日本のオーディオ(DIASOULのこと・その3)
DIASOUL.AIの音は、どうだったのかについて、こと細かに書くつもりはない。
理由はいくつかある。
ぴあ分室という初めて入った環境ということが、まずある。それに自分でセッティングしたスピーカーではないこともある。
比較試聴できる他のスピーカーがあったわけではないこと。
そしてDIASOUL.AIには、大阪のMさんの手が加えられているからだ。
Mさんによると、Mさんがオーディオの方もまかされるようになってあれこれ見ていくと、
手直しというか、修理に近いことをやっていく必要があった、とのこと。
DIASOUL.AIのウーファーは、パワーアンプ内蔵のアクティヴ型だが、まずここに不具合があった、という。
その不具合がどんなだったのかも聞いているけれど、
お粗末なつくりから来ていることもある。
エンクロージュアの仕上げはピアノ塗装できちんとしていても、
表面にあらわれていないところに関しては、そうではない。
2017年にペアで一千万円するスピーカーとは思えない。
DIASOUL.AIだけでなく、他の高価なスピーカーの中にも、けっこうお粗末なつくりだったりするモノはあったりするが、
DIASOUL.AIは製品としての仕上げが、手を抜いているとしか思えない箇所が、けっして一つではない。
それでも肝心なのは音であって、音が良ければ、いい。
DIASOUL.AIの音は良かったのか。
ぴあ分室のDIASOUL.AIは、ウーファーは内蔵アンプの不具合で、マークレビンソンのアンプがあてがわれていた。
それにDIASOUL.AIには専用ネットワークコントローラー、NW1が付属しているが、
これもまた不具合が発生していて、トリノフ・オーディオの ST2 HiFiに置き換えられている。
このST2 HiFiも、マークレビンソンと同じくMさんの私物。
こんなふうに本来のDIASOUL.AIとは違う。
その上での音の印象を語ると、頑固なスピーカーだなぁ、だった。
この頑固はスピーカーに関してよりも、設計者に向けてのほうが強い。