真空管アンプの存在(KT88プッシュプルとタンノイ・その18)
昨夜の投稿を読まれた方の中には、
ダイナコ SCA35と検索された方もおられよう。
ずいぶん昔のアンプである。
1977年で、62,300円のプリメインアンプで、
外形寸法はW34×H10.8×D26.7cm、重量は8.5kg。
使用真空管は12AX7(二本)、7199(二本)、6BQ5(四本)という構成。
出力は17.5W+17.5Wと、決して本格的なプリメインアンプではなかった。
同時代の、ほぼ同価格の国産アンプにはサンスイのAU607があった。
SCA35を検索して、その写真を見た人は、こんなデザインなのか……、期待はずれだ、と思われたかもしれない。
ダイナコの製品はローコスト機であった。キットも用意されていた。SCA35も、その例に漏れず、お金のかかった作りではない。
おそらく市販のツマミを買ってきてフロントパネルに配置した、それだけのデザインと言えそうな出来だ。
高級感があるわけではない。
そんなプリメインアンプなのだが、専用のウッドケースDW2(7,500円)に収めた姿は、なかなかいい。
私はどちらかというとウッドケースは好まない。
そんな私でもQUADの33とFM3を専用のウッドケースに収めたのと、
このSCA35は例外といえ、SCA35に関してはウッドケース込みでのデザインで受け止めている。
とはいえ実際にDW2に収まったSCA35は、写真でしか知らない。
SCA35は、一時期使っていた。シーメンスのコアキシャルを鳴らしていた。
DW2無しだった。