Date: 11月 28th, 2014
Cate: アナログディスク再生
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アナログプレーヤーの設置・調整(その27)

ステレオサウンドの試聴室でこんなことがあった。
ある試聴の準備のとき、ハムが出た。まだCDが登場する前のことだった。
それも盛大なハムである。

アナログプレーヤーは試聴室に常備されているパイオニアExclusive P3。
カートリッジはオルトフォンのMC型だったはず。
昇圧トランスを使っていた。
プレーヤー、トランスの設置場所は通常のまま。
つまりハムが発生する場所ではなかった。

まずアースの配線のミスかも、と疑ってもそうではなかった。
昇圧トランスの向きを変えてもほとんど変化なし。

あれこれやってみた。
原因はパワーアンプだった。
そのときのパワーアンプは国産の、そのブランドの最高級モデルだった。
電源トランスはシールドケースに収まっていた。

にも関わらず、このパワーアンプからは盛大に漏洩フラックスが出ていて、
このフラックスをコントロールアンプに接続されている昇圧トランスからのケーブルが拾ってしまっていたから、
ハムが発生していた。

なにもパワーアンプの真上を昇圧トランスからのケーブルを這わせていたわけではない。
他のパワーアンプではなんら問題の発生しない位置だったにも関わらず、
そのパワーアンプではハムを発生したわけである。

問題となるパワーアンプもさらにケーブルとの距離をとるように設置すれば、
ハムは直接耳に聞こえなくなるが、そうなったとしてもハムが聞こえないというだけで、
漏洩フラックスは確実に音に影響を与えている。

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