オーディオ入門・考(その3)
私が中学生のころ、NHKの教育テレビで「オーディオ入門」という番組があった。
たしかメーカーのエンジニアが登場されていたように記憶している。
テキストも書店で売っていた。
この番組で放送される内容(知識)はすでに知っていた。
だから見る必要はなかったけれど、それでも毎回見ていた。
そんな私にとってのオーディオ入門のきっかけは、やはり五味先生の「五味オーディオ教室」である。
この「五味オーディオ教室」を何度も読み返した。
ボロボロになるまで読み返した。
「五味オーディオ教室」からはさまざまなことを学んだ。
「五味オーディオ教室」を記憶するほど読んでも、
オーディオの技術的な知識はほとんど得られない。
オーディオ機器の型番が多く登場する内容でもない。
それでも、これほどのオーディオ入門書は他にない、と断言できる。
それはオーディオにとって、もっとも大事なことを、この本から学べたからである。