エラック 4PI PLUS.2のこと(その7)
4月3日のaudio wednesdayでは、
ユッカ=ペッカ・サラステ指揮トロント交響楽団による
シベリウスのレンミンカイネン組曲をかけた。
TIDALではMQAで聴くことができる。
会途中の休憩でも、会終了後にも、
シベリウスがとてもよかった、といってくれた。
たしかに、この日のシベリウスはよかった。
ここまで鳴ってくれるのか、と思うほどによかった。
別項で書いているように、サラステによるシベリウスは、
菅野先生のリスニングルームで、ジャーマン・フィジックスを中心としたシステムで聴いている。
その時の衝撃が強かっただけに、私にとって宿題としての一枚になっているだけでなく、
こういう場でかけよう、という気にはまずならない。
CDしかない時代であれば、持参することすらしなかっただろう。
でも、いまの時代、インターネットがあれば聴くことができる。
この音ならば、けっこううまく鳴ってくれるかも──、という期待が生まれていた。
菅野先生のところでの音には、まだまだ及ばない。
それは鳴らす前からわかっていたことで、私にとって大事なのは、
同じところを目指しているかどうか、である。
アポジー単体で鳴らしていたら、おそらくかけなかっただろう。
4PI PLUS.2があったからこその選曲だった。