだが、一人でいくつもの段階を楽しんでもいいわけで、
今号のHiViは、その点でも実用的であり、
製品情報も表によってある程度整理されている。

これらの情報は、インターネットで収集できることといえばそうなのだが、
今号の、HiViは一冊にまとめている。

HiViは月刊誌から季刊誌になったことが活かされている。
ステレオサウンドの取り組み方のぬるさとは対照的でもある。

Date: 2月 13th, 2025
Cate: High Resolution

MQAのこれから(MQA-CDへの誤解)

先ほどまでオーディオ好きの方と話していて、MQA-CDのことが話題になった。
そこで気づいたのは、MQA-CDを再生するのに必要となるのはMQA対応のD/Aコンバーターということ。
当たり前だろ、そんなこと、と言われそうだが、
トランスポートもMQA対応でなければならない──、
そんなふうに思われていることだ。

トランスポートはデジタル出力を持っているモノならば、それだけでいい。
MQA対応のD/Aコンバーターと接続するだけで済む。

私もそうだったわけではないが、
知識として特別なトランスポートは必要としないとわかっていても、
実際にメリディアンのULTRA DACと接続して、MQA-CDを再生したときは、
あっけないほど簡単にMQAの素晴らしい音が聴けたことに、
技術の進歩とは、本来こうあるべきなのかもしれない、と思ったものだ。

私は比較的早いうちに、こういう体験を持つことができた。
でもそうでなければ、間違った認識を持っていたかもしれない。

デジタル出力を持つトランスポートなりCDプレーヤーがあれば、
MQA対応のD/Aコンバーターを接ぐだけでMQAの再生はできる。
この当たり前すぎることは、あまり知られていない可能性がある。
当たり前だと思っていることでも、
くり返し書いて伝えていくことの必要性も感じていた。

Date: 2月 4th, 2025
Cate: High Resolution

MQAのこれから(2025年5月)

2023年4月のMQAの破綻、
2024年4月の、MQAを買収したLenbrookとHDtracksが協同で新たなストリーミングを開始するというニュース。

2024年中ということだったが、何もなかった。
今年5月のミュンヘンでのオーディオショウで、
新しいMQAストリーミングを発表するとのこと。
Lenbrook単独らしい。

日本からアクセスできるのか、どれだけのラインナップなのか、
詳細は全く不明ながらも、ようやく始まる、という期待感は大きい。

Date: 1月 23rd, 2025
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その38)

TIDAL、Qobuzといったストリーミングによる音楽鑑賞を、
瀬川先生は、どう言われただろうか。
     *
 レコードのジャケットに、適合カートリッジや最適針圧をメモしていて、一枚ごとにカートリッジを変え、針圧を再調整して聴くというマニアも知っている。その人はそういう作業がめんどうなのでなく逆にとても楽しいらしい。

一枚かけるごとに、針先のゴミをていねいに除き、レコードのホコリを拭きとり、まるで宝ものを扱うようにレコードをかける愛好家もおおぜい知っている。だが私はおよそ逆だ。もしもそういう丁寧な人たちが私のレコードをかけるところをみていたら、びっくりするかもしれない。
 レコードをジャケットからとり出す。ターンテーブルに乗せ、すぐに針を降ろす。レコードのホコリも、針先のゴミも拭いはしない。聴きないと思ってジャケットを探し出したとき、心はもうその音楽を聴きはじめている。そういう人間にとっては、ホコリをていねいに拭くという仕事自体、音楽を聴く気持の流れを中断させるような気がする。
     *
ステレオサウンド別冊「続コンポーネントステレオのすすめ」で、瀬川先生は、こう書かれていた。

だからストリーミングで音楽を聴くことを、少なくとも否定はされなかったはずだ。

Date: 12月 9th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その37)

今年、ROCK(Roon Optimized Core Kit)を導入した。
それからaudio wednesdayでも、CD、SACDを使うことはあったが、
TIDALを使うことの方が多かった。

TIDALの、日本でのサービス開始はまだだから、
契約するには、ちょっとしたことが求められる。
具体的なことは検索すれば、すぐに表示される。

10月23日から、Qobuzが始まった。
なのでaudio wednesdayではTIDALとともに使うようになった。

来年はもっと使うだろう。

audio wednesdayで、なぜストリーミングを使うかといえば、
聴きたい曲がすぐに聴けるからだ。

もちろん、TIDALにもQobuzにもない曲はあるが、
そうとうにさまざまな曲が聴ける。

ここは、とても大事なことだ。
audio wednesdayに来てくれた方が、
会でかけた曲を聴いてみたいと思ったら、
TIDAL、Qobuzを使っていれば、同じ曲がすぐに聴ける。

これがLPやCDだとまだ廃盤になってなくても、
実際には入手困難なことは意外とあるし、
廃盤になっていて中古相場が、かなり高くなっているものは、
audio wednesdayではかけたくない。

そういう盤を持っていることを、
なんとなく自慢げにかけるようなことはやりたくない。

audio wednesdayで鳴らすオーディオ機器は入手困難なモノもある。
だからこそ音楽に関しては、そういうものは避けたい。
だからこれまでもこれからもストリーミングが中心となる。

Date: 11月 20th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その36)

10月の終りに、ようやく日本でもQobuzのサービスが開始になった。
オーディオ雑誌の編集者ならば、ストリーミングを取り上げる。

先日発売になったステレオの12月号の特集は、やっぱりストリーミングである。
他の企画を予定していたとしても、差し替えよう。

ステレオはタイミングよく特集できたが、
ステレオサウンド、オーディオアクセサリーは、どうだろうか。

両誌とも特集は、賞である。毎年恒例の賞の発表だ。
この賞に多くのページがさかれる。

Qobuzが始まったからといって、第二特集として扱うことはないように思う。
ページ数が取れないからだ。

Qobuzが始まりました──、
紹介レベルの記事はやれても特集としては難しいはずだ。

ならば次号(3月発売)でじっくりやればいいのだけれど、
新鮮味はどうしても薄れる。
それを補うほどの充実した内容を期待したいところだが、
どうなるのか。

3月までにTIDALのサービスが開始ということになったら、
それはそれでいいタイミングということになる。

どちらにしてもステレオサウンドが、その執筆者たちが、
ストリーミングをどう扱うのか、どういう切り口で記事とするのか。
関心がある。

Date: 10月 28th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その35)

10月23日の夜からQobuzを使っている。
23日の時点でroonではうまく使えなかったけれど、
翌日には使えるようになっていた。

23日からの四日間ほどはQobuzばかり使っていた。
TIDALで聴けないアルバムがどれだけあるのかを探るためでもあった。

そして今日、TIDALとQobuzで、同じアルバムをいくつか比較試聴してみた。

同スペックでの配信であっても、TIDALとQobuzの音の違いはある。
Qobuzばかりを集中して聴いての音の印象は、
TIDALと比較しても変わらず。

どちらをとるかと言われれば、どちらもとる、と答える。
Qobuzで聴いた方が映えるアルバム(というよりも録音)があるのも事実。

ハイレゾという言葉を聴いて思い浮かべるイメージは、
Qobuzの方ではないだろうか。

MQAの音に関してもなのだが、若い時に聴いていた音が、
LPだったのか、CDだったのか、
それにLPだったとしても、MM型カートリッジがメインだったのか、
MC型カートリッジだったのか。

もっと言えば国産カートリッジだったのか、海外製のカートリッジなのか。
軽針圧なのか、そうでないのか。

ダイレクトドライヴのプレーヤーかベルトドライヴ、もしくはアイドラードライヴだったのか。

そういったもろもろのことの違いが、かなり影響していると感じている。

Date: 10月 25th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その34)

TIDALになくてQobuzにあったアルバム、
“The Art of the Producer (Early Years 1948-1955)”。

196kHz、24ビットで配信されている、このアルバムは、
ジョン・カルショーがプロデュースした録音が収められている。

このアルバムには、カスリーン・ファリアーのイギリス民謡が収められている。
ファリアーの歌が196kHz、24ビットで聴ける。

さほど期待はしてなかったけれど、
ここで聴くことがかなったファリアーの歌は、
Qobuzにしてよかった、と思えるほどだ。

Date: 10月 24th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その33)

Qobuzには、MQAはない、と思い込んでいた。
e-onkyoからMQAが消えたのも、Qobuzの運営会社に買収されたからなのだから、
まったく期待していなかった。

ところが、ホフ・アンサンブルの二曲がMQAである。
2Lレーベルだから、他の2Lレーベルのアルバムは? と思って見ると、
やはりMQAである。

他のレーベルでは、見つけられていないけれど、
わずかとはいえ、QobuzでもMQAが聴けるのは、嬉しい。

Date: 10月 24th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その32)

ようやく昨日(10月23日)から、Qobuzのサービスが始まった。
さっそく使っている。

これでTIDAL、Apple Music、Qobuz、
三つのストリーミングを利用していることになる。

重複している曲(アルバム)は多い。
それでもTIDALで聴けなかったアルバムが、Qobuzにあった。
ものすごい数、あるわけではない。

わずかといっていいけれど、それでも聴きたいアルバムがあれば、
どれもしばらく使うことになる。

一年くらい経てば、どれかを使わなくなるかもしれないが、
いまのところ、三つとも使うのは、
audio wednesdayをやっていることも関係している。

時々リクエストを受け付けるのだけども、
TIDALだけだと、応えられないことがままある。

三つあれば、もうちょっとリクエストに応えられるはず。

Date: 10月 15th, 2024
Cate: High Resolution

e-onkyo のこと

明日(10月16日)の正午で、e-onkyoは終る。
メリディアンの218の導入がきっかけとなって、
2019年の12月あたりから積極的に利用するようになった。

あれもこれもMQAで聴ける、ということで、ずいぶん購入した。
毎日、日付が変るとともにe-onkyoのサイトは更新されるから、
毎日、配信が始まるアルバムのチェックが本当に楽しみだった。

TIDALを使うようになって、e-onkyoでの購入は大きく減った。
それでもe-onkyoでのみMQAだったアルバムがある。
愛聴盤のMQAがe-onkyoにのみあるのだから、
この時期、日本人は恵まれていた。

e-onkyoがMQAの配信をやめてからは、
毎日のチェックが週三ぐらいに減り、週一になり、
いまでは月一くらいになってしまったのだから、
e-onkyoがなくなることが、特にさびしいわけではない。

消えるべくして消えていく──、
それでもMQAをダウンロードしていた時期は、
いま思い出しても本当に楽しかったし、
もっとダウンロード(購入)しておけばと後悔もある。

Date: 10月 9th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その31)

いまもTIDALでMQA音源が聴ける、と少し前に書いている。
確かに、いまもMQAで聴けるアルバムがけっこうある。

先日、イギリスのTIDALのアカウントを使っている人のところに行った。
roonで検索しても、その前日、MQAで聴けたアルバムが、
MQAではなくなっていた。

他のいくつかも確認したけど、MQAではなかった。
帰宅して確認した。
私はアメリカのアカウントである。

こちらは、MQAのままだった。
いつまでMQAで聴けるのかはわからないのが、
どの国のアカウントかによっても、MQAがそうではないかが違ってくる。

Date: 10月 4th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その30)

Qobuzのサービスが実際に始まってみないことには、
はっきりしたことは言えないのだが、
それでもひとつだけ、どうなるんだろうか、と、思っているのは、
DSD音源の扱いだ。

海外のアカウントでQobuzを使っている人によれば、
QobuzはDSDのストリーミングもダウンロードも提供していない、とのことだから、
日本でも同じ扱いになる可能性は十部ある。

でも昨年、2023年のサービス開始を発表しながら、
ほぼ一年経ってのようやくのプレオープンになってしまったのは、
DSDに対応するためだったのでないか──、
そんなふうにも受け止められなくもない。

実際、DSD音源に関しては不透明と思っていた方がいい。
なのでe-onkyoでしか入手できないDSD音源は、
早めに購入した方が、少なくとも安心だ。

ここまで書いて公開した後、
PhileWebの記事をみたら、DSD、DXD音源のダウンロードは展開するとのこと。
いま購入できるDSD音源は、そのまま移行すると思われるけど、
気になっているモノは、今のうちに購入するつもり。

Date: 10月 4th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その29)

e-onkyoからのメールが、先ほど届いた。
サービス終了のメールであり、Qobuzサービス開始のメールでもある。

メールには、こうある。
     *
2024年10月16日(水)正午
e-onkyo musicでの楽曲の販売、新規会員登録、登録情報変更の停止

2024年10月23日(水)
Qobuzプレオープン
※e-onkyo musicの会員の皆様限定のお知らせとなります。グランドオープンまで、会員の皆様は優先的にお楽しみください。

2024年11月30日(土)23:59
e-onkyo musicでの、購入済み楽曲の再ダウンロード終了
     *
10月23日に、ようやくプレオープン。
本格的サービス開始は、12月1日になるのか。

とにかくQobuzが日本でも始まる。

Date: 10月 1st, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その28)

可能性としては低いんだろうな……、思いながらも、
TIDALやQobuzは、
Netflixやamazon、Appleのように、
オリジナルの作品を作って配信していくようになるのか。

そんなことをおもったりしている。