終のスピーカー(JBL 4343・その2)
私がステレオサウンド働きはじめた1982年1月、
そのころのリファレンススピーカーは、まだ、というか、
ぎりぎりとでもいおうか、JBLの4343だった。
ちょうど4344が出た頃でもあった。
だからといって、すぐにリファレンススピーカーが4343から4344に切り替ったわけでもなかった。
なので、ステレオサウンドの試聴室でも、4343を聴いた時間はたっぷりあった。
4343の後継機といわれる4344は、当然だけど、もっと長い時間、
さまざまなアンプやCDプレーヤー、アナログプレーヤー(カートリッジ)などで聴いている。
まぁ、でも4344は、別項で書いているように、
4343の改良モデル(後継機)というよりも、
18インチ・ウーファーの4345の15インチ版といえる。
私は4343の後継機は、JBLのラインナップにはない、と思っているし、
それでも一つ挙げるとしたら、4348なのだが、これは音的にはそうであっても、
デザイン的にはそうとはいえない(それでも4344よりはいいと思っている)。
そんなことがあったから、4343を終のスピーカーとして意識したことがなかったのか、
というと、そういうことではない。
何度も書いているように、コンディションのよい4343があったら欲しい。
そういう4343を、もし手に入れることができたら、手離すことなく、ずっと鳴らしていくことだろう。
ならば、4343も終のスピーカーとなるのではないか。
そうなのだが、自分でもうまく説明できないのだが、
それでも4343を、終のスピーカーとはいえない私がいる。