Digital Integration(その12)
EMTのCDプレーヤーにはハードディスクが搭載されたり、イーサネット端子が設けられたりしている。
デジタル・コントロールセンターの「かたち」が、なにも定まっていない、
いまはオーディオとコンピューターの融合に関しては過渡期であるがために、
放送局の要望により登場した形態なのだろうと思っているが、
本来CDプレーヤーに、これらの機能は搭載されるべきものなのだろうか。
D/Aコンバーターが多機能化してゆけば、
デジタル・コントロールセンターへと自然となっていくのだろうか。
パワーアンプがアナログ入力のみであれば、そうなっていくのかもしれないが、
デジタルスピーカーの登場、D級パワーアンプの進化は、
まったく新しいデジタル・コントロールセンターのかたちを促していくはずだ。
デジタルといっても、PCM信号もあれば、DSD信号もある。圧縮音源も、いくつもフォーマットがある。
デジタル伝送の規格もひとつだけではない。
デジタル・コントロールセンターに求められる機能を考えていくと、
コントロールという言葉ではカバーできなくなるくらい、範囲のひろいものとなっていくだろう。
そう考えたとき、デジタル・コントロールセンターにかわることばとして思いついたのが、
Digital Integration(デジタル・インテグレーション)である。