定番(その11)
定番モデルを持つメーカーは、それによる安定した収益によってできる冒険がある、と書いたけれど、
同じことはオーディオ雑誌にも当てはまる、と思っている。
定番の記事があればこその記事が作れる──、そう思っている。
そして、この定番といえる記事は、各オーディオ雑誌によって違ってくる。
オーディオ雑誌の個性(カラー)が、鮮明になる。
けれど実際はどうだろうか。
今のオーディオ雑誌に、それぞれの定番といえる記事があるだろうか。
昔からオーディオ雑誌を読んできたといえる人は、そういう視点で振り返ってみてほしい。
昭和のころは、確かにあった、そうだった、と思い出すはずだ。