Digital Integration(その11)
1993年ごろか、マランツから「UNIX」と名づけられた製品が登場した。
コンピューターのUNIXとの商標の関係から、AX1000、と型番が変更されている。
マランツは、このAX1000(UNIX)をオーディオコンピューターと定義していたように記憶している。
AX1000は、アナログ、デジタル入出力を備え、
リスニングルームの音響特性の測定から補整までを、一台でこなす。価格は200万円弱だったはず。
それからほぼ10年後の2003年、ゴールドムンドから、ユニバーサルプリアンプとして、
MIMESIS24と30が登場した。
内部にDSPを搭載しており、入力にはアナログ端子も設けられているが、出力はデジタルのみという、
いわばデジタル・コントロールアンプである。
マランツもゴールドムンドも、意欲的な製品だと思っているが、そのわりには話題にならない。
デジタル・コントロールアンプ、というよりも、デジタル・コントロールセンターと呼ぶべきだろうが、
これから先、どういう形態が求められていくのか、
このことについて技術者をまじえての議論がなされて然るべきだと思う。