スピーカーの述懐(その71)
昔は、アンプのゲイン(利得、増幅率)がカタログには記載されていたし、ステレオサウンドの特集で測定が行れている時代は、
個々のアンプのゲインだけでなく、コントロールアンプならば、フォノイコライザー、ラインアンプのゲインも測定されていた。
いつのころからか、ゲインが気にされなくなった。
メーカーも発表しなくなってきたし、オーディオ雑誌も読者も気にしなくなっていっている。
スピーカーの出力音圧レベルは、dBで表記されている。つまりスピーカーを含めたシステム全体のゲインを、
スピーカーの出力音圧レベルは大きく左右する。
昔のパワーアンプは、入力感度は1Vだったり、0.5Vだったりしていた。
いまは2Vぐらいが多くなっている。これだけでも、同じ出力のアンプであっても、ゲインは違ってくる。
100dB/W/m前後の出力音圧レベルのスピーカー、0.5Vの入力感度のパワーアンプの組合せに、
1990年ごろのコントロールアンプを接いだことがある。
管球式のコントロールアンプだったのだが、明らかに真空管がスピーカーからの音を拾っているのが確認できた。
世評の高いアンプだったし、私もずっと以前、このコントロールアンプは、別の組合せで聴いていたが、そんな症状は確認できなかった。
パワーアンプの入力感度もスピーカーの出力音圧レベルも違っていたからだろう。
スピーカーの出力音圧レベルは、システムのゲインに直結している。同時にゲイン配分も忘れてはならない。