インターナショナルオーディオショウの音(その3)
2007年のエソテリックのブースで鳴っていた「コリオラン」については、
別項で書いているし、その時はエソテリックの名は伏せていた。
当時書いたことを、コピーしておく。
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そのブースに入ったとき、何の曲が鳴っているのか、正直、すぐにはわからなかった。
しばらくして(といっても10秒もたたないうちにだが)、「もしかしてベートーヴェン?」と思った。
そういえばコリオランの序曲である。
またしばらくして「これって、コリン・デイヴィスの演奏?」と思った。
そのくらい違う音楽に聴こえた。
つまり音のバランスがとれているとか崩れているとか、そういった音の良し悪しではまったくなく、
ベートーヴェンの音楽が変質してしまっている。
音楽性が歪められている、といってもいいだろう。
なぜ、こんなふうになってしまうのだろうか……、と逆に関心が湧いてくるほどの、変りようだった。
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これを読んだオーディオの仲間の何人かからは、
エソテリックでしょ、と言われたので、エソテリックの音がひどいのは、
私だけの独りよがりな印象ではない。
でも、エソテリックのブースの音を、いい音を思っている人もいる。
私の周りにも一人だけいた。