アナログプレーヤーのセッティングの実例と老い(その16)
今年のインターナショナルオーディオショウでも、
多くのブースでアナログディスクをかけていた。
けれど、そのレベルはバラバラだった。
そんなディスクのかけ方をするのか、と思ったところは一つではない。
ヒゲを明らかにつけているかけ方をしているところもあった。
個人のディスクで、持ち主がヒゲを気にしないのであれば、
そんなぞんざいな扱いでもいい、とは思わない。
誰かの目の前でかけていることが、すっぽり頭の中から抜け落ちているのか。
ヒゲなんてことをもともと知らないのか。
オーディオショウには多くの人が来る。
アナログディスク再生に関心を持ち始めた人もいる。
そういう人の手本になりたいとは、まったく思わないのだろうか。
ぞんざいな扱いしかできない人は、
おそらく周りに手本となる人がいなかったのだろう。
だとしたら──。
オーディオショウの出展社のスタッフは、オーディオ業界の人たちである。
いわばオーディオのプロの人たちのはずだ。
なのに、周りに手本となる人がいないのだとしたら……。