数日前に、写真家の野上眞宏さんから「Mojoで遊びましょう」という誘いがあった。
それで昨晩は、野上さんのところに行っていた。
MojoはWindowsパソコンとUSBで接続されていた。
ヘッドフォン端子からの出力をRCAに変換するアダプターがつけられていた。
記憶にある(といっても三ヵ月半ほど前のこと)以前のD/Aコンバーターの音とは、
あきらかに違うけれど、良さもあればそうでないと感じるところもあった。
途中で以前のD/Aコンバーターも試しに鳴らしてみる。
もう一度Mojoに戻して、少しセッティングを変える。
ちょっと面白い置き方も試した。
その音は良くても、実用性には欠ける。
そんなことをやっていると、音も変っていく。
といっても、何か特別なアクセサリーを使ったわけではない。
細かなことは書かないが、なんだぁ〜、と思われるようなことをいくつかやっただけ。
いくつかのアルバムを聴いてカンターテ・ドミノ(DSD)を聴くころには、
いい感じで鳴るようになってきた。
その次に、シンガーズ・アンリミテッドの“A CAPELLA”。
これが驚くほどの音だった。
Mojoの筐体についている三つのインジケーターの一つは、
色で入力されているデジタル信号の状態を示す。
“A CAPELLA”では44.1kHzを示す色になっている。
CDをリッピングしたものだから、とうぜん44.1kHzである。
なのに聴いている印象は、ハイレゾ音源? とMojoのインジケーターを確かめるほどに、
うまいぐあいに鳴っている。
CHORDのD/Aコンバーターは、Mojoの上にQUTESTはがあり、
その上にはHUGO 2、HUGO TT、DAVEがある。
MojoよりQUTEST、QUTESTよりHUGO 2……、
そんなふうに音そのものは良くなっていくはずだ。
MojoとDAVEを直接比較すれば、きっと大きな差に驚くとは思う。
でも、それは当り前のことであり、そうでなければ困る。
MojoとDAVEを直接比較しての驚きと、
Mojoを聴いての、特に昨晩の“A CAPELLA”の音での驚きは、
同列には比較できない性質の違いがある。
Mojoでの“A CAPELLA”の音には、野上さんも驚かれていた。
目の前にあるのは掌サイズのD/Aコンバーターであり、
価格も50,000円前後である。
ソニーが最初に出したポータブルCDプレーヤーのD50も、同じような価格だった。
1984年に発売されている。
D50の音はイヤフォンでも、スピーカーでも聴いている。
その後も、いくつかのポータブルCDプレーヤーは聴いている。
イヤフォンで主に聴いたし、中にはスピーカーで聴いたモノもある。
単体のCDプレーヤーとD/AコンバーターとしてのMojoを比較するのは、少し無理があろう。
それでもどちらも掌サイズで、
価格も近い(といっても年代的な差を考慮すればMojoの価格もスゴい)。