ケーブルはいつごろから、なぜ太くなっていったのか(その6)
スピーカーケーブルでも、ピンケーブルでも、
いつごろから安いものと最も高いものとの価格差が、これほど大きくなってしまったのだろうか。
安いものに関しては、以前よりも安くなっている一方で、
高いものは、記録でも更新するかのように、より高価なケーブルが登場してくる。
価格には下限はあっても上限はないから、
買う人がいるのであれば、これからも価格の記録更新はされていくだろう。
こういう非常に高価なスピーカーケーブルを、
本田氏と中野氏が試されたこと、
つまりスピーカーケーブルの長さを30mにして使う、ということをやったらどうなるのか。
価格的にはとんでもない金額になってしまう。
だが、ここではその金額について、ではなく、
果して、この手のケーブルで、30mの長さにしても安心して使える製品はいくつあるのだろうか、
ということを考えてしまう。
パワーアンプの負荷となるのはスピーカーシステムだけではない。
スピーカーケーブルも含めて、パワーアンプの負荷となる。
スピーカーケーブルの長さが1mと30mとでは、パワーアンプにとっての負荷は変る。
それもスピーカーケーブルの種類によって、その変化も変ってくる。
試したことはないし、
1m数十万、もしくはそれ以上の価格のケーブルを30mとなったら、いったいいくらになるのか、
だから、これから先も試す機会は絶対にないから断言はできないものの、
非常に高価なスピーカーケーブルの中には、使える長さに上限があるのではないだろうか。
スピーカーケーブルとして、30mでも50mでも使えるケーブルが優秀であって、
ある長さでしか使えないケーブルは、長くしても使えるケーブルよりも劣っている、
といえるのだろうか。
30mという長さのスピーカーケーブルを必要を必要とする状況はほとんどない、
実際にはパワーアンプをスピーカーの、
ある程度近くに設置すればスピーカーケーブルの長さはそれほど必要としないから、
そういう30mという長さで使えない、としても、実際の数mの使用では問題にならない──、
これも、そういえるのだろうか。