チューナー・デザイン考(パイオニア Exclusive F3・その19)

オーレックスのST420のデザインは、どれだけ当時注目されていたのか。
1975年、私はまだオーディオに関心をもっていなかった。
1975年に出ていたオーディオ雑誌といえば、ステレオサウンドのバックナンバーはすべて読んでいるものの、
それ以外のオーディオ雑誌となると、ほとんど読んでいない。

なのではっきりしたことはいえないけれど、ST420のデザインについて、
オーディオ雑誌に何かを書いた人はいないのではないか。

アキュフェーズのT104が登場した1978年、
私はチューナーに対しての興味はいまほどではなかった。
チューナーのデザインに関しての興味もあまりなかったから、
ST420とT104のデザインの共通性についてまったく気がつかなかった。

でももし当時気づいていたとしたら、
アキュフェーズがオーレックスのデザインをマネした、ぐらいにしか思わなかっただろう。

いまははっきりと違う。
違ういまに、気づいて良かった、と思う。
そして、瀬川先生は、ST420のデザインに注目されていたはず、といえる。

ステレオサウンド 43号のベストバイの特集で書かれている。
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最近のオーレックスの一連のアンプは、デザイン面でも非常にユニークで意欲的だが、SY77は、内容も含めてかなり本格的に練り上げられた秀作といえる。
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「一連のアンプ」とあるから、アンプのことだけだと受けとめがちになるが、
アンプだけではないはず、チューナーも含めての、のことのはずだ。

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