ヘッドフォン考(その11)
(その9)で、イエクリン・フロートのヘッドフォンの外観について書いた。
いまの時代、イエクリン・フロートのヘッドフォンを装着した写真も、
インターネットを検索すれば見つかる。
瀬川先生が試聴記に書かれているように
《頭に乗せたところは、まるでヴァイキングの兜のようで、まわりの人たちがゲラゲラ笑い出す》、
まさにそんな感じである。
いま私に、もっとも関心をよせているヘッドフォンは、
HEDDのHEDDphoneである。
イエクリン・フロートほどではないが、
HEDDphoneもけっこう大型で、装着している写真をみると、
ゲラゲラ笑い出すほどじゃないが、かなり大きいな、とは思ってしまうほどだ。
HEDDphoneは、AMTドライバー(いわゆるハイルドライバー)のヘッドフォンだ。
いまのところAMTだけのヘッドフォンとなると、HEDDphoneぐらいのはずだ。
音は聴いたことがない、というか、実物も見ていない。
それでもAMTのヘッドフォンということだけで、すごく気になる存在。
とはいえ聴かない方がいいかも──、とちょっと思っているのは、
けっこう高価なヘッドフォンだからだ。
気に入ってしまい、無理して買ってしまうと、
ヘッドフォンアンプも、このヘッドフォンに見合うモノにすぐさましたくなるだろうし、
そうなっていくと、歯止めがきかなくなるからだ。
買ったとしても、つまり音が気に入ってしまえば、
HEDDphoneの大きさ、デザインはさほど気にならないだろう。
というのも、ヘッドフォンで音楽を聴く行為は、ひとりで音楽を聴くということだからだ。
だから装着している姿を見られるわけではないし、
装着した自分の姿を鏡で見るわけでもない。