平成をふり返って(その1)
SNSを眺めていたら、今日(3月31日)で、平成が終る、と勘違いしている人が、
少ないながらもいるらしい、ということを知った。
あと一ヵ月で平成が終る。
三十年ちょっと続いた平成は、
私にとっては名刺を持たなかった三十年である。
ステレオサウンドで働くようになって、初めての名刺。
そのこと自体が、とても誇らしく感じられた。
ステレオサウンドは平成元年1月20日付けで辞めている。
とはいっても有給休暇が残っていたので、12月下旬で辞めていた、といっていい。
だから平成になってからステレオサウンドの名刺を使うことはなかったし、
新しい名刺を持つこともなかった。
それでも一度だけ、名刺を作ったといえば作っている。
2002年に、自宅でクラリスワークスで名刺をレイアウトして、
名刺用のプリント用紙に印刷しての名刺だ。
私自身の名刺というより、audio sharingの名刺であり、
川崎先生に渡すための名刺として、であった。
一枚のプリント用紙で、十枚の名刺ができた。
その十枚だけが、平成の時代に作った名刺のすべてであり、
使ったのは川崎先生に渡した一枚だけだった。
「仕事は?」と誰かにきかれると、
「オーディオマニア」とこたえる私だから、これでいいんだろう。