日本のオーディオ(DIASOULのこと・その4)
DIASOUL.AIのエンジニアは、スピーカーエンジニアということに、普通はなる。
アンプを開発・設計する人はアンプエンジニアと呼ばれるわけだが、スピーカーエンジニアとして、アンプエンジニアとして優秀だとしても、
だからいって優れたスピーカーシステムやアンプを製品化できるとは限らない。
DIASOUL.AIに搭載されているスピーカーユニットは、その技術的特徴から、
ダイヤトーンから供給を受けているモノだとわかるし、
個々のスピーカーユニットの性能は優れているはず。
けれど優秀なスピーカーユニットを揃えたからといって、優れたスピーカーシステムができあがるわけではない。
オーディオエンジニアリングがあってこそ、特にスピーカーシステムの場合は、
優れたスピーカーシステムの実現につながる。
DIASOUL.AIのエンジニアは、オーディオエンジニアであったのだろうか。
(その2)でもリンクしているPhile webの記事では、
S/N比の獲得、向上とあるが、
スピーカーシステム全体としての聴感上のS/N比に関しては、
オーディオエンジニアリングとしては、まだまだと言わざるをえない。
大きく手を加えるのではなく、わずかなことをするだけで聴感上のS/N比が良くなるのに──、
そう思える箇所がいくつもある。
DIASOUL.AIのエンジニアの周りには、オーディオエンジニアリングについて助言してくれる人はいなかったのか。
それともDIASOUL.AIのエンジニアが、そういう声があっだけれど、聞かなかったのか。
どちらかなのかは私にはわからないけれど、
DIASOUL.AIの音を聴いて思うのは、助言を受け入れなかったのだろう。