Archive for category audio wednesday

Date: 6月 29th, 2025
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第十八夜(Westrex Londonを鳴らす)

7月9日のaudio wednesdayでは、ウェストレックス・ロンドンのスピーカーを鳴らす。
エラックのリボン型トゥイーター、4PI PLUS.2を加えて鳴らす予定。

野口晴哉氏のリスニングルームの写真を見たことのある人ならば、シーメンスのオイロダインのサイドに、
デッカのリボン型トゥイーターがあることに気づかれているだろう。

野口晴哉氏は、JBLのネットワーク、N8000でローカットしてデッカをオイロダインに加えられていた。

2024年からオイロダインを鳴らすようになったが、現状、デッカへの結線は外して、
オイロダインのみが鳴るようになっている。
ネットワーク等を整備して、デッカを加えた音にする。

野口晴哉氏は、オイロダイン・サイドのトゥイーター以外に、
ストックとして、あと4台、デッカを所有されていた。

ストックのためだけだったのか、
それともウェストレックス・ロンドンでも同じことをやられようとされていたのか。

そのこともあって、今回、エラックとともに鳴らす。
当日、どんな音が鳴ってくるのか。
その音次第で、8月のさそうあきら氏のDJの会のスピーカーを決める。

Date: 6月 11th, 2025
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第十八夜(Westrex Londonを鳴らす)

7月9日のaudio wednesdayは、ウェストレックス・ロンドンのスピーカーシステムを鳴らす予定でいる。

野口晴哉氏のリスニングルームの壁には、シーメンスのオイロダインが埋め込まれている。
そのオイロダインの下に位置するのが、ウェストレックス・ロンドン。
オイロダインと同規模のモノ。

ウェストレックス・ロンドンのスピーカーのことはあまり知らない。
過去に二度聴いたことはあるが、別のモノである。

今回鳴らすウェストレックス・ロンドンは、野口晴哉氏が亡くなられてから鳴らされていないようである。
鳴らないということは、まずないだろうが、どんな音で鳴ってくるのかは、全く予想できない。

昨年5月のaudio wednesdayで鳴らしたウェストレックスの757Aのような驚きを体験できるのか。

Date: 6月 5th, 2025
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第十八夜

7月のaudio wednesdayは、第一水曜日ではなく第二水曜日の9日になる。

まだテーマは決めていないけれど、9日の天候(気温)次第では、やりたいことがある。

なので、いま二つのプランを持っている。今月下旬には、はっきりする。

Date: 6月 4th, 2025
Cate: audio wednesday

カルロス・クライバーのシューベルト

今日は、audio wednesdayだった。
野口晴哉氏のリスニングルームで鳴らすフランコ・セルブリンのKtêma。

いろんな曲を聴いた。
どの曲が、印象深く心に響いたかは、人によって違うはず。

私にとっては、カルロス・クライバーとウィーン・フィルハーモニーによるシューベルトの「未完成」が、そうだった。

こんなに美しい響きなのかと陶然となって、聴き惚れていた。
今日は、この曲だけで、もう充分だ、と思うほどに、美しいのは、この部屋のおかげなのだろう。

陶然となりながら思い出していたのは、数ヵ月前に読んだ内田光子のインタビュー記事だった。

「神の存在は信じないけれど、シューベルトを演奏してる時は、もしかしたらいるのかもしれないと思ってしまいます」

そんなことを語っていたと記憶している。

Date: 6月 3rd, 2025
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第十七夜(FRANCO SERBLIN Ktêmaと野口晴哉記念音楽室・いよいよ明日)

明日(6月4日)のaudio wednesdayでは、これまで四回鳴らしてきているフランコ・セルブリンのKtêmaを、
これまでの空間ではなく、故・野口晴哉氏のリスニングルーム(野口晴哉記念音楽室)で鳴らす。

どういう音(響き)で鳴ってくれるのか、
なんとなく予想できると言えばできなくもないが、
それでも音は実際に鳴ってきたのが、全てで、
それがたまたま予想の範囲、もしくは延長線上にあるのか、
そうでないところで鳴ってくれるのか、
私自身、とても楽しみにしている。

今回もリクエストを受けつける。

Speaker System: FRANCO SERBLIN Ktêma + ELAC 4PI PLUS.2

Control Amplifier: EINSTEIN The Tube II

Power Amplifier: Viola Forte

CD Transport: Accuphase DP100

D/A Converter: Meridian ULTRA DAC

開始時間は19時。終了時間は22時。
開場は18時から。

会場の住所は、東京都狛江市元和泉2-14-3。
最寄り駅は小田急線の狛江駅。

参加費として2,500円いただく。ワンドリンク付き。
大学生以下は無料。

Date: 6月 2nd, 2025
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第十八夜

今月のaudio wednesdayは、これまで通り第一水曜日ですが、
7月のaudio wednesdayは諸般の事情により、第二水曜日の7月9日に行います。

Date: 6月 1st, 2025
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第十七夜(FRANCO SERBLIN Ktêmaと野口晴哉記念音楽室)

すでに告知している通り、6月4日のaudio wednesdayは、
野口晴哉記念音楽室で、フランコ・セルブリンのKtêmaを鳴らすわけだが、
私は、このことを贅沢なことと受け止めているし、貴重な経験へとつながっていくことだとも思っている。

私だけがそう思っているのかもしれない。
またKtêmaを鳴らすのか、ただ部屋が変るだけだろう、
そんな捉え方もできるし、そう思う人もいるのはわかっている。

同じオーディオという趣味をやっていても、それこそ価値観は、まるで違ったりする。
感性だけでなく、価値観が違う。

それが当たり前であって、感性も価値観も同じ人と出会えるのは、そうそうない。

とにかく今回、Ktêmaを、野口晴哉氏のリスニングルームだった空間で鳴らす。

Date: 5月 28th, 2025
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第十七夜(FRANCO SERBLIN Ktêmaと野口晴哉記念音楽室)

これまでは、その月のaudio wednesdayが終ると、翌日には次回の告知をしていた。
5月の会を終えても6月の会の告知をしなかったのは、父の容態があったからだった。
なんとなくだが、6月は中止もしくは延期になる可能性が高い、と感じていた。

父の葬儀も終え東京に戻って来ているので、6月4日にaudio wednesdayを行う。

今回は、野口晴哉記念音楽室でフランコ・セルブリンのKtêmaを鳴らす。

これまで鳴らしてきた空間も、天井が高く十分に広かったが、
野口晴哉記念音楽室は、さらに広く天井も高い。

空間の大きさだけでなく、オーディオ機器の設置も変ってくる。
野口晴哉記念音楽室には、オーディオ機器の設置に最適と言いたくなるところがある。
CDトランスポート、D/Aコンバーター、コントロールアンプ、パワーアンプまでが置ける。
代わりに電源周りがやや不利になるけれど、それでもこれまで四回鳴らしてきたKtêmaの鳴り方が、どう変化するのか。

実を言うと5月の会の時、野口晴哉記念音楽室で鳴らすことも考えたが、
エアコンのない、この空間だとまだ寒く感じた。
6月4日だと、そういうことはないだろう。

Date: 5月 23rd, 2025
Cate: audio wednesday

30年ぶりの「THE DIALOGUE」(その23)

ステレオサウンド 60号に「プロが明かす音づくりの秘訣」の一回目が載っている。
一回目は菅野先生である。
低音について、こう語られている。
     *
菅野 だいたいぼくは、よく締まっているのがいい低音と言われるけれども、必ずしもそうは思わないんです。やはり低音はふくよかなものであるべきだと思うんです。締まっているというのは、結局ブーミーな、混濁する、ピッチのはっきりわからないような低音が多いから、それに対するアンチテーゼとして、締まった低音=いい低音というふうに受けとられているんじゃないかと思うけれども、本来、低音は締まっていたのではいけないんで、やっぱりファットじゃないといけない。ファットでいて明快な低音がほんとうにいい低音じゃないかと思います。
 それはピアノなんかでもそうですね。銅巻線の部分というのは、とにかく膨らんだ、太い音がしなきゃいけない。締まっているというのは言い方をかえれば少しやせているわけですから、たしかに明快です。けれどもほんとうの低音の表情が出てこないと思うんです。
 ほんとうの低音の表情というのは、太くて、丸くて、ファットなものだと思う。それでいて混濁しない。言葉で言えばそういうことなんですけれども、それだけでは言い切れないような、低音の表情に対するぼくの要求があるわけです。
     *
60号は1981年9月発売の号である。

フランコ・セルブリンのKtêmaから鳴ってきたベースの音は、実にこんな感じだった。

こんなことを書くと、Ktêmaで鳴らせば、必ずそういう低音が聴けると思い込む人が絶対にいる。

うまく鳴らせば、というよりもきちんと鳴らせば、聴ける。
だけど勘違いしないでほしい。

きちんと鳴っていないKtêmaで聴いて、これが菅野先生が語られていた低音だ、と思わないでほしい。

Date: 5月 20th, 2025
Cate: audio wednesday

30年ぶりの「THE DIALOGUE」(その22)

“THE DIALOGUE”がうまく鳴っている音を聴いていると、
あれこれいろんなことを思ったり、考えたりするのは、
私にとっての“THE DIALOGUE”も、青春の一枚だからだ。

十代のころ、よく聴いたディスクが全て青春の一枚なわけではない。
よく聴いたけれど、青春の一枚と言えないディスクと、
青春の一枚と言い切ってしまえるディスクとの違いは、どこにあるのか、と自分でもよくわかっていない。

それでもひとつ言えるのは、
瀬川先生が、熊本のオーディオ店でJBLの4343で鳴らされた音を聴いているからだ。
もし聴いていなかったら、青春の一枚にはならなかったかもしれない。

Date: 5月 13th, 2025
Cate: audio wednesday

30年ぶりの「THE DIALOGUE」(その21)

フランコ・セルブリンのKtêmaで、“THE DIALOGUE”の見事な鳴り方を聴いて、
そのパワーリニアリティの優秀さに驚き、感心するとともに、
ホーン型スピーカーのローレベルにおけるリアリティということも考えていた。

リアリティであって、ローレベルにおけるリニアリティではない。
ホーン型スピーカーならばなんでもいいというわけではなく、
優れたコンプレッションドライバーによるホーン型スピーカーということになるが、
ホーン型ならではのローレベルでのリアリティは、
現代のダイレクトラジエーター型のスピーカーからは、まだまだ得られないではないのか。

そしてもうひとつ思うことがある。
ここで書いているローレベルのリアリティとは、
スピーカーによる演出に近いのではないか、ということであり、
このローレベルのリアリティは、ホーン型スピーカーのそれとは違う、もうひとつがある、ということ。

伝統的なBBCモニタースピーカーにも、ホーン型とは違うローレベルのリアリティがある。

そこに私は惹かれているように、今回Ktêmaでの“THE DIALOGUE”を聴いての気づきだ。

Date: 5月 12th, 2025
Cate: audio wednesday

30年ぶりの「THE DIALOGUE」(その20)

フランコ・セルブリンのKtêmaで聴いた“THE DIALOGUE”のベースは、良かった、と前回書いた。
私はとてもいいと感じていたし、この日、来られた方もいいと感じられた。

でも、この日のベースの音を締りが悪い、とか、緩いとか言う人はきっといるだろうな、とも思っていた。

適度にふくらんで、気持よく弾んでくれるのだから、
アクースティクベースの鳴り方としては、良いと感じるわけだが、
昔から、そうアナログディスク全盛の時代から、
低音は締っていなければ、いい低音ではない、と主張する人が、
けっこう多いどころか、時には(場合によっては)多かったりすることだってあった。

締った低音、クリアーな低音は、確かにオーディオ的快感がある。
贅肉を一切感じさせない低音は、でもどこまでいってツクリモノの低音でしかない。

“THE DIALOGUE”でのベースは、アクースティクベース(ウッドベース)である。
それがオーディオ的快感といえる低音で鳴っても心地良くはない。

Date: 5月 10th, 2025
Cate: audio wednesday

30年ぶりの「THE DIALOGUE」(その19)

先日のaudio wednesdayでは、“THE DIALOGUE”もかけた。
2024年4月のaudio wednesdsyでも、アパジーのDuetta Signatureを鳴らした時にかけている。

この時の鳴り方もなかなか良くて印象に残っているけれど、
今回のフランコ・セルブリンのKtêmaでの鳴り方は、予想を超えていた。

私の中での“THE DIALOGUE”の鳴り方のイメージは、
アナログディスクでの、JBLの4343と4350で聴いた音が核になっている。

そういうこともあって、四谷三丁目の喫茶茶会記で、アルテックのユニットを中心としたシステムでは、
少しばかり恐怖を感じるくらいの音量で鳴らしていた。

JBLやアルテックでは、そこまでの冒険(無理)は可能でも、
フランコ・セルブリンでは、それは無茶ということであり、試みることもせずに、
やや控え目な音量で、audio wednesday開始前の時間、鳴らしていた。

Ktêmaを貸してくださっているOさんの、もっと音量を上げても大丈夫です、と言葉を信じて、ボリュウムを思い切ってあげる。

ここまでパワーリニアリティが高いのか、と、自分の認識不足を感じていた。

あの時代のJBL、アルテックの暴力的な鳴り方ではないが、Ktêmaの“THE DIALOGUE”は見事だった。
もう少し音量も上げられるな、という感触もあったし、
セッティングを詰めていけば、相当なところまでいけるはず。

とにかくKtêmaでのベースの鳴り方は、いい。

Date: 5月 6th, 2025
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第十六夜(三度目のFRANCO SERBLIN KtêmaとMeridian Ultra DAC・いよいよ明日)

今年、フランコ・セルブリンのKtêmaを鳴らすのは四度目となる。
一度目の2月の会では、アナログディスクのみで鳴らした。
3月、4月の会は、MQA-CDのみで鳴らした。

明日のaudio Wednesdayでは、KtêmaとメリディアンのUltra DAC、三度目の組合せとなる。
今回はMQA-CDにこだわらず、来られた方が持参されたCDを鳴らすリクエストの会となる。

すでに告知しているように、Ultra DACならではのフィルター三種の音を聴いてもらって、フィルターの決定とする。

どのフィルターにするのかは、リクエストされた方の判断に任せる。
私は一切、何も言わない。

一緒に聴いている人の中には、自分だったら、こっちのフィルターを選ぶと思われるかもしれない。
それも黙っていてほしい。

リクエストされた方の好きなように聴いてもらう会にしたいからだ。

開始時間は19時。終了時間は22時。
開場は18時から。

会場の住所は、東京都狛江市元和泉2-14-3。
最寄り駅は小田急線の狛江駅。

参加費として2,500円いただく。ワンドリンク付き。
大学生以下は無料。

Date: 4月 25th, 2025
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第十六夜(FRANCO SERBLIN KtêmaとMeridian Ultra DAC)

2月のaudio wednesdayから続けてフランコ・セルブリンのKtêmaを鳴らしている。
5月7日も、Ktêmaを鳴らす。

今回は来られた方のリクエストに応える予定でいる。
今回もアキュフェーズのDP100とメリディアンのUltra DACの組合せを使う。

CD、MQA-CDのリクエストとなる。
SACDは、この組合せでは再生できないので応じられない。

前回、前々回はMQA-CDに限っての再生だった。
MQAの再生においてUltra DACは真価を発揮するではない。
通常のCDにおいても、Ultra DACならではのフィルターを操作することで、発揮される。

以前、別項で触れているので詳しいことは省くが、
三つのフィルターから最適なポジションにすることは、
それを面倒と感じるかもしれないが、実際の音の変化を聴けば、そうは思わなくなる。

なので今回は、リクエストされた方の判断でフィルターを選んでもらう。
三つのフィルターで、曲の冒頭を一分間ほど聴いてもらった上で、
どのポジションにするかを決めてもらい、一曲聴いてもらう。

人によって、どのフィルターを選ぶかは違ってくるかもしれないが、
そういうところを含めて、今回は楽しんでもらいたい。