30年ぶりの「THE DIALOGUE」(その18)
アポジーのDuetta Signatureで、“THE DIALOGUE”はうまく鳴ったのか。
喫茶茶会記で、アルテックのユニットを中心としたシステムでは、
少しばかり恐怖を感じるくらいの音量で鳴らしていた。
Duetta Signatureでは、そんな音量は無理であろう。
もしかしたら、かなり近いところまで音量を上げられるのかもしれないし、
当日鳴らした音量よりも、もう少し上げられたという手応えはあったが、
なにしろDuetta SignatureはHくんの私物だから、
そこまでの無理(冒険)はできない。
喫茶茶会記でも、最初から、というわけではなかった。
毎回鳴らすごとに音量を上げていく、という鳴らし方をしていた。
とはいえ、当日のDuetta Signatureは、“THE DIALOGUE”を見事に鳴らしていた。
ここまで鳴ってくれるのか、と感心するくらいに、である。
“THE DIALOGUE”がうまく鳴った時の躍動感からすれば、
ややスタティックに感じはするものの、だからといって、躍動的でないわけではない。
充分に躍動感が伝わってくる。
ベースの質感もいいし、ドラムスを構成するそれぞれのパーカッションの質感も、
多彩で、聴いていて気持いいほどだ。
“THE DIALOGUE”はCD層の再生だ。
SACDではあったけれど、
アキュフェーズのDP100とメリディアンの818 v3の組合せでは、
SACDの再生はできないからだ。
SACD(もしくはDSD)再生だったら──、
喫茶茶会記のアルテックのシステムで聴いた印象では、
CD層に比べてSACD層での再生は、低音が半オクターヴほど下にのびる印象があるからだ。