Date: 2月 4th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第一夜・SACDプレーヤーのこと

今週水曜日のaudio wednesday (next decade) – 第一夜で使うSACDプレーヤーは、
アキュフェーズのDP100 + DC330だ。

いまとなっては二十年以上前のモデルだが、
それでもソニー独自のピックアップ固定で、ディスク移動のメカニズムは、
いまも、その良さを失っていないと受けとめている。

DP100に搭載されているメカニズムは、ソニーのSCD1搭載と同じモノなのは知られているとおり。
このソニー独自のメカニズムは、ずっと以前にも存在していた。

ソニー初の業務用CDプレーヤー、CDP5000の開発でうまれたメカニズムだ。

CDP5000の音を、ステレオサウンド試聴室で聴いた時の驚きは、いまも憶えているほど、
その音の安定感は、当時のどのCDプレーヤーよりも見事だった。

価格的に大きさ的にも購入したいと思わせるモノではなかったけれど、
この安定感が、他のCDプレーヤーで聴けるようになるのは、どのくらい待てばいいのだろうか。
そんなことを考えていたこともあわせて思い出す。

このメカニズムはとっくに製造中止になっているから、
ディスクを読みとらなくなったら、それでお終い。

いまのところ、2月7日にはきちんと動作してくれるはずだ。

Date: 2月 4th, 2024
Cate: ステレオサウンド

管球王国 Vol.110(その4)

(その1)で書いているようにVol.110から、
Kindle Unlimitedで読めるようになっている。

いま書店に並んでいるVol.111もKindle Unlimitedで読める。
その一方で書店で見かけなくなった。

1月30日発売だったはずだが、いくつかの書店を見たけれど、置いてない。
もともと取り扱っている書店は少ないのだが、
いずれもそれまで扱っていた書店にも関わらずだ。

Date: 2月 4th, 2024
Cate: 書く

毎日書くということ(2024年1月29日)

気づかれている方もいると思うが、
ふたたび毎日書くように決めて一週間。

よほどのことがないかぎり、これからの一年は毎日書いていく。

Date: 2月 4th, 2024
Cate: 電源

ACアダプターという電源(その3)

先日届いたNUCは、DC19Vの電源を必要とする。
スイッチング電源によるACアダプターが付属している。

最初はこのアダプターで聴くわけだが、
電源で音が変化するのはNUCであっても同じことだ。

となると、いつまでも付属のACアダプターのままではなく、
いくつか試してみるわけだ。

まずはGaN採用のACアダプターがある。
19Vのモノもある。それほど高いわけではない。
まずは、これを試す。

そしてやってみたいのはリニア電源である。
NUC用のリニア電源も、いくつか製品化されている。
けっこうな価格のモノもある。

それらのどれかを買ってくるのが手っ取り早い。
けれど、リニア電源を自作するという手もある。

容量的に十分すぎる電源トランスが、一つ手元にあるのでこれを利用するとして、
電源回路はどうするか。

TL431を基準電圧として使う予定でいる。

Date: 2月 3rd, 2024
Cate: 会うこと・話すこと

店で買うと云うこと(その3)

その1)でも書いているように、タワーレコードで買うのは気持ちがいい。

昨日購入したカザルスのSACDは、タワーレコードの渋谷店にあった。
渋谷店に行くのは、ほぼ二年ぶり。
前回行った時は、遅い時間ということもあって、店内にあまり活気を感じられなかったが、
今回は夕方ということもあって、ボップスのフロアは若い人が多く、
こんなに活気があるのか──、と己の認識不足を感じていた。

とはいえクラシックのフロアに行くと、やはり人は少ない。
私もそうなのだが、実店舗で買うよりもインターネットで注文して、ということがほとんど。

それでもこうやって店舗にいって、レジにディスクを持って購入すると、
タワーレコードの店員の方たちの感じの良さに感心する。

今回もそうだった。
若い人だった。

いまどきの若いものは……、そんなことはまったくない。
渋谷という街が、あまり好きではない、というか、
渋谷駅が嫌いなので、タワーレコードの渋谷店からは足が遠のいてしまっていたけれど、
気持ちの良い買物ができるのだから、もう少し足を運んでみよう、という気になってくる。

こういうオーディオ店はあるのか、とも思ってしまう……

Date: 2月 3rd, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その24)

音楽の聴き方におけるイノヴェーションには何があるかと考えると、
もちろん最初にくるのは録音・再生が可能になったことをはずすわけにはいかないが、
それ以上に、最初のシリンダー(筒)状からディスク(円盤)になったことだと考える。

つまりどういうことこといえば、複製が大量に作ることが可能になり、
輸送においても、シリンダー状のモノよりもディスクのほうが大量に運べる。

このことは、非常に大きなイノヴェーションである。
記録媒体がずっとシリンダー状であったとしたら、レコード業界はこれほと栄えなかったはずだ。

大量に複製が可能で、運搬に関しても優位であることが、
レコードの価格を下げることにもつながっている。

この点に関してみれば、
TIDAL+roonを私がイノヴェーションとして捉える理由が理解していただけるはずだ。

Date: 2月 2nd, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第一夜・試すこと

別項「モバイルバッテリーという電源」で、
アンカーのPowerHouse 90について書いている。

60Hz、110VのAC出力をもつモバイルバッテリーなのだが、
2月7日のaudio wednesday (next decade) – 第一夜では、
サウンドラボのコンデンサー型スピーカーの電源として試してみるつもりだ。

サウンドラボのスピーカーシステムはコンデンサー型だから、当然電源を必要とする。
消費電力は2Wとある。
二本で4W。

PowerHouse 90である程度の時間は駆動できるはず。
しかもサウンドラボはアメリカの会社だから、60Hz前提のコンデンサー型スピーカーといえる。

コンデンサー型スピーカーは、いうまでもなく電源次第で音はかなりの変化をみせる。
だからこそ商用電源から切り離して、モバイルバッテリーが生み出すAC電源を使う。
それも60Hzの交流である。

理屈ではうまくいくはずだが、どう音が変化するのか。
いい方向への変化なのかは、当日やってみないことにはなんともいえないが、
このことも当日の大きな楽しみのひとつでもある。

Date: 2月 2nd, 2024
Cate: ディスク/ブック

カザルスの無伴奏チェロ組曲(SACD)

カザルスによるバッハの無伴奏チェロ組曲は、
ずっと以前から名盤として知られている。

クラシック好きで、この演奏を聴いたことのない人は、
かなり人ならともかく、聴き手としてのキャリアがある程度ある人ならば、
おそらくいないはずだ。

けれど、その多くの人たちが、どれで聴いているかというと同じではないはずだ。
SP盤で聴いている人もいる。
SP盤で聴いている人のなかにも、アクースティック蓄音器、電気式蓄音器、
カートリッジをSP再生用にしたオーディオ・コンポーネントとわかれる。

復刻盤のアナログディスクで、という人、
CDで、という人。
どちらであっても、いつの復刻なのかによって、音が違う。

さらにSACDがあり、MQAでも、いまは聴くことができる。

どれで聴くのがいちばんなのかについて、語りたいとは思っていない。
自分のところにあるモノで聴ければいい、と考えている。

私は、いまMQAで聴いている。
アナログディスクで聴いてきた、CDでも聴いている。
そして、いまMQAだ。

けれど2月7日のaudio wednesday (next decade) – 第一夜を前にして、
SACDで聴いていないことに気づいた。

今回はTIDALではなくSACDを中心に鳴らしていくことに決めているから、
今日、カザルスの無伴奏チェロ組曲のSACDを買ってきた。

すでに書いているように、audio wednesday (next decade)での一年を通じてテーマは、
カザルスの無伴奏チェロ組曲をどう鳴らしていくか、だ。

どう鳴るのか。
実を言うと、SACDは当日まで聴かずにおくことにした。
だからこそ、当日の音が、私自身も楽しみにしている。

Date: 2月 1st, 2024
Cate: きく

聴いているという感覚、鳴らしているという感覚

audio wednesdayとaudio wednesday (next decade) で、
音を鳴らして集まった方たちに音を聴いてもらうことをやっていると、
その場での音をもちろん私も聴いているわけだが、
それ以上に鳴らしている、という感覚のほうがずっと強い。

曲を選んでオーディオ機器を操作するだけだから、疲れないだろう、と思われるだろうが、
鳴らしているという感覚が強いせいなのか、
終ってしばらくすると、けっこうな疲労感がある。

やっているからこそ感じることがある。
オーディオショウで、それぞれのブースで鳴らしている人がいるわけだが、
この人たちすべてが鳴らしているという感覚をもっているわけではない、と。

別項「瀬川冬樹というリアル(その3)」で書いた。
そのことをもう一度記しておきたい。

「良い音とは 良いスピーカーとは 良い聴き手とは?」
瀬川先生が、もっとながく生きておられたなら、
こんなテーマで何かを書かれていたのではないか──、
そんなことを(その2)で書いた。

「良い聴き手とは 良い鳴らし手とは?」、
こんなふうなタイトルになったのかもしれないと考えつつも、
「良い鳴らし手とは 良い聴き手とは?」なのか、どちらなのか。

「良い聴き手」が先にくるのか、「良い鳴らし手」が先にくるのか。
どちらでも大差ない、とは思えないのだ。

「良い音とは 良いスピーカーとは?」に続くのであれば、
やはり「良い聴き手とは 良い鳴らし手とは?」なのだろうか。

Date: 2月 1st, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第一夜・サウンドラボのこと

サウンドラボは、
すでに書いているように1980年代に大場商事によって日本に紹介された。
けれど、あまり話題にならなかったように記憶している。
そしていつしか輸入されなくなっていた。

サウンドラボ(Sound Lab)は、いまも健在だ。
同社のウェブサイトによると、1978年に創業されている。

日本では、いまではサウンドラボ? という人もいるくらいだから、
その程度の評価しか得られなかったけれど、
アメリカや他の国では高い評価を得たからこそ、いまも会社は続いている、ともいえる。

そういう状況だから、今回のサウンドラボのスピーカーは、
誰かの個人のモノと思われているのかもしれない。

一時期輸入されていなかったが、サウンドラボは、いま日本に輸入されている。
取扱い元が香川県にある。

オーディオとはまったく関係ない会社を経営されている方が、
サウンドラボのスピーカーに惚れ込んで輸入することになった、ときいている。

もう一年ほどか、それ以上経っているはずだ。
購入して鳴らしているユーザーもいる、と聞いている。
日本のオーディオ雑誌では登場していないにも関わらずだ。

そういう時代ではなくなってきている、ともいえよう。

2月7日のaudio wednesday (next decade) – 第一夜には、
輸入元の社長であるクリストファーさんが来られる。

異業種のクリストファーさんが、
どういうきっかけでサウンドラボを取り扱うようになったのか。

サウンドラボのスピーカーで聴いて衝撃を受けたディスクも鳴らす予定。

Date: 1月 31st, 2024
Cate: MERIDIAN

メリディアン DSP3200のこと(その3)

メリディアンのDSP3200のユニット構成に疑問を抱く人も少なからずいよう。
DSP3200と同サイズの2ウェイのスピーカーシステムは、
16cm口径前後のウーファーとドーム型(もしくはATM型)が一般的といえる。

2022年のインターナショナルオーディオショウで聴いたYGアコースティクスのCAIRNは、
まさにこの構成だし、CAIRNの音は、この種のスピーカーシステムの完成形に、
いまのところいちばん近いのでは──、そんなふうに思わせるほど、
印象に残る音を聴かせてくれた。

それまでYGアコースティクスのスピーカーシステムの音に感心はすれば、
それ以上の感想をもつことはなかったけれど、CAIRNは違っていた。
(もっともそれだけの内容(実力)にふさわしい価格でもあるが……)

このCAIRNを、小型2ウェイのスピーカーシステムのリファレンスとしたうえで、
DSP3200を捉えるならば、トゥイーターのコーン型なんて時代遅れも甚だしい、とか、
理解できないユニット構成──、そんなふうに受けとる人に、何をいったらいいだろうか。

スピーカーというのは、これまで何度も書いてきているように、からくりである。
そのからくりのおもしろさをどう受けとめ理解し、鳴らしていくのか。

スピーカーシステムは忠実な変換機を目指していくべき──、なのは、
私だって同じ考えだが、だからといって、見識が狭すぎる人が少なくない、というか、
融通がきかないのか、スピーカーをからくりと捉えていないのか。

そういう人にとって、DSP3200のコーン型トゥイーターは指向特性ひとつとっても、
その採用を認めないことだろう。

確かにスピーカーユニットの指向特性は振動板の口径で決ってしまう。
可聴帯域すべて指向特性を同じするのはなかなか大変なことだし、
8cm口径の振動板ならば、数kHzから指向特性は狭まっていく。

そんなことは指摘されまでもなく、スピーカーを設計する人ならば知っている。
それでも8cm口径のコーン型ユニットを、トゥイーター的ポジションに選択している。
そのことを理解しようとしない人がいる。

Date: 1月 30th, 2024
Cate: ディスク/ブック

Bloom

おおたか静流の名前を知り、その歌を聴いたのは、
AXIAのカセットテープのコマーシャルだった。
「花」を歌っていた。

耳に残る歌であったし、耳に残る声でもあった。
CDを買った。
そのあと、別のCDも買って聴いていたけれど、
そこで止ってしまっていた。

「花」だけは、ふと聴きたくなることは何度かあったけれど、
聴くことはしなかった。
おおたか静流に関しては、「花」のままだった。

1月17日に、おおたか静流のアルバムを聴いた。
ある人がかけたのが、おおたか静流の「Bloom」だったからだ。

礼拝堂での録音とのこと。
聴いた印象では、プロプリウスのカンターテ・ドミノを連想した。
素直な録音である。

すぐさま注文した。
タワーレコードでは注文したけれど、取寄せで3日から7日と表示されていたけれど、
注文してから十日ほどして、まだ入荷しない、キャンセルも可能ということだったので、
amazonから購入することにした。

まだ手元には届いていないが、近日中に届く。
2月7日のaudio wednesday (next decade) – 第一夜でかける。

Date: 1月 30th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その23)

ファンレスのケースにおさめられたNUCは、
何も知らなければ、パソコンには見えないし、小型のパワーアンプに見える。

外観は、ほぼヒートシンクである。
こう書けば、どのファンレスのケースなのか、詳しい人ならばすぐにわかるだろう。

NUCはミニPCと呼ばれるように、手のひらサイズで軽い。
それがアルミのヒートシンクのかたまりのようなケースにおさめられているから、
容積的には三倍ほどか、重量はずしっと感じるほどになる。

このNUCを眺めていると、
TIDALはオーディオにおけるイノヴェーションなのか──、と考える。

TIDALと書いてしまったが、私のなかではTIDAL+roonのことである。
さらにMQAも加わっての、ここでのTIDALなのだ。

Date: 1月 29th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その22)

これまでroonは、Mac miniにアプリケーションをインストールして使っている。
けれど、よりよい音を求めるのであれば、 
ROCK(Roon Optimized Core Kit)の導入である。

ROCKがインストールできる環境は限られている。
IntelのCPUを搭載していても、Macはできないことになっている。

けれど、最近見た情報では、Mac miniにインストールできた、とあった。
しかも私が使っているMac miniと同じ仕様のようである。

やはりできるのか、と喜んだけれど、できないケースもあるようで、
すなおにNUCを買ってきて、というのが確実である。

ただ、どの世代のNUCにするのか。
つい先日、14世代のNUCが発表になった。
最新のNUCが音がいいのであれば、迷うことはないのだが、
どうもそうではないようでもある。

8世代がいい、とか、11世代だ、とか。
調べれば調べるほど、迷うだけである。

どの世代のNUCを購入しても、ファンレスのケースに移し替えるつもりでいた。
ヤフオク!を眺めていたら、
私が予定していたファンレスケースにおさめられた8世代のNUCが出品されていた。

メモリーもSSDの容量も十分である。
待っていれば、もっといいモノが出品されるかもしれないが、
こういう買物はタイミングである。

なので落札した。
先ほど届いた。

Date: 1月 29th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第一夜・コンデンサー型スピーカーへの憧れ(その2)

いまもその傾向は残っているようだが、オーディオ店でコンデンサー型スピーカーを含む、
いわゆるプレナー型スピーカーをじっくり聴けるところは、そうそうない。

当時の熊本のオーディオ店では、聴けなかった。
けれど、コンデンサー型スピーカーへのおもいはつのる。

マーク・レヴィンソンがHQDシステムを発表したものだから、
よけいに、やはりコンデンサー型なのか──、そう思い込もうともしていた。

いつかはコンデンサー型(QUADのESL)と思っていた。
QUAD以外にも、コンデンサー型スピーカーをつくっているところはあった。

その一つがアクースタットだった。
アンプ内蔵のコンデンサー型だから、
一般的なコンデンサー型スピーカーよりも構成はシンプルになる。

このアクースタットのコンデンサー型は、もしかするとQUADよりもいいのではないか。
高校生だった私は、そんなふうに受けとっていた。

QUADのESLも聴けないのだから、アクースタットはますますそうである。
アクースタットのコンデンサー型スピーカーを聴く機会は、
ステレオサウンドで働くようになってから、ようやく訪れた。

以前、別項で書いているように、
ステレオサウンド別冊「サウンドコニサー(Sound Connoisseur)」での取材だった。

ここで黒田先生が、「これもかけてほしい」とリクエストされた一枚。
この一枚を聴いた時の衝撃は、いまでもはっきりと思い出せるほどだ。

“FRIDAY NIGHT IN SAN FRANCISCO”のアナログディスクだった。
当時は、まだCDは登場していなかった。

2月7日のaudio wednesday (next decade) – 第一夜での最初の曲は、
もちろん、“FRIDAY NIGHT IN SAN FRANCISCO”の一曲目だ。
SACDでかける。