Date: 7月 24th, 2013
Cate: ケーブル
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ケーブル考(その2)

ケーブルを、オーディオのシステムにおける関節とするならば、
ラジカセは、ひとつの筐体にカセットデッキ、チューナー、アンプ、スピーカーがおさめられているから、
外付けのケーブルは必要としない。
その意味では関節のないシステムということになり、
だからこそ1パッケージであり、ひょいと片手で持ち運べるし、
セッティングもどこかに置くだけだ。

もちろん置き場所によって音は変化するけれど、
コンポーネント・オーディオ的なセッティングの気難しさは、そこには存在しない。

つまりセッティングの自由度がほとんどないかわりに、
セッティングの面倒からも解放されているわけだ。

以前は、一体型ステレオと呼ばれるものがあった。
これもラジカセと同じつくりであり、ひとつにまとめられていた。
セパレート型ステレオもあった。
スピーカー部だけが独立している。つまりスピーカーケーブルが必要となる。
ここで関節が一箇所(正確には左右チャンネル必要だから二箇所)加わる。

そのことでスピーカーのセッティングの自由度は大きく増すことになる。
それまでは左右のスピーカーの間隔も固定されていた。
スピーカー部がセパレートされたことで、
スピーカーケーブルの長さ次第では、ふたつのスピーカーの間を大きく離せる。

コンポーネント・オーディオとなると、プレーヤー、アンプ、スピーカーと分離される。
また関節が一箇所ふえる。
アンプがセパレート型になれば、また関節が増える。
マルチアンプになれば、関節はまた増える。
今度は一箇所ではなく、パワーアンプの数によって、関節の増設も増えることになる。

オーディオが高性能化(高音質のため)にセパレートされてきたことで、
ケーブルの存在箇所(関節)は増えていった。

さらにレコードだけでなく、ラジオも聴きたい、テープも聴きたい、
CDも聴きたい、ということになると、直列的にではなく、並列的に関節が増えていく。

つまりコントロールアンプの入力端子に接続されるケーブルは、並列的な関節ということになる。

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