ハイ・フィデリティ再考(違う意味での原音・その3)
(その1)と(その2)で、UREI 813を例の一つとして挙げた。
813は、(その1)の冒頭で触れた、原色の意味の三つのうちの一つにあたる。
辞書に、原色の意味は、次のようになっている。
色の世界で原色といえば、辞書には三つの意味が書かれている。
①混合することによって最も広い範囲の色をつくり出せるように選んだ基本的な色。絵の具では赤紫(マゼンダ)・青緑(シアン)・黄,光では赤・緑・青。
②色合いのはっきりした強い色。まじり気のない色。刺激的な,派手な色。
③絵画や写真の複製で,もとの色。
813の音は、二番目の意味での原色の音であり、
原色と原音ということでいえば、二番目の意味の原音となる。
813という実際のスピーカーがあって、
そのスピーカーについて語られていることがあるから、わかりやすい例として挙げた。
私がここで考えたいのは、一番目の意味の原色的原音である。
混合することによってもっとも広い範囲の音をつくり出せる基本的な色、
光では三原色といわれる赤・緑・青がある。
二番目の意味での原色的原音に、三原色ならぬ三原音というものがあるのだろうか。
あるのかどうかも、いまのところなんともいえない。
あるとしたら、どんな音なのか。
そして、その音だけを聴くことができるのだろうか。