チューナー・デザイン考(パイオニア Exclusive F3・その18)

オーレックスのST420はダイアルスケールをフロントパネルの最下部にもってきている。
ふたつあるメーターはダイアルスケールの上、フロントパネルのほぼ中央で、やや左側に寄っている。
チューニングノブは右端、電源スイッチは左端についている。

ST420以前にもダイアルスケールを下に、メーターを上に配置したチューナーがあったのは前述した。
けれどダイアルスケールをフロントパネル最下部に配置したのは、ST420が最初である。

ST420の登場以降、同じようにダイアルスケールを最下部にもってきたチューナーが、いくつか出てきた。
アキュフェーズのT104もそういう製品のひとつといえる。

T104はシンセサイザー方式だから、いわゆるダイアルスケールはない。
かわりに受信周波数を数字で表示するようになっている。
この表示部はダイアルスケールのように横に長い。T104はこれを最下部に配置している。
二つあるメーターダイアルスケールの上、フロントパネルのほぼ中央で、やや左側に寄っている、
チューニングノブは右端、電源スイッチは左端についている、と書けるように、ST420と基本的に同じである。

ことばで説明する以上に、ST420とT104の真正面からの写真を並べてみると、
基本レイアウトの共通性の同じであることがはっきりする。

このことに気づいたとき、私は嬉しかった。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]