Date: 10月 31st, 2025
Cate: ディスク/ブック
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Warm And Tender

オリビア・ニュートン=ジョンの“Warm And Tender”は、三十五年ほど前のアルバム。

ステレオサウンド 94号掲載の黒田先生の「ぼくのディスク日記」でとりあげられていたので、知ってはいた。
いたけれど、聴いていたわけではなかった。
機会があれば──、いつか、聴くこともあるだろう、という気持だったから、
いつのまにか、その存在さら忘れかけようとしていた。

昨晩、「ぼくのディスク日記」を読み返した。
     *
〝美しい星と子供たちに〟と副題のついた「ウォーム・アンド・テンダー/オリビア・ニュートン・ジョン」(日本フォノグラム/マーキュリー・PPD9001)は、自然破壊阻止を願ってさまざまな活動をしているオリビア・ニュートン・ジョンが、その思いをこめてつくったディスクである。ここで、オリビア・ニュートン・ジョンは、モーツァルトやブラームスの子守歌、それに「星に願いを」や「虹のかなたに」、あるいは「きらきら星」といったような、まさに「ウォーム・アンド・テンダー」な歌を「ウォーム・アンド・テンダー」にうたっている。オリビア・ニュートン・ジョンも、すでに3歳半のお子さんのお母さんであるが、声はあいかわらず少女のように可愛らしい。
 このようなアルバムは、ともすると歌い手の側の思いがなまなかたちで示されがちで、考えには賛成なんだけれど、と逃げ腰にならなくもない。しかし、このオリビア・ニュートン・ジョンの「ウォーム・アンド・テンダー」には、そういう臭みがない。おそらく、オリビア・ニュートン・ジョンの人柄によるのであろうし、自然保護を願うオリビア・ニュートン・ジョンの気持がまっすぐなためであろう。
     *
いまの時代、ストリーミングがある。
黒田先生の文章を読んで、聴きたいと思ってすぐに聴ける。

“Warm And Tender”が発売された時、私は29歳だった。その時、聴いていたら、どう感じただろうか、とそんなことも考えていた。

いいアルバムだ。

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