2017年ショウ雑感(その5)
ダイヤトーンが新製品を出す、ということは事前に知っていた。
とはいえ写真を見た感じでは、積極的に聴きたい、とは思わなかった。
それでも昼には満員で入ろうとは思わなかったブースが、
たまたま空いているのであれば気は変る。
ブースに入って、まず気づくのは、
アンプが、こういうショウではあまりみかけないブランド、ザンデン。
勝手な推測だが、ダイヤトーンは同じシステムで、社内での試聴を行っているのだろう。
だとしたら、面白いかもしれない、と期待しはじめていた。
空いていた、と書いたが、数分もすれば、次々に人が入ってくる。
テクニクスの顔といえる小川理子氏も入ってこられた。
こうやってすべてのブースをまわって、音を聴かれたのだろうか。
立っている人もいるくらいになったため、
18時スタートの前に、デモが始った。
この人がやるんだろうな、と思っていた人が、話を始めていく。
この人が、ザンデンのアンプを選択したのだろうか。
そんな気がする。
というのも、この人の話はおもしろい。
そのおもしろさとは、かけるディスクにおさめられている音楽が、
ほんとうに好きなんだろうな、ということが伝わってくるからだ。
どのブースでも、音楽が鳴っている。
けれど、かけておけばいいんでしょう的なところがないわけではない。
なぜ、この曲(ディスク))をかけるのか、と問いたくなることも少なくない。
開発に携わっている人が、聴きたいと思っている曲(ディスク)をかけてくれるのが、
こういう場での音の判断には、そこで鳴っていた音以上に役に立つ、ともいえる。
前々から、インターナショナルオーディオショウでも気になっていることだが、
「次はこのディスクを鳴らしたいと思います」「かけたいと思います」という人がいる。
なぜ「このディスクを鳴らします」「かけます」ではないのか。
「思います」とつけるのか。
「思います」とつける担当者がいるところの音は冴えない。