Archive for category ブランド/オーディオ機器

Date: 5月 20th, 2020
Cate: 930st, EMT

EMT 930stのこと(ガラード301との比較・その15)

その14)で引用した五味先生によるマッキントッシュのMC275とMC3500の音の違いは、
レンダリングの違いとも読める。

音の構図の確かさ(モデリングの確かさ)は、MC275もMC3500もあまり違いはないのではないか。
しっかりと音の構図を描いたうえで、
MC3500のように《音のすみずみまで容赦なく音を響かせている》のか、
MC275のように
《必要な一つ二つは輪郭を鮮明に描くが、簇生する花は、簇生の美しさを出すためにぼかしてある》のか。

この違いをどう読みとるのか、
人によって違ってこようが、私はモデリング(音の構図)ではなく、レンダリングの違いと読む。

簇生の美しさを出すためにぼかすためにも、
音の構図に曖昧なところがあってはならない。

モデリングを音の構図とすれば、
レンダリングは音色ともいえる。
音色のひとことだけですべてを表わしているわけではないが、
レンダリングは、オーディオ的音色につながっていくものといえるのは確かだ。

ここでも、優先順位が関係してくる。
人によって、どちらを優先するのか。

もちろん音の構図も音色も、高い次元で求めたい、というのがほんとうのところであっても、
そこへ行き着く過程では、どちらかを優先する場面が多々ある。

このことは、別項のフルレンジスピーカーの次なるステップとして、
トゥイーターなのか、それともウーファーなのかについて書いているが、
そこで歌い手の口の小ささを優先するのか、
それとも歌い手の肉体の再現をとにかく優先するのか─。

音の構図を優先する人ならば、歌い手の口の小ささよりも、
歌い手の肉体の再現を優先するのではないのか。
少なくとも私はそうである。

私にも音の構図よりも、好きな音色を優先していた時期がある。
ずいぶん若い時のことだ。

そこでは口の小ささは、とても重要だった。
肉体の再現の重要性を、「五味オーディオ教室」を読んでいて、
頭では理解していても、未熟なころの私は、口の小ささの優先順位は高かった。

Date: 5月 7th, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(その17)

手を加えたメリディアンの218を200Vで駆動して、
外付けにいくつかのモノを用意することで、どこまでULTRA DACで聴いた音、
具体的には、ULTRA DACでマリア・カラスの「ハバネラ」の音にどこまで近づけるのか。

昨晩(5月6日)のaudio wednesdayでの「ハバネラ」は、
WONDER DACといってもいいだろう、とそういえるだけの音が鳴ってくれた。

聴いていたのは私と、喫茶茶会記の店主、福地さんの二人だけだから、
信憑性なし、と思われてもかまわない。

井上先生がよくいわれていたことがある。
デジタルは、高いモノも安いモノも基本性能は同じだ、ということだ。

CDプレーヤーが確かにそうだった。
いまハイレゾ時代といわれているが、同じである。
ハイレゾ対応を謳っている機種であれば、基本性能は同じである。

数万円程度で買えるD/Aコンバーターであろうと、
その百倍ほどの高価なD/A今ハーターであろうと、
サンプリング周波数とビット深度によって決る基本性能は同じである。

だからといって、音が同じなわけではないことは、いうまでもない。
音は違う。
けれど基本性能は同じ。
だからこそ、「218はWONDER DACをめざす」というテーマが可能なのだ。

Date: 4月 28th, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(その16・補足)

1996年に出たステレオサウンド創刊30周年別冊「世界のオーディオブランド172」、
その巻頭鼎談の最後のほうでも、菅野先生は、こう語られている。
     *
僕は、21世紀を考えますと、ハイテクとローテクがどう結びついていくかにすごく興味があるわけです。
 それで、今のハイテクの象徴、一般的にそれはパーソナル・コンピューターですね。あんなチャチなプラスティッキーな作りのパソコンにも一流ブランドがあるか? 強いて言えば唯一あります。マック、アップルのマッキントッシュ。マックはほとんどアニミズムみたいに愛されているブランドです。ハイテクとアニミズム、いかにも人間らしい。
 アップル社の創業者たちは、あのブランドを、かのオーディオのマッキントッシュ社に使用権料を払ったほどのこだわったんです。素晴らしいことですよ。僕もあのアンディ・ウォーホールのアップル・マークには惹かれるし、マック・ファンの気持ちもわかりますね。テクノロジーは普遍的であり収斂性あるのみなのに、未発達の古いマックが愛される。奇妙なことです。人間って、奇妙なものですよ本来。
     *
ここでもハイテクとローテクについて語られている。
そしてハイテクとアニミズムである。

Date: 3月 12th, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(その16)

メリディアンの218に手を加えては、その音を聴く。
一ヵ月ほどして、また手を加えては音を聴く──、
こんなことを半年ほどくり返してきながら思い出していたことがある。

菅野先生が、ステレオサウンド 121号、
アキュフェーズのDC300の新製品紹介記事の最後に書かれていたことだ。
《ハイテクとローテクのバランスが21世紀のオーディオを創ると私は考える》とある。

218はハイテクのオーディオ機器といえる。
私が218に加えていることはローテクもローテクといえる。

菅野先生がDC300のところで書かれている「ローテク」が、
私がやっているローテクと、まったく同じなことではないことは承知している。

それでも私がやっているのは、メーカーが量産モデルにはなかなかやらないようなこと、
まさしくローテクであり、いくつかの注意事項さえ守れば、
特に手先が器用でなくとも多くの人が実行できることである。

それでもハイテクだけでは達成できない領域が、オーディオ(音)の世界にはある。
だからこそ、ハイテクとローテクのバランスは、
これから先、ますます重要なこととなるはずだし、
私がここまで218に手を加えてきたことは、
ハイテクとローテクのバランスをとっていく行為といえるかもしれない。

Date: 3月 2nd, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(その15)

メリディアンの218に手を加えるのは、version 9でひとまず終了となる。
version 10の構想はもっているが、実行するつもりはない。

そのかわり218+αを次の手として考えている。
218はWONDER DACをめざす(さらにおまけ)」で取り上げているコトヴェールのDMJ100BT、
これが218+αの第一弾である。

第二弾として、いまあることを試している。
けっこういい感触を得ている。

第三弾は、別項「スイッチング電源のこと」で書いていることと直接関係してくる。
これはあと二週間後くらいに実行に移せそうである。

第四弾は構想だけで、秋葉原に部品を買いに行く必要があり、
まだ試していない。

これらのことは第三弾が間に合えば、
4月1日のaudio wednesdayで行う。

Date: 2月 26th, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(ENESCO PLAYS BACH SONATASを聴く)

五味先生の書かれたものを読んで育った私にとって、
エネスコのバッハの無伴奏ソナタとパルティータは、もう別格の存在である。

とはいえ、エネスコのバッハのオリジナルLPは、一度だけ見たことがあるだけだ。
オリジナル盤がいまほど騒がれていなかったずっと以前のことで、それでも驚くほどの価格だった。
手が届く──、そういう値段ではなかった(いまでは数倍の値段になっているようだが……)。

マスターテープ(アセテート盤)がなくなっている、ときいている。
CDはいくつか出ている。
すべては聴いていないが、いくつかは聴いた。

どれを聴いても、どうにもうまく鳴ってくれない。
エネスコの演奏まで、ダメにしてしまったような感じでしか鳴らない。

エネスコのバッハについては賛否ある。
ボロクソに貶す人もいる。
CDを聴いているだけでは、たしかにそんな評価をする人が出ても不思議ではない。

否定する人のなかには、エネスコのバッハを絶賛する人にもその矛先を向けることもある。
それもわからないわけではない。

でも五味先生の文章を読んできた私は、そんなふうに一刀両断に切り捨てることはできなかった。
機会があるごとに、ふと思い出して取り出して聴く。

そんなことを何度くり返してきたことか。
それでもエネスコの素晴らしさを、心底実感していたとはいえなかった。

オリジナル盤のLPで聴かなければならないのか。

なにかある──、
そんな予感はしている。
その予感は、僅かずつ近づいていっている気もしていた。
そう思い込もうとしていただけなのかもしれない。

今日、ほんとうにひさしぶりにエネスコのバッハを聴いた。
メリディアンの218で聴いていない。
どんな感じで鳴ってくれるのか。

大きな期待はしていなかった。
かけたのは、2000年ごろに入手したCONTINENTALのディスク番号CCD104/5の二枚組。

はじめて、エネスコの素晴らしさだけでなく、凄さを聴けた。

Date: 2月 23rd, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(その14)

メリディアンの218のことについて書きつづけていて、
218ユーザーの人たちは、ここを読まれてどう思われているのか。

ここでは218の内部に手を加えていることを書いている。
私が手を加えた218は、audio wednesdayで聴ける。
そこでの変化を聴いている人にとっては、おもしろいだろうが、
audio wednesdayに来られない人、
つまり手を加えた218を聴いていない人にとっては、
どれだけの音の変化、違いがあるのかを確認できるわけでもなく、
私の自慢話を読まされているだけ──、そんな受け止め方もあるようには思っている。

それにどんな手の加え方をしたのかについては、ほとんど書いていない。
別に出し惜しみしているわけではない。

きちんとわかってくれる人には、何をやったのかは伝える。
ただ、ここで文字だけで、こんなことをやった、と、
どんなに詳細に書いたところで、肝心なところを読み飛ばして、
失敗する人が出てくる可能性があるのを実感しているためだ。

そういう人にかぎって、人のせいにする。
器用な人もいれば不器用な人もいる。
文字だけで、一方的に伝えることの危険性をわかっていると、
直接ならば、相手の力量もある程度は把握でき、
どこまで教えられるかもなんとなくつかめる。

そんなわけで、具体的なことはほとんど書いていない。
なので、つまらない、と思われてもしかたないぐらいには思っている。

先ほど、218ユーザーの方からメールが届いた。
218に手を加えられている方ではない。
でも、この「218はWONDER DACをめざす」を楽しみにしている、とあった。

Date: 2月 22nd, 2020
Cate: JBL, Studio Monitor

JBL 4320(その12)

JBLの4343こそ、いまでも欲しい、と思い続けているスピーカーであり、
自分の手で鳴らしてみたいスピーカーとしても、私にとっては4343こそがトップである。

4350にも惹かれるところはある。
4343と4350。
この二つのJBLのスタジオモニターは、いまでも特別な存在であり続けている。

なのだが、ここ数年、4320もいいな、と思うようになってきた。

スピーカーとしてのポテンシャルということでは、
4343か4350ということになるが、
こまかいことはあまり気にしない、
とにかく気持よく音楽が鳴ってほしい。

つまりこまかいことなど、どうでもいい、
そう思わせるほどの気持よい音を望むとき、4320はいいな、と思うのである。

4320でも、ひどい鳴らし方をすれば、そんなふうには鳴ってくれないだろうが、
それでも4343、さらに4350のほうが、そんな場合は、もっとひどい音で鳴ってしまう。

4320を自分の手で鳴らしたわけではないから、はっきりといえないけれど、
4320は、4343,4350のようにシビアな鳴らし方を、聴き手(鳴らし手)に要求することはあまりない。

気持よく鳴り響く音ということでは、
ステレオサウンドが40年ほど前におこなった2m×2mの平面バッフルに、
アルテックの604-8Gを取り付けて鳴らした音だろう。

その音を聴いているわけではない。
でも、何度も、その音について語られた文章を読み返している。

屈託なく音がのびていく。
そこにはためらいなど、まったくないかのように鳴っていく──、
そんな音を想像しながら読んでいた。

604-8Gと平面バッフルの組合せの音。
それに近い性格の音をJBLに求めるならば、4320ではないのか。

Date: 2月 21st, 2020
Cate: JBL, Studio Monitor

JBL 4320(その11)

その1)を書いてから約六年も経てば、4320を聴く機会もあったりする。

4320は1971年に誕生したスピーカーシステムだから、
初期に製造されたモデルであれば、もうじき50年ということになる。

見た目はそうでなくとも、すべての箇所は衰えている,といってもいい。
コーン紙にしてもそうだ。
塗り直すことで新品同様に見えても、
50年前のコーン紙が新品の状態を維持していると考えるのは無理がある。

なので聴いた、といっても、
それがどのくらい、4320本来の音であるのかはなんともいえない。

こうなってくると、むしろ聴くよりも、
信頼できる耳の持主の印象のほうが、ずっと本来の音を想像しやすい、ともいえる。

私にとって4320の音ということで思い出すのは、
その3)でも引用している黒田先生の文章である。
ステレオサウンド 100号での「究極のオーディオを語る」の中での一節が、
いまも強く私の中で残っている。
     *
4343が運び込まれたとき、4320はある友人に譲る約束がしてあって、トラックの手配までしてあったが、なぜか別れ難かった。女房が「こんなにお世話になったのに悪いんじゃないの」と言ってくれたのを渡りに船と、「そうか」と譲るのをやめた。いまも松島の家で鳴っている。
     *
JBLのスタジオモニターからJBLのスタジオモニターに、
スピーカーをかえられたときに、4320を手放すのをやめられている。

たとえば、これがJBLの4343からアクースタットのModel 3へとかえられた時であるならば、
4343を手放されなかった、というのもわからないわけではない。

それほど4343とModel 3は性格からして大きく異るからだ。

けれど4320と4343とでは、
時代が違い、ユニット構成(2ウェイと4ウェイ)が違い、
エンクロージュアのプロポーションも違う、といっても、
どちらもJBLのスタジオモニターであることにかわりはない。

それでも4320を手放されなかったことは、
お世話になったスピーカーだからということだけではない、と思う。

このことが4320の音を、直接的ではないのだが、
もっともよくあらわしているように、私は感じてきた。

Date: 2月 21st, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(その13)

数日中に、もう一回、メリディアンの218に手を加える予定でいる。
これで218(version 9)になる。

ここでひとまず手を加えることは止めにする。
version 10まで予定しているのだが、
version 10では、内部部品を一箇所交換することになる。

つまりハンダゴテを使う作業になり、
もともとの部品に戻したところで、
その部品には218を製造時に一回、
部品交換のために取り外しのときに、もう一回、
元にもどす際にも一回、と計三回のハンダ付けによる熱が加わることになる。

そうなると、厳密な意味で元の音には戻らない。
ハンダ付けの熱による影響を、まったく考えていない人もいるけれど、
想像以上に音質の変化は大きい。

なのでversion 10は、ここをこうしたら──、と考えているだけで実行にはうつさない。
それでも、実際に行った場合の音の変化は、決して小さくないはずだ。
ここまで手を加えているだけに、かなり大きい変化となりそうである。

ならば、とそれに代ることを考えるしかない。
そのためにぴったりの部品をさがしていた。
ちょうどいいのが見つかった。

取り寄せに、三〜四週間ほどかかる。
3月のaudio wednesdayには間に合わないが、
4月のaudio wednesdayには間に合う予定だ。

Date: 2月 17th, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(さらにおまけのその後)

218はWONDER DACをめざす(さらにおまけ)」で、
コトヴェールのDMJ100BT(ノイズフィルター)をLANケーブルのところに挿入し、
一応の効果が得られたことを書いている。

その後も、ずっと接続したままで、一つ気づいたことがある。
218を、iPhoneからIP Controlで操作する際、
IP Controlを起動すると、ネットワーク上の218をさがす。

この時、見つけられなかった、という表示が出ることがままある。
私のところだけでなく、喫茶茶会記でのaudio wednesdayでも起っている。

そういう時はしかたないので、IP Controlを一旦終了させてもう一度起動することになる。
場合によっては、二回目でも無理なこともないわけではない。

そういうものだと思っていた。
コトヴェールのDMJ100BTを使ってからは、一度もそういうことがない。
一回目の起動ですぐに218が見つかる。

これがコトヴェールのDMJ100BTのおかげなのかは、
別のところでも試してみないことには、はっきりしたことはいえないが、
いまのところ快調なことは確かだ。

Date: 2月 16th, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(おまけのおまけ)

218はWONDER DACをめざす(おまけ)」で、
218の電源コネクターのことをミッキータイプと記した。

これでほとんど通用するのだけれど、正式名称はなんというのだろうか、と思っていたら、
IEC “cloverleaf”connectorということがわかった。

たしかに三つ葉のクローバーである。
とはいえ、クローバーリーフコネクターというより、
ミッキータイプのほうが通用するであろう。

Date: 2月 12th, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(その12)

2月のaudio wednesdayでは、マリア・カラスの「カルメン」を聴いた。
MQA Studioで、96kHz、24ビットである。

いい感じの音で鳴ってくれたけれど、
私のなかでは、12月のaudio wednesdayで聴いたカラスの「カルメン」が、
いまも忘れられずにいるのだから、記憶のなかでの比較となってしまう。

12月のときは、ULTRA DACとスチューダーのD731の組合せだった。
通常のCD、44.1kHz、16ビットである。
マスタリングは、どちらも同じである。

スピーカーとアンプは、12月も2月も同じ。
多少セッティングは違っているけれど、同じといえる。

そういうなかでの比較だからこそ、
ULTRA DACのすごさをあらためて思い出すことになった。

特にフィルターをshortにしたときのマリア・カラスの実在感は、
iPhone+218(version 8)からは得られない。

カラスの声のなめらかさは、今回のほうが上だったようにも思える。
けれど、ULTRA DACの実在感のすごさの前では、
私にとっては、そんなことはどうでもいいことになる。

D731+ULTRA DACとiPhone+218とでは、
大きさも重量も価格もずいぶんと違う。

そのことを考慮すれば、iPhone+218(version 8)は上出来すぎるほど、である。
なので悔しいという気持はないけれど、それでも「まだまだ」という気持はある。

そんな私だから、近々、もう一度手を加える。

Date: 2月 11th, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(さらにおまけ)

その5)と(その6)で、
LANケーブル接続による音質の劣化について指摘している。

LANケーブルを抜いてしまえば問題は解消するというものの、
218をZone controllerとして積極的に使うのであれば、
LANケーブルは接ぎっぱなしが、あたりまえなのだが便利である。

facebookで、こういう場合にはメディアコンバーターを使う手がある、という投稿があった。
一度光に変換して、さらにもう一度光から元に戻して接続するという方法である。

メディアコンバーターが、だから二つ必要になる。
安価なモノだと数千円からある。

これを試してみるのもいいかな、と思うのだが、
218側のメディアコンバーターとは結局LANケーブルで接続される。

メディアコンバーターには電源も必要となる。
そんなことを考えると、効果はあるけれど、それがどの程度なのか、
良くなる点もあれば、そうでない点もあるのではないか──、となる。

いずれ試してみる予定なのだが、
とりあえずやってみたのは、LANケーブルにノイズフィルターを挿入することだ。

コトヴェールのDMJ100BTを使った。
五千円弱で購入できる。

LANケーブルを抜いてしまった音と同じになるわけではないが、
一応の効果は、きちんとあった。
しばらくは、DMJ100BTを挿入した状態で使っていく。

Date: 2月 9th, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(その11)

坂野さんが、(その10)へのコメントをfacebookにしてくれた。

《『殊更』に感じる表現がまったくと言ってもよいほど無いのが良かった》とあった。
そういいたくなる音に仕上がってきている、と私も感じていた。

とはいえ、そういう音をめざして手を加えていった、と言ってしまうと、
すこしばかり違うところもある。

そういう音が出てくれるはず、という予感はあった。
だから218に、ここまで手を加えてきた。
予感は正しかったことを証明した、といえる。

1月は何度218を開け閉めしたことだろう。
手を加えるのは楽しい、と感じることもあるが、
たいていは面倒なことと捉えている。

一から十まですべて教えるから、誰かかわりにやってくれないものかなぁ、と思うことだってある。
けれど、そんな人はいないから、自分でやるしかない。

もっとも自分でやるから気づくことがあって、
それが次回につながっていくこともある。

つい先日のaudio wednesdayでは、
どんなふうに手を加えているのか、それを確かめてもらうために中を見てもらった。

見ればわかるが、やる気になれば、ほとんどの人にできることでしかない。
私と同じことを同じレベルでやってきた人ならば、
こんなことをやっているな、とわかるはずだ。

どれだけのコストをかけたのかもわかる。
材料をトータルすると、数千円にはなるが、
218に使う文量は少しばかりである。

使った分だけを計算していくと、
version7までは数百円程度である。
version 8では、あるモノを購入したため、二千円弱程度にはかかっているが、
それでも市販のアクセサリーの価格からすれば、わずかといえる。

こんなことを書いていると、結局、自慢話をしたいのか、と受けとられるかもしれない。
でも、いいたい(伝えたい)のは、218がすごいということ。