2016年ショウ雑感(その15)
今年もアナログディスクをプログラムソースとするブースは多かった。
積極的に鳴らしているブースもある。
そんなブースのひとつに入ったときだった。
あるレコードがかけられていた。
何度か聴いているレコードだから、その鳴りに少し首を傾げたくなった。
もう少しこんなふうに鳴るのでは……、そういうふうに思えてしまう鳴り方だった。
それでふと視線をアナログプレーヤーの方に向けると、
あきらかにトーンアームの高さ調整がおかしい。
低いのだ。尻下りになっている。
私とプレーヤーとの距離は1m以上はあった。
にも関わらずはっきりと高さ調整に不備があるのが、視覚的に確認できた。
わずかに低いというレベルではなく、大きく傾いているといえるレベルであった。
使われているターンテーブルもトーンアームも、そうとうに高価なモノだ。
カートリッジも、そうであったはずだ。
それでも、こういう調整で使われていた。
どのブースなのかは書かない。
これだけ傾いていると、私以外にも気づいた人はいると思う。
100%の調整は無理であっても、基本といえる調整はきちんとしておくべきである。