Archive for category ショウ雑感

Date: 6月 18th, 2018
Cate: ショウ雑感
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2018年ショウ雑感(その4)

これは、どこのブースだったのかは書かない。
あるブースに入った。

スタッフの方が来場者と話をしている最中だった。
「CDは音を変えようと思ったら、(プレーヤーを)買い替えですからね」
「そうですよね」

そんな会話だった。
メーカーのスタッフが、こんなことを話していて、いいのだろうか。
なんという認識不足だろうか。

そういえば、こんなこともあった。
オーディオショウではないが、あるオーディオ関係のイベントで、
年輩のオーディオマニアが、
「CDには倍音が一切含まれていない、ということは今も禁句なんですか」
そんなことを発言されていた。

CDのサンプリング周波数は44.1 kHzだから、
約20kHz以上の音は急峻にカットされている。
けれど、倍音が一切含まれていない、ということはない。

このオーディオマニアは、20kHz以上の音を倍音だという認識なのだろうか。

この程度の認識のもとで、ハイレゾ、ハイレゾと騒がれているのか。

Date: 6月 17th, 2018
Cate: ショウ雑感

2018年ショウ雑感(その3)

2017年ショウ雑感(その4)」で、
オーディオテクニカが、二週間前のヘッドフォン祭かのようなブースづくりだったことに、
がっかりしたことを書いた。

それをオーディオテクニカの人が読んでくれていたわけではないだろうが、
今年のOTOTENのオーディオテクニカのブースは、違っていた。

私がオーディオテクニカのブースに入ったのは、カートリッジの試聴(デモ)が始まる寸前だった。
技術者(と思う)の方によるVM型の簡単な説明から始まった。

ブースにいる人には、カートリッジのカタログが手渡されていた。
座っている人は、ほぼみな持っていた。
後から入ってきた立っている人にも、スタッフの方が手渡していた。

私も立っていた一人なのだが、私のとなりの人には渡していても、
私には声すらかけてくれなかった。

説明は、カタログを開いてのものでもあった。
ローコストのモデルから、同じVM型カートリッジであっても、針先が違う、
その説明から始まった。

このショウ雑感でヤマハのプレゼンテーションのソツのなさ、
進行の見事さを何度か書いている。
オーディオテクニカのプレゼンテーションは、そこまではいっていなかった。
けれどOTOTENでは、今回のようにカートリッジをメインにやってほしい。

晴海で開催されていたオーディオフェアの全盛時代からすると、
いまのオーディオショウの規模は小さくなっているが、
その分、ショウの数は増えている。

ヘッドフォン祭、アナログオーディオショウがあって、
OTOTEN、インターナショナルオーディオショウがある。

複数のショウに出展するところもある。
オーディオテクニカがそうだし、テクニクスもOTOTENとインターナショナルオーディオショウに出る。

来場者の都合もある。
どれかひとつのオーディオショウにしか来れない人もいる。
その都合を考慮すると、同じ内容で──、と出展社は考えるのかもしれない。
そこは出展社次第である。

私は、それぞれのショウの色に合った出展であってほしい、と思っている。

Date: 6月 17th, 2018
Cate: ショウ雑感

2018年ショウ雑感(その2)

ほんとうにひさしぶりに聴いた「Hotel California」のLP(アメリカ盤)の音。
「Hotel California」だけをポンと聴かされても判断はほとんどできないが、
その前に数枚、やはり聴いたことのあるLPが鳴っていたので、
まったく判断がつかない状況というわけでもないが、
あくまでも参考程度と思っている。

それでも、こんなふうに「Hotel California」がかけられるのは、有難い。

「Hotel California」のLPだけが昔のまま。
アナログプレーヤーもコントロールアンプ、パワーアンプ、スピーカーシステム、
それにケーブル類も含めて、いまの時代のモノである。

まず感じたのは、なんと滑らかなんだろう、だった。
このことは「Hotel California」の前に聴いたディスクでも感じたことだった。

あの時代もマークレビンソンのアンプとJBLのスピーカーシステムという組合せは、
何度も聴いていた。
あのころ「Hotel California」を聴いたのは、その組合せではなかったけれど、
スピーカーはJBLだった。

その滑らかさ故か、以前ほど乾いた音には感じなかった。
乾いていないわけではないが、どことなく乾き具合が違う。

当時のLPだから、マスタリングの違いではない。
この二年の間にいくつか聴いた「Hotel California」のリマスタリング盤の音のことを、
聴き終ってから考えた。

あのころ聴いた「Hotel California」のLPの音と、ずいぶんイメージが違い、
マスタリングのせいなのか、とも思いがちになるが、
もちろんそれがないわけではないし、けっこう大きな比率なのだろうが、
アンプとスピーカー、ケーブルだけを、あの時代のモノにして聴けば、
実のところ、それほど大きな違いでもないのかも……、
そんな気がしないわけでもなかった。

試聴環境が違いすぎるので、ほんとうのところはなんともいえない。

Date: 6月 16th, 2018
Cate: ショウ雑感

2018年ショウ雑感(その1)

今日からOTOTENである。
昨年から会場が国際フォーラムに移っている。

なんとなくの感じでしかないのだが、今年は昨年よりも入場者が多かったようだ。
昨年はあいにくの雨だった。
今年も梅雨入りしているから、どんよりした天気ではあった。
いまのところ降られていない。

天気がどのくらい来場者数に影響するのかは知らないが、
とにかく来場者は多い、と感じた。

私は、富士フイルムのφ(ファイ)が目的だった。

その音は──、と書きたいところだが、
多くの人が、同じ目的だったのか、満員で聴けなかった。
入場制限があるので、φが気になっている人は、時間の余裕が、今日以上に明日は必要だろう。

4月に別項で「Hotel California」について書いた。
当時発売されたアナログディスクで、その音をいま一度確認したい、と思っていた。

インターナショナルオーディオショウには出展しない(できなくなった)ハーマンインターナショナル。
OTOTENにはブースがある。

ちょうどブースに入ったとき、JBLの4367が鳴っていた。
マークレビンソンのフルシステムでの音出しで、
アナログプレーヤーのNo.515での数枚のアナログディスク聴いた後での、
イーグルスの「Hotel California」がかけられた。

機器を操作し説明されていたスタッフの方が、当時購入されたLP、
それも輸入盤である。つまりアメリカ盤である。

初期プレスではないだろうけど、発売それほど経たずに購入したLP、とのことだった。

Date: 9月 30th, 2017
Cate: ショウ雑感

2017年ショウ雑感(会場で見かけた輩)

三年前だったと記憶している、
ヤマト運輸の家財便で、オーディオ機器が取り扱われなくなった。

なんでも、あるオーディオ店が非常に高価なスピーカーの発送に家財便を利用。
高価なスピーカーなので、ヤマト運輸側がことわったそうだが、
オーディオ店がごり押しで依頼。

結局、こわれていて、オーディオ店はヤマト運輸に損害賠償。
具体的な金額も聞いているが、驚く金額である。

どうも最初からこわれていたスピーカーの発送を依頼して、
損害賠償を請求する、ほんとうにひどい話である。

昨日(9月29日)、
インターナショナルオーディオショウの会場を歩いていたら、
この話をしている人たちがいた。

どの業界にも、こういう輩はいるんだと思うが、
特にオーディオ業界は多い、とも聞いている。

昔、ある会社が輸入しているスピーカースタンドを購入したら、
カタログに記載されている重量よりも重かった、
たったこれだけの理由で裁判を起こした人がいる。

この時は、
裁判長が「オーディオの世界では重量は重い方がいい、といわれているんでしょう」ということで、
相手にされなかった、とも聞いている。

とにかく難癖をつけて……、という輩がいるわけだ。

こんなことを書いているのは、
ヤマト運輸の家財便のクレーマーの話を聞いたからではなく、
会場に立っている警備員に、高圧的な態度で一方的な文句を言っている人がいた。

違うフロアーで、二人いた。
年齢は60前後か、一人は、あるブース(おそらくテクニクスだと思う)がわからなくて、
警備員に穢い口調で、脅し文句を言っていた。

その警備員は無線で問合せをしていて、
その態度に問題があると思えなかった。

別のフロアーでは、警備員に説教するようなことをねちねちといっている人がいた。
警備員の二人に同情したくなる。
彼らは案内係ではないはずだ。

彼らは、オーディオマニアって、こんな人たちなんだ、と思ったかもしれない。
仕事が終った後、互いに、こんな人がいた、と話していたかもしれない。

コンビニエンスストアで、店員に横柄な態度をとるのは、
スーツ姿の中高年だ、という話もある。
昨日のショウでの二人の輩もそうだった。

昨日の入場者が何人だったのかは知らないし、
その中のたった二人だろう、という見方もできるが、
いままで、こんな輩は見かけたことがなかった。

Date: 5月 17th, 2017
Cate: ショウ雑感

2017年ショウ雑感(その7)

ダイヤトーンのブースで一曲目にかけられたのは、
ヨアヒム・キューンのBirthday Edition

このディスクの簡単な説明が、Dさんからあった。
どの出展社のブースでも、ディスクの説明はある。ないところもあるけれど。

ただ、その解説もとりあえずやっています、というところだと、
聞いているのが億劫になる。
そんなに長い時間でもないのに、早く音を聴かせてほしい、と思う。

そんなところが意外にも少なくないのだが、
もう少し、そのディスクとその音楽についての話を聞きたい、と思わせるところがある。

通り一遍の解説は聞きたくない。
なのに、そんなことをわざわざ話すところがある。

それから、こういうところもある。
このディスクの聴きどころはここで、
その部分がこういうふうに、これから聴かせる音は再生してくれます、といったところがある。

そういうところに限って、そんなふうには鳴ってくれなかったりする。
なのに話をした人は、いかにもそういう音が鳴ってくれたでしょう、という顔をしているし、
聴いている人の中にも、そうだった、という感じで頷いている人がいる。

けれどわかっているところは、そんなことはいわない。
聴きどころはいっても、そこがどういうふうに鳴るのかまではいわない。

オーディオショウでの音出しの前の、わずかな時間の話で、
次に鳴ってくる音はほぼ決ってしまうところがある。
話し方のうまいへたではない。

ダイヤトーンのDさんの話は、期待をもたせるものであった。

Date: 5月 14th, 2017
Cate: ショウ雑感

2017年ショウ雑感(その6)

今年で平成も29年。
つまり平成元年に新卒で社会人になった人たちもすでに50をすぎている。
おじさんといわれる年代になっている。

私も54なので、おじさん世代であるし、
インターナショナルオーディオショウ、OTOTENに来る人、
オーディオ業界の関係者の多くもそうである。

その3)で、
エレベーターに乗っていた老夫婦の「じいさんとおばあさんばかりだよ」の会話は、
だから外れてはいないといえるわけだが、
じいさんはいいすぎとしてもおじさんといいかえても、
平成のおじさんと昭和のおじさんに、なんとなくわけられそうな気はする。

おじさんというひと括りはできないわけで、
あくまでも個人的見解にすぎないのだが、
来場者には昭和のおじさん、出展社のスタッフは平成のおじさんの比率が高いような気もする。

ダイヤトーンのデモをやっていた人(Dさんとしておこう)は、
ひさしぶりの昭和のおじさんだった。
私がステレオサウンドにいたのは昭和だ。

ステレオサウンドに入ったばかりのころ、
メーカー、輸入元には、濃い人がいた。
クセが強いともいえるし、アクが強いともいえる面のある人たちで、
そのころは後数年で元号がかわるなんておもいもしていなかったら、
昭和のおじさんという見方はしなかったけど、いま思えば、彼は昭和のおじさんだった。

Dさんからも、その人たちは同じ匂いがするのだ。
Dさんがいくつなのかは知らない。
ただアナログディスクをかけたときに、
「老眼が進んで……、頭出しが……」と言われていたから私とそう変らないと思う。

だから、私がステレオサウンド時代に昭和のおじさんと感じた人たちよりも、
世代的には一世代以上若いのだろう。
それでも同じ匂いがある。

Date: 5月 14th, 2017
Cate: ショウ雑感

2017年ショウ雑感(その5)

ダイヤトーンが新製品を出す、ということは事前に知っていた。
とはいえ写真を見た感じでは、積極的に聴きたい、とは思わなかった。

それでも昼には満員で入ろうとは思わなかったブースが、
たまたま空いているのであれば気は変る。

ブースに入って、まず気づくのは、
アンプが、こういうショウではあまりみかけないブランド、ザンデン

勝手な推測だが、ダイヤトーンは同じシステムで、社内での試聴を行っているのだろう。
だとしたら、面白いかもしれない、と期待しはじめていた。

空いていた、と書いたが、数分もすれば、次々に人が入ってくる。
テクニクスの顔といえる小川理子氏も入ってこられた。
こうやってすべてのブースをまわって、音を聴かれたのだろうか。

立っている人もいるくらいになったため、
18時スタートの前に、デモが始った。

この人がやるんだろうな、と思っていた人が、話を始めていく。
この人が、ザンデンのアンプを選択したのだろうか。
そんな気がする。

というのも、この人の話はおもしろい。
そのおもしろさとは、かけるディスクにおさめられている音楽が、
ほんとうに好きなんだろうな、ということが伝わってくるからだ。

どのブースでも、音楽が鳴っている。
けれど、かけておけばいいんでしょう的なところがないわけではない。

なぜ、この曲(ディスク))をかけるのか、と問いたくなることも少なくない。
開発に携わっている人が、聴きたいと思っている曲(ディスク)をかけてくれるのが、
こういう場での音の判断には、そこで鳴っていた音以上に役に立つ、ともいえる。

前々から、インターナショナルオーディオショウでも気になっていることだが、
「次はこのディスクを鳴らしたいと思います」「かけたいと思います」という人がいる。

なぜ「このディスクを鳴らします」「かけます」ではないのか。
「思います」とつけるのか。

「思います」とつける担当者がいるところの音は冴えない。

Date: 5月 13th, 2017
Cate: ショウ雑感

2017年ショウ雑感(その4)

告知用のヴィジュアルに、イヤフォンをした女性が使われているのだから、
OTOTENが、ヘッドフォン、イヤフォンに力をいれるのは想像できていた。
ただ……、と思ったのは、オーディオテクニカのブース。

ちょうど二週間前にヘッドフォン祭が行われたばかりである。
オーディオテクニカも、ヘッドフォン祭に出展していた。

それなのにOTOTENでもヘッドフォン、イヤフォンの展示・試聴なのである。
オーディオテクニカの売上げにおいて、ヘッドフォン、イヤフォンが占める割合は高いのだろう。
そこに注力するのは当然なことだが、
それでも二週間前にやったことを、しかも同じ東京で行われる催し物でまたやるのは、
オーディオマニアとしてはがっかりである。

オーディオテクニカには、ヘッドフォンとイヤフォンしかないわけではない。
カートリッジがあるのだから、
それにオーディオテクニカはインターナショナルオーディオショウには出展していないのだから、
OTOTENでは、カートリッジを中心とした展示・試聴を行ってほしかった。

オーディオテクニカに、勝手な期待をもっていただけにがっかりしたのと反対に、
まったく期待していなかったのに楽しめたのが、ダイヤトーンだった。

今年の9月に発売予定の小型2ウェイスピーカーが置かれてあった。
昼は満員で、ブースに入るのをやめてしまった。
他のブースをまわっていたら、18時近かった。
空腹だったし、そろそろ帰宅するか、その前にトイレに向っていたら、
ダイヤトーンのブースの前を通った。人はそれほどいない。
あと10分ほどで最後のデモが始る、という。

Date: 5月 13th, 2017
Cate: ショウ雑感

2017年ショウ雑感(その3)

会場が国際フォーラムになって初めてのOTOTENなのに、
東京はあいにくの雨。

一昨年と同じ会場だったならば、
雨が降っているという理由だけで、私は行かないが、
国際フォーラムは雨が降っていようと、行く気になる。

決して小雨ではない天気がどれだけ影響しているのかわからないが、
来場者がものすごく多いとは感じなかった。

会場に着きエレベーターに乗る。
年輩の夫婦が、「ここにくるのはじいさんとおばあさんばかりだよ」と話していた。
もちろんそんなことはなかったけれど、
若い人がインターナショナルオーディオショウと同じくらいいたかというと、
少なかったようにも感じた。

意外に感じたのは、会場のスタッフ、警備員に、
ガラス棟からホール棟に行くには?(その反対も)と尋ねている人を三人みかけた。
私が三人みかけたのだから、もっと多くの人が尋ねていたのかもしれない。

三人とも年輩の方だった。
キャリアの長いオーディオマニアであろう。
だとしたら、この人たちはインターナショナルオーディオショウには来たことがないわけである。
インターナショナルオーディオショウに来ている人ならば、四階に連絡通路があるのはわかっている。

OTOTENに来る人の中には、
インターナショナルオーディオショウには来ない人がいる──、という事実に少し驚いた。

オーディオマニアならば、どちらにも……、と思ってしまうのは、私の思い込みなのか。

Date: 5月 12th, 2017
Cate: ショウ雑感

2017年ショウ雑感(その2)

明日から二日間、OTOTENが国際フォーラムで開催される。
都合をつけて、一日は行く予定でいる。

実際どうなのかは会場に行ってみるまでわからないけれど、
一昨年までとは、会場もかわったこともあるが、
今年から違う、という雰囲気は伝わってきている。

ただ世の中の流れを反映しているな、と思うのが、
告知のヴィジュアルである。

「いい音のある世界は、美しい。」というコピーがある。
その横にモデルの女性がほほ笑んでいる。
その耳には、イヤフォンである。

そこに難癖つけようという気はないが、
「いい音のある世界」とは、まずイヤフォン(ヘッドフォン)からなのか……。

それが開催期間中に多くの人を呼ぶことにつながるのかもしれない。

Date: 5月 4th, 2017
Cate: ショウ雑感

2017年ショウ雑感(その1)

来週末(13日、14日)は、OTOTEN(音展)である。

今年、開催が秋から春に変更、
会場もインターナショナルオーディオショウと同じ国際フォーラムで開催されるようになった。

私の周りではインターナショナルオーディオショウに比べ、
OTOTENへの関心は低いようで、開催時期が早まったことを知らない人もいる。

年々規模が縮小していって、今年もそうであるのならば、
関心がもたれなくなっても仕方ない、といえるが、
少なくとも今年はこれまでとは違うように感じている。

それにOTOTENには、
インターナショナルオーディオショウから撤退したハーマンインターナショナルが出展する。
大阪でのオーディオショウには出展していても、
東京でのオーディオショウには……、という状態が数年続いていた。

古いヤツだといわれようと、JBLのないオーディオショウはすこしさびしい……、
と思うような私は、
ハーマンインターナショナルが戻ってきた、というよりもJBLが戻ってきた──、
そんな感じで受けとめている。

Date: 11月 9th, 2016
Cate: ショウ雑感

2016年ショウ雑感(その21)

これまでも各ブース間で機器の貸し借りは行われていたけれど、
今年は例年以上に、貸し借りが多かったように感じた。
私だけでなく友人もそう感じていたとのことだった。

これはいいことだ。
もっともっとも積極的に行ってほしい。

昨年のインターナショナルオーディオショウのタイムロードのブースで鳴っていたのは、
TADのスピーカーシステムだった。
アンプはタイムロードが輸入しているCHORD。

TADらしからぬ音で鳴っていたと、まず感じた。
その後でTADでブースに行くと、当然のことながら同じスピーカーが、
TADのシステムで鳴っている。

こんなにも印象が違ってくるのか……、
そんな当り前すぎることを感じていた。

TADのブースで鳴っていた音が、TADが目指している方向の音のはず。
どちらがいい音とかではなく、私にはタイムロードでの鳴り方が好ましかった。

今年はタイムロードのブースにはTADではなくB&Wだった。
今年はTADとタイムロードのブースの比較はできないのかと思いながら、
TADのブースに行くと、昨年とは違う鳴り方だったことに、まず気づく。

スピーカーも今年の新製品だから、音は違って当然なのだが、
そういう製品の違いというよりも、鳴らし方そのものが大きく変っている──、
そんな感じの違いを受けた。

昨年タイムロードのブースで感じた好ましさに近いものが、
今年のTADのブースでは感じられた。

Date: 10月 16th, 2016
Cate: ショウ雑感

2016年ショウ雑感(その20)

ヤマハのスピーカーの型番のNSはnatural soundである。
natural(ナチュラル)には、自然の、天然の、といった意味の他に、
天為の、本有の、といった意味もある。

ヤマハのnatural soundは、おそらく自然の音だと思う。
ヤマハのこれまでのスピーカーシステムで名の知れたモノ、
NS1000M、NS690、NS10Mなどを聴いて、
どの音をヤマハのnatural soundと捉えるかは、難しいところがある。

そんなに型番の意味に拘らず……、とは私だって思う。
けれど、昨年のインターナショナルオーディオショウでのNS5000が聴かせた音は、
初めてヤマハの考えるnatural soundとは、この音のことなのか、と思えた。

そう思ったのはヤマハの与り知らぬところの、私の勝手な捉え方でしかないわけだが、
そこにNS5000でしか聴けぬ、何かが感じられた。

けれど今年のNS5000には、そういったことが感じられなかったし、考えることもなかった。
ただただ「優秀なスピーカーのひとつになってしまいましたね……」、
そんなことを心の中で呟いていた。

完成品のNS5000の音が、ヤマハが考えるnatural soundとなるのだろうか。
おそらくそうなのだろう。

私は、勝手にnatural soundに、天為の音、本有の音を求めていただけなのかもしれない。
だが聴きたいのは、そういう音のはずだ。
ヤマハ天為の音、ヤマハ本有の音が、昨年の、試作品のNS5000からは聴けた。
今年の、完成品のNS5000からは聴けなかった。

そういうことである。

Date: 10月 5th, 2016
Cate: ショウ雑感

2016年ショウ雑感(その19)

インターナショナルオーディオショウで、そういうことまで聴きとれるのか。
難しいともいえるし、そうでもないといえる。

昨年、試作品のNS5000を聴いていて、欲しいという気持が芽生えてきた。
一年経って、どれだけ音が磨き上げられるのか。
その音を聴いて、欲しいと言う気持がもっと強くなるのか。

これも瀬川先生が言われていたことなのだが、
本当に欲しいスピーカーは、どんな条件で聴いても直感でわかるもの、である。

女性にも例えられていた。
運命の人というのは、初対面で、
たまたまその人の体調が悪かったり、化粧ののりが悪かったりしていても、
直感で運命の人とわかるように、スピーカーも同じである、と。

昨年、NS5000でディスクがかけかえるごとに欲しい、という気持は高まっていった。
今年は逆だった。
欲しい、という気持がまったく湧いてこなかった。
聴くほどに、優秀なスピーカーですね……、と冷静になっていく。

こうなるのを昨年から危惧していた。

念のためくり返し書いておくが、
完成品のNS5000は優秀なスピーカーである。
聴感上のS/N比もわかりやすい方向で向上している。

一年間、販売店などで試聴会を開き、さまざまな意見を聞いてきて、
仕上げてきた結果としてのNS5000の世評は、試作品のNS5000よりも高いはずである。