ケーブル考(その1)
別項で「骨格のある音」について書きながら、
関節のことを考えていたときに頭に浮んでいたのはケーブルのことだった。
オーディオの系の中でのケーブルとは、まさしく関節ということに気がついた。
人は関節があるから体を動かせる。
さまざまなポーズをとることもできる。
こじつけめくが、オーディオもケーブルという関節があるから、
いくつものコンポーネントを組み合わせることができ、
そしてそれらのコンポーネントをかなり自由に配置することができる。
ケーブルという関節がもしオーディオになかったら、オーディオの設置の自由度は極端になくなってしまう。
関節には可動範囲があるから、360度自由に手や足を動かせるわけではない。
ケーブルにも長さ、太さ、硬さなどによる「可動範囲」といえるものがある。
そんなふうに考えていたら、ケーブルのことをジョイントケーブルということもあることを思い出した。
jointは関節、継ぎ目、接合箇所である。
ケーブルは、たしかに関節である。
ならば関節としてのケーブルについて考えていくこともできるはず。