audio wednesday (next decade) –第十八夜
7月のaudio wednesdayは、第一水曜日ではなく第二水曜日の9日になる。
まだテーマは決めていないけれど、9日の天候(気温)次第では、やりたいことがある。
なので、いま二つのプランを持っている。今月下旬には、はっきりする。
7月のaudio wednesdayは、第一水曜日ではなく第二水曜日の9日になる。
まだテーマは決めていないけれど、9日の天候(気温)次第では、やりたいことがある。
なので、いま二つのプランを持っている。今月下旬には、はっきりする。
昨晩のaudio wednesdayは、
フランコ・セルブリンのKtêmaを、野口晴哉記念音楽室(野口晴哉氏リスニングルーム)で鳴らした。
私が、野口晴哉氏のこと、そのリスニングルームを初めて知ったのは、
以前も書いているように、1976年12月に発売された「世界のオーディオ」だった。
その一ヵ月ほど前に、私は「五味オーディオ教室」に出逢っていた。
オーディオの知識が、そんなにあったわけではない。
野口晴哉氏がどういう人なのかも、当時、中学二年生の私は全く知らなかった。
最初は、野口晴哉をのぐちせいや、と思っていたくらいだ。
晴哉(はるちか)なのを知ったのは、けっこう経ってからだった。
何の知識もなく、野口晴哉氏リスニングルームの写真を見て、すごい、と思っていた。
その空間で、Ktêmaを鳴らしたことも、私にとっては、オーディオのロマンの一つであった。
今日は、audio wednesdayだった。
野口晴哉氏のリスニングルームで鳴らすフランコ・セルブリンのKtêma。
いろんな曲を聴いた。
どの曲が、印象深く心に響いたかは、人によって違うはず。
私にとっては、カルロス・クライバーとウィーン・フィルハーモニーによるシューベルトの「未完成」が、そうだった。
こんなに美しい響きなのかと陶然となって、聴き惚れていた。
今日は、この曲だけで、もう充分だ、と思うほどに、美しいのは、この部屋のおかげなのだろう。
陶然となりながら思い出していたのは、数ヵ月前に読んだ内田光子のインタビュー記事だった。
「神の存在は信じないけれど、シューベルトを演奏してる時は、もしかしたらいるのかもしれないと思ってしまいます」
そんなことを語っていたと記憶している。
明日(6月4日)のaudio wednesdayでは、これまで四回鳴らしてきているフランコ・セルブリンのKtêmaを、
これまでの空間ではなく、故・野口晴哉氏のリスニングルーム(野口晴哉記念音楽室)で鳴らす。
どういう音(響き)で鳴ってくれるのか、
なんとなく予想できると言えばできなくもないが、
それでも音は実際に鳴ってきたのが、全てで、
それがたまたま予想の範囲、もしくは延長線上にあるのか、
そうでないところで鳴ってくれるのか、
私自身、とても楽しみにしている。
今回もリクエストを受けつける。
Speaker System: FRANCO SERBLIN Ktêma + ELAC 4PI PLUS.2
Control Amplifier: EINSTEIN The Tube II
Power Amplifier: Viola Forte
CD Transport: Accuphase DP100
D/A Converter: Meridian ULTRA DAC
開始時間は19時。終了時間は22時。
開場は18時から。
会場の住所は、東京都狛江市元和泉2-14-3。
最寄り駅は小田急線の狛江駅。
参加費として2,500円いただく。ワンドリンク付き。
大学生以下は無料。
この項を書き始めた時から、同時に考えているのは、編集者の善意である。
誌面から感じられるものなのだろうか。
今月のaudio wednesdayは、これまで通り第一水曜日ですが、
7月のaudio wednesdayは諸般の事情により、第二水曜日の7月9日に行います。
すでに告知している通り、6月4日のaudio wednesdayは、
野口晴哉記念音楽室で、フランコ・セルブリンのKtêmaを鳴らすわけだが、
私は、このことを贅沢なことと受け止めているし、貴重な経験へとつながっていくことだとも思っている。
私だけがそう思っているのかもしれない。
またKtêmaを鳴らすのか、ただ部屋が変るだけだろう、
そんな捉え方もできるし、そう思う人もいるのはわかっている。
同じオーディオという趣味をやっていても、それこそ価値観は、まるで違ったりする。
感性だけでなく、価値観が違う。
それが当たり前であって、感性も価値観も同じ人と出会えるのは、そうそうない。
とにかく今回、Ktêmaを、野口晴哉氏のリスニングルームだった空間で鳴らす。