2024年をふりかえって(その10)
11月22日夜、思い出したように「グラシェラ・スサーナ 」で検索した。
一年に一度くらい検索している。
新しいCDが出ていないのか、それを知りたいためなのだが、
四日前の検索は、違っていた。
検索結果のトップは、読売新聞の記事だった。
グラシェラ・スサーナが亡くなったことを伝える記事だった。
人はいつか死ぬ。
遅いか早いかはあっても、死なない人は一人もいない。
グラシェラ・スサーナだって、いつかは死ぬわけで、
とても悲しいという気持はわいてこなかった。
グラシェラ・スサーナに限らない。
好きな演奏家が亡くなっても、もう新録音は聴けないのか……、
そうは思うが、それ以上の感情を持つことは、久しくない。
それは録音が残っているからだ、と私は思っている。
誰かの死を嘆き悲しんだりはしない。
けれど録音を残してくれていることには感謝している、
ありがとう、という気持も忘れたりはしない。
13歳の秋に、グラシェラ・スサーナの歌に出逢った。
衝撃だった。
それからずっと聴いている。
いまも聴いている。
グラシェラ・スサーナが、どういう人生を送っていたのかは、
断片的に知っているくらいだ。
1990年ごろに東芝EMIからソニーミュージックに移籍した時のゴシップ的な記事も読んでいる。
その後のことも少しは知っていたけれど、
今回改めて検索して、スペイン語の記事を見つけた。
DeepLでの翻訳で読んだ。
知らなかったことが多かった。
YouTubeで、ここ数年のグラシェラ・スサーナの姿を捉えた動画もいくつか見た。
だからといって、聴き方が変るということはない。
これからも聴いていくだけだ。