Archive for 9月, 2024

Date: 9月 16th, 2024
Cate: チューナー・デザイン

チューナー・デザイン孝(オーレックス ST720)

チューナーは一台持っている。
パイオニア Exclusive F3だ。
岩崎先生が使われていたモノを譲っていただいた。

FM放送を聴くことはほとんどない。
それにいま住んでいるところは受信状態がいいわけでもない。
専用アンテナもたてられない。
なのでExclusive F3の性能を活かしきっているとは到底言えない。

そんな状況で、二台目のチューナーが要るのか。
誰でも必要ないと答えるはず。
私もそうだ。

なのに先ほどヤフオク!で、オーレックスのST720を落札した。
この価格で? と思うほどあっけない落札だった。

さほど広くない部屋にチューナーが二台。
しかもほとんど使う機会はない。

それでもST720は、実機を手元に置きたい──、
中学生の頃からのおもいだった。

Date: 9月 16th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第九夜(BOSE 901 Series V)

10月2日のaudio wednesdayのテーマは、現代音楽。
すでに書いているように選曲は、会の常連のHさんに任せきっている。

私は現代音楽をテーマに決めたときから、
BOSEの901を鳴らしてみたい、
901で聴いてみたいし、901でどんな感じになってくれるのか、
そして会に来られる方は、901をどんなふうに受けとめられるのか、
そんなことを考えていた。

901のアテはあった。
今日、その方のところに行って、スピーカーユニットのエッジの状態を確認してきた。

今回鳴らす901は、Series V。
製造されてから二十年は経っていよう。
ウレタンエッジだから、ボロボロになっていてもおかしくない年月だが、
901が置かれている部屋は、スタインウェイのピアノ、クレデンザがあり、
湿度が管理されていることが、エッジのコンディションを保っていたようだ。

オーディオマニアの中には、901なんて……と腐す人もいる。
そういう人は、きちんと鳴らされた901の音を聴いていないのだろう。

私は、ステレオサウンドにいた頃、井上先生が鳴らす901の音を何度か聴いている。
記事にはならなかったけど、マッキントッシュのMC275でも鳴らしている。

あの時の音をもう一度聴きたい。
そうおもってきたから、今回は901である。
もちろんMC275でも鳴らす。

Date: 9月 15th, 2024
Cate: 表現する

自己表現と仏像(その12)

オーディオは自己表現だ、と、
恥ずかしげもなく堂々と言う人を何人も知っている。

勝手に思っていればいい──、
私はそう思いながらも、
「オーディオは自己表現だ」、
さらには「自己表現だから──」と主張する人は、
手塚治虫の「火の鳥」、「鳳凰」編を読んでいないのだろうな、
と思うようになってきた。

Date: 9月 14th, 2024
Cate: オーディオ観念論

抽象×抽象=(その4)

抽象×抽象が、オーディオの解、
もしくはオーディオの本質(それに近い)とするならば、
言葉で語ることがそもそも無理なことでもあるし、
難しいわけだが、だからこそおもしろい。

Date: 9月 13th, 2024
Cate: ディスク/ブック

The CONCERTGEBOUW Legacy

10月に、コリン・デイヴィスとコンセルトヘボウ管弦楽団のCDボックスが発売になる。
十八枚組で、もちろんストラヴィンスキーのバレエ音楽も含まれる。
「春の祭典」、「火の鳥」が新規マスタリングで聴けるようになる。
TIDALでも、新たに配信されるであろう。

11月のaudio wednesdayに間に合うはずだ。

Date: 9月 12th, 2024
Cate: audio wednesday, 音楽の理解

audio wednesday (next decade) –第九夜(現代音楽とは)

曲が作られる場所と音楽が生まれる場所は、違う。
このあたりまえのことが、現代音楽とは? について考える際に大事なのではないか。

10月2日のaudio wednesdayで現代音楽をテーマに決めてから考えていることだ。

Date: 9月 11th, 2024
Cate: audio wednesday, 名器

名器、その解釈(幻の名器・その後)

昨夏、同じタイトルで、ある幻の幻の名器について少しだけ書いた。

この名器があるのなら、もう一つの名器があってもおかしくない。
詳細はまだ明かさないが、やはりあった。

それを見つけた時、やっぱりあった、と思った。
古いオーディオ機器だから、仰々しく飾ってあれば、何か凄そうなモノかも──、と思うだろうが、
あまりにも無雑作に、しかも別の場所に置かれていると、
何の知識もない人ならば、そのままだったはず。

今回もある、と思ってさがしていたわけではない。
そのオーディオ機器の、ほんの一部が目に入った。
薄暗いところだったから、前にまわって確かめたら、
確かに、あの名器である。

あるところにはある、
けれどそれだけでは終らないわけで、来年を楽しみにしてほしい。

Date: 9月 11th, 2024
Cate: ロングラン(ロングライフ)

定番(その10)

日本時間だと火曜日の未明に新しいiPhoneが発表になって、
ソーシャルメディアでは、前のモデルとたいして変わらない、とか、
ジョブスのいないAppleなんて──、
そんな、この時期になると毎年見かける投稿が、やっぱりあった。

思うに、iPhoneは定番モデルである。
時々iPhoneの売り行き低迷というニュースも流れるが、
しばらくすると順調というニュースもあったりする。

一年トータルで見ると順調に、予定通りの売れ行きなのだろう。

iPhoneの見た目も、そう大きく変っているわけではない。
確かに定番モデルといえる。

だからといって変化がないわけではない、
進歩していないわけでもない。
完成度は増している。

iPhoneという定番モデルがあるからこそ、
Appleはやれることがあるのだろう。
(その9)で書いているように、冒険だって可能になる。

Date: 9月 10th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第十夜

来月ではなく再来月(11月)のaudio wednesdayでは、
JBLの4343を鳴らす予定でいる。

11月の第一水曜日は6日。
翌7日は瀬川先生の命日。

四谷三丁目でやっていた時から、
一度は4343を鳴らしたい──、ずっと思い続けてきた。

今回、なんとか実現できそうである。

Date: 9月 9th, 2024
Cate: 広告

広告の変遷(ポスターをめざしているのか・その2)

その1)で、オーディオの広告から文字が消えていく傾向が強いことに触れた。
(その1)は十年前。
変わらずだ。

1970年代後半からオーディオ雑誌を読み始めた私は、
広告もまた記事のようなものだった。
記事に書かれていないことも広告にはあったりしたからだ。

そんなことはカタログに書いてある、と言われそうだが、東京のようにいくつものオーディオ店があった環境ならば、
カタログをもらってこれるが、私が住んでいた地方の片田舎は、そうはいかない。

だからこそ広告も、あの頃はじっくり読んでいた。

いまはインターネットがあるから、広告には、そういった内容は要らない──、
その考えも理解できないわけではない。

それでもここ数年Kindle unlimitedでステレオサウンドを見ていて気づいていたことは、
広告に価格を載せていないメーカー、輸入元が少なくないこと。

きちんと載せているメーカー、輸入元がある。
一方で載せないメーカー、輸入元がある。

些細なことだろうか。

Date: 9月 8th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第八夜を終えて(その2)

野口晴哉氏は、使ってきたオーディオ機器は手放されなかったようだ。
これもあるのか、と思わず口に出してしまうほど、驚くモノがあるだけでなく、
おそらくストックなのだろうが、同じモノがいくつもあったりする。

まだ全てを確認しているわけではないが、
今回757Aレプリカの裏板を開けてウーファーを見て思ったことは、
アルテックがない──、そのことだ。

JBLもある、タンノイもある、その他にいくつものスピーカーがある。
けれどアルテックは、ない。

757Aレプリカのドライバーだけを見ていた時は、
ウーファーもたぶんJBLなんだろうな、と思った。
今回、ウェスターン・エレクトリックの754Aだったことを確認して、ドライバーはアルテックじゃないんだ、とまず思った。

JBLのドライバーの理由は、ホーンからくるものだろう。
757A(オリジナル)のホーンに近いモノとなると、
やはりJBLの2397になる。

ホーンが決まると、ドライバーもほぼ自動的に選択肢が絞られる。
だからアルテックの入る隙はないのはわかる。

けれど他のシステム、ユニットが何一つない。
アルテックを、野口晴哉氏は、
どう受け止められていたのか、捉えられていたのか。

考えても、その理由が判明するわけではないが、
考えないのもつまらない。

考えていれば、いつか納得いく答のようなものに出合えるかもしれない。

Date: 9月 7th, 2024
Cate: 戻っていく感覚

アキュフェーズがやって来た(その7)

昨年、私の元にやって来たアキュフェーズは、
今年2月に、audio wednesdayで使うために移動していた。

その後、6月に引越し。
いまのところでは、アキュフェーズがないままだった。
そろそろ、今のところでも、その音を聴いてみたくなったので、
先日のaudio wednesdayで使った後に持って帰ってきた。

audio wednesdayでDP100は、メリディアンと組み合わせもしたし、
A25Vは、何度も使っているので、
持って帰ってきたからといって、久しぶりといった気持はないが、
今の部屋でどう設置するかは、引っ越ししたときから、あれこれ考えていたけれど、
やはり実物を実際に置いて、入れ換えてみたりしていると、音は鳴らさずとも嬉しくなってくる。

それから電源の取り方。
今の部屋は、少しばかり広くなって、壁も床までかなりしっかりしているけれど、
ACコンセントの数が、ちょっと少ない。

このこともわかっていたことだが、セッティングしてみると、こうした方がいいな、と思いついたりする。

そんなこと置く前からわかることだろうといえば、確かにそうなのだが、
実際やってみると、小さな気づきがあるものだ。

Date: 9月 6th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その27)

TIDALをroonで検索する場合、今では日本語でも可能になっている。
クラシックの演奏家も洋楽のミュージシャンも、日本語でいけるのは楽でいい。
私が気づいたのは数ヵ月前だったのだが、いつから可能になったんだろうか。

ただし英語でないと検索できないアルバムや演奏家もあるが、
多くは日本語で大丈夫だし、日本人に関しては、
一部ではあっても日本語でしか検索できないケースがある。

これはroonではなく、TIDALに登録されている情報が日本語だけからなのだと思われる。

先日、ある日本人歌手の名を、これまでと同じようにローマ字表記で検索してもダメだった。
TIDALにはないのか──、と思って、他の歌手を検索していたら、
似ているアーティストのところに、
さっきローマ字で検索した歌手の名が日本語で表示されている。

もしかして、と思い日本語で検索したら表示される。

roonではなく別のアプリで同じことをやると、
やはり日本語での検索でのみ表示される。
ますます便利になっているわけだが、これは日本でのサービス開始が近いからなのか。

いまのところ、なんとも言えないけれど、少しは期待している。

Date: 9月 5th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第八夜を終えて(その1)

昨晩のaudio wednesdayのことで真っ先に書いておきたいのは、
757Aレプリカのウーファーについてだ。

ホーンは一目見て、オーディオマニアならば、
JBLの2397だとすぐにわかる。
ドライバーが2420だということは、エンクロージュアの裏に回ればすぐにわかる。

2397に2420を取り付けるには、スロートアダプターが二つ必要で、
その分奥行きがけっこう長くなり、
エンクロージュアから突き出る格好だからだ。

上の帯域がJBLならば、下の帯域もJBLだろうと誰もが思う。
私も最初はJBL proのユニット、
つまり12インチ口径のウーファーかフルレンジ。
2420と同時代とすれば、2202の可能性が高い、と、
音を聴くまでは、そんな予想を立てていた。

757Aレプリカは5月と8月にじっくり聴いている。
聴いた印象からは、どうもウーファーユニットではなさそうな気がしてくる。

確認の意味をもって菅野先生録音の“THE DIALOGUE”をかけると、
その印象はますます強くなる。
となるとJBLの12インチのフルレンジなのか。

それでもなんとなく違う気がする。
どのユニットなのか、気になるのならエンクロージュアの中を覗いてみればすぐにわかるが、
そのためにはまず2420を外すところから始めなければならない。

2420とエンクロージュア裏板との隙間はあまりなく、
2420を取り外す、つまりボルトを緩めて外すことはそれほど面倒ではないが、
取り付けるとなると、意外に大変なことはこの手の作業をやってきた人ならば、
すぐに予想できるし、裏板を止めている木ねじの本数もまあまあ多い。

昨日、やっと確認した。
裏板を外して見えてきたのは、
ウェスターン・エレクトリックの754Aだった。

Date: 9月 5th, 2024
Cate: ディスク/ブック

Pletnev plays Schumann(その2)

昨晩(9月4日)のaudio wednesdayでかけたディスクで、一番反応があったのが、ミハイル・プレトニョフのシューマンだった。

昨晩は、8月の会に続き、757Aを使ったオーディオ・ティーチインといえる内容で行った。

四谷三丁目の喫茶茶会記で行っていた時は、
オーディオに関心のある方ばかりといえたが、
狛江の整体協会の稽古場でになってからは、必ずしもそうではなく、
オーディオには関心がなかった(ない)けれど、
音楽をいい音で聴きたいという方が半数ぐらいなっている。

これまでは、いい音で音楽を聴いてもらう、
傾向の違うスピーカー(音)で聴いてもらうことをでテーマとしていたため、
いわゆる比較試聴はやってこなかった。

8月と9月は少し趣向を変えて、オーディオ・ティーチインをテーマにしたのは、
熊本にいたころ、瀬川先生が定期的に熊本のオーディオ店に来られて、
オーディオ・ティーチインをやられていたからだ。

757Aレプリカを中心にいろいろとセッティングを変えて、
その音の変化を聴いてもらったあとに、CDとSACDの比較を行った。

プレトニョフのシューマンをかける予定はなかったけど、
CDとSACDのハイブリッド盤ということで、
じゃ、これもかけよう、という軽い気持での選曲だった。

会が終ったあとの雑談で、
「プレトニョフのシューマン、面白かったです。これからプレトニョフを集中して聴いてみます」
と、こちらでの常連のSさんから話しかけられた。

こういうことが、けっこう嬉しかったする。