Archive for category 1年の終りに……

Date: 12月 24th, 2016
Cate: 1年の終りに……, デザイン

2016年をふりかえって(その5)

2016年夏あたりから、2020年の東京オリンピック/パラリンピックのエンブレムが、
街中で見かけるようになった。

学校にも、スーパーにも、企業のピルでも、
いろんなところで、ようやく決ったエンブレムが飾られている。

大きなサイズのものである。
オリンピックとパラリンピック、ふたつのエンブレムが飾られているから、
見ていて、最初に選ばれた(といえるのだろうか)佐野研二郎氏のエンブレムでなくてよかった、
と心底思った。

頭の中で、例のエンブレムが飾られているところを想像したからである。
あのエンブレムが、このサイズで街のいろんなところに飾られたとしたら……。

この東京オリンピック/パラリンピックのエンブレムの件では、
デザイナー、デザインに対しての誤解が生れ、広まったといえる。

しかもエンブレム問題に留まらず、
その後も、いわゆるパクリがインターネットで指摘される事態となった。

そして今年11月には、東京デザインウィークでの事故(事件)が起った。

デザイナーと呼ばれる、呼ばれたい、ごく一部の人たちの起したことが、
デザイン、デザイナーをより誤解させ、貶める。

こんなことをやらかしてしまう人たちをデザイナーと呼んでいいのだろうか、という疑問がある。
でも、世の中ではデザイナーと呼ばれている。

ならば本来の意味でのデザイナーと呼ばれるにふさわしい人をなんと呼べばいいのだろうか。
心あるデザイナーの中には、デザイナーという呼称を拒否したいと思う人もいよう。

デザイン(design)に現在進行形のingをつけると、
このブログにも使っているdesigningになり、過去形をつけるとdesignedである。

いまのごく一部のデザイナーと呼ばれていても、
デザイナーとは到底呼んではいけない人たちがやらかしたこと、やらかしていることによって、
designにつくのは、ingでもedでもなく、deadなのかもしれない。

design + dead = designdead

Date: 12月 15th, 2016
Cate: 1年の終りに……

2016年をふりかえって(その4)

JBLの70周年記念モデルが、4312SEであったから、
今年一年をふりかえって気になるスピーカーとはいえない。

今年の新製品で気になったスピーカーは、ひとつある。
ヤマハのNS5000がああいう結果になってしまったから、NS5000ではなく、
ソナス・ファベールのCHAMELEON Bという小型スピーカーである。

サイドパネルを交換できることが特徴なだけに、あなどっていた。
インターナショナルオーディオショウでのノアのブース。
入った時に、ちょうどCHAMELEON Bに切り換えられているところだった。
ワディアのシステムで鳴らされていた。

ソナス・ファベールは、フランコ・セルブリンによって設立されたスピーカーメーカーである。
セルブリンを、スピーカーづくりの達人もしくはそれ以上の存在と評価している人もいる。

セルブリンのつくったスピーカーはすべて素晴らしい、という人もいる。
私はそこまでは思っていないけれど、セルブリンが離れてしまったソナス・ファベールには、
正直興味がなくなっていた。

にも関わらずCHAMELEON Bから鳴ってきた音は、もう少し聴いていたいと思わせた。
まったく期待していなかったスピーカーだけに驚きが先に立ったが、
聴いていくうちに、好ましいスピーカーだと実感できた。

ワディアのシステムも大袈裟ではない。
CHAMELEON Bも同じだ。

他のアンプでも聴いてみたいと思っていたけれど、
ワディアのシステムとの相性も良いように感じた。

Date: 12月 14th, 2016
Cate: 1年の終りに……

2016年をふりかえって(その3)

ハーマンインターナショナルに関することで、もうひとつある。
JBLの創立70周年記念モデルのことだ。

一方的に、勝手に私は期待していた。
EverestシリーズのトップモデルとしてDD66000が60周年記念モデルだったから、
K2シリーズのトップモデルとして、JBL ProfessionalのM2をベースにしたスピーカーが出る、
そう思い込んでいた。

見事に外れてしまったわけだし、実際に登場した70周年記念モデルの4312SEも、
音を聴いてみると、納得できるのかもしれないが、
そうであったとしても一抹の寂しさは拭えない。

70周年記念モデルがそうであったということは、もしかすると75周年記念モデルが……、
などという期待も持っている。

70周年よりも75周年なのかもしれない──、
そう思いはじめたところに、ハーマンインターナショナル買収合意のニュースだった。

五年後、ハーマンインターナショナル、JBLがどう変化しているのか、
まったく予想できない。
そう大きくは変化していないのか、それとも大きいといいたくなる変化をしているのか。

勝手な妄想にすぎないのだが、
JBL創立75周年記念モデルには少なからぬ影響があるような気がしてならない。
(そんなモデルはまったく存在していないのかもしれないが……)

Date: 12月 12th, 2016
Cate: 1年の終りに……

2016年をふりかえって(その2)

あと三週間ほどあるから、
もっと大きなニュースが飛び込んでくる可能性がまったくないわけではないが、
オーディオ業界で今年もっとも大きなニュースといえば、
サムスンによるハーマンインターナショナル買収合意の件だ。

このニュースを、ステレオサウンドはどう取り扱うのか。
それを楽しみにしていたけれど、201号の内容をウェブサイトで確認した限りでは、
記事にはなっていないようである。

やっぱりな、と思ったし、そういうものか……、とも思った。
ニュースは11月14日だったから、
週刊誌、月刊誌にとっては十分な時間であっても、
季刊誌のステレオサウンドにとっては一本の記事をつくるには不十分な時間だったのかもしれない。
来年春の202号に載るのかもしれない(載らないと思っているけれど)。

SNSでは、このニュースに対して悲観的なコメントが圧倒的だったけれど、
少なくともこのニュースのおかげで、ハーマンインターナショナルという企業の、
オーディオマニア的な立場からは見えていなかったところの一部を知ることはできた。

このブランドの、この部門も持っていたのか、ということも知ることができた。

日本にあるハーマンインターナショナルの体制も数年前に大きく変っている。
そのこともあって、インターナショナルオーディオショウからハーマンは撤退した。
大阪のオーディオショウではJBLを聴けても、
東京のオーディオショウではJBLが聴けないという状況が、当り前になりつつある。

ユーザー、オーディオマニアの望むところとは無関係に、企業は変化していっている。
時に非常に大きく変化することがある。

サムスンによる買収で、まったく何も変化しないということはありえない。
何が変化していくのか、変化しないのか。
どう変化していくのか。

その変化を、オーディオ・ジャーナリズムは読み手に伝えてくれるのだろうか。

Date: 12月 10th, 2016
Cate: 1年の終りに……

2016年をふりかえって(その1)

2016年も、あと三週間ほどで終る。
今年は、毎月第一水曜日に行っているaudio sharing例会(次回からはaudio wednesday)で、
音を鳴らしたことが、今年の個人的な「今年をふりかえって」の筆頭に来る。

2011年2月から始めた。
来年1月で丸六年になる。
来てくれる人は少ない。

音を鳴らすようになったからといって、増えたりもしなかった。
話題の新製品の試聴を行っているわけではないし、
そんなところだろう、と受けとめている。

来てくれる人は、毎回楽しみにしてくれていると、思っている。
楽しまれている、とも思っている。

今年は九回、音出しを行った。
実験的な要素を、どこかに加えての音出しだった。

先日行った12月のaudio sharing例会でも、実験的なことをふたつほどをやっている。
今年やった実験的なことで大きかったのは、
やはり直列型ネットワークである。

ここでもウーファーとトゥイーターのどちらを優先する接続をするかに対して、
バイワイアリングでも直列型ネットワークでも、ウーファーを優先するということは、
変わりないということが、はっきりした。

ただし直列型ネットワークの場合の、ウーファーを優先する場合の接続方法は、
最初に考えていたのとは逆になる。

音を聴いて判断したうえで、もう一度回路図を見て考え直せば、
直列型ネットワークで、どちらの接続方法がウーファーを優先することになるのかは、
試聴結果と一致する。

九回の音出しをやりながら、
ステレオサウンド試聴室での試聴時の気持を思い出していた。

Date: 12月 31st, 2015
Cate: 1年の終りに……, デザイン, 書く

2015年の最後に

これが6000本目になる。
予定では、早ければ11月中に、遅くても12月上旬には6000本目を書いているはずだったが、
ここまでずれ込んでしまった。

四年後の2020年の暮れには10000本目を書き終えて、
このブログにも大きな区切りが来る。

あと4000本。
どれだけのことを書いていけるだろうか……、
そんなことは実は考えていない。

考えているのは、デザインとデコレーションの違いと文章との関係について、である。
音について語る際に、気をつけなければならないのは、
ややもするとデコレーションな文章に傾くことだ。

これまでにデザインとデコレーションの違いについて、私なりに書いてきた。
これからも書いていく。

書きながら、デザインとデコレーションの違いについて考えている。
そして、それについて書く文集が、デコレーションなものになっていては……、と思う。

オーディオ雑誌を開けば、安っぽいデコレーションな文章がそこかしこにある。
デザインとデコレーションの違い・区別がわかっていない文章が溢れている。

デコレーションの技だけに長けた文章を、高く評価する人も少なくない。
そういう書く技だけを磨いてきた人を、私はどうしてもオーディオ評論家とは呼べない。

評論とは何か、論とは何か。
文章そのものがデザインともっともっと結びつかなくて、どうしてオーディオ評論といえるだろうか。

2016年から2020年までの四年間の4000本のうち、
何本、デザインといえるものを書けるだろうか。

Date: 12月 29th, 2015
Cate: 1年の終りに……

2015年をふりかえって(その9)

そもそも較べること自体がおかしいのはわかっていても、
やはりKK塾での講師の方々の講演をきくと、
インターナショナルオーディオショウで、講演と称されているものは、いったい何だろうか、と考える。

聞いていて楽しい話がまったくないとは、私だって言わない。
けれど、その楽しい話は楽しいけれど、講演とは呼べない。

例えば映画。
映画を観終って映画館を出る。
「あー、楽しかった」といいながら映画館を後にした瞬間に、
ついさっき観たばかりの映画の内容をほとんど憶えていない、ということもある。

そういう映画をくだらない、とは思わない。
二千円近い入場料を払い、一時間半から二時間ほどの映画を観る。
その時間が楽しければ、映画の内容をほとんどおぼえていなくとも、
それは映画として楽しめたわけで、「あー、楽しかった」と口にしているくらいだから、
入場料をもったいない、とは感じていないわけでもある。

そういう映画もあれば、オープニングのシーンからこまかなところまで憶えてしまう映画もある。
どちらも同じ入場料で観れる映画であり、私はどちらの映画も好きである。

このふたつの映画を比較して、前者の映画をみたのはもったいなかった、とは思わない。
映画にはさまざまな作品、ジャンルがあるのを映画を観にくる人はあらかじめわかっているからだ。

この理屈でいけば、KK塾での講演だけでなく、
インターナショナルオーディオショウの講演と称されているものも講演なのではないか、
そうなるわけだが、それでも私には、やはり講演とはどうしても思えない。

講演とは思えないから、
インターナショナルオーディオショウで講演と称するものをやっている人たちを、
どうしてもオーディオ評論家とは思えないのだ。

オーディオ評論家ではなく、オーディオ随筆家、オーディオ漫筆家であれば納得するのかもしれないが……。
オーディオの講演と呼べるものが、来年は聞けるだろうか。

Date: 12月 28th, 2015
Cate: 1年の終りに……

2015年をふりかえって(その8)

ここまででスピーカーシステム三機種、ヘッドフォン・イヤフォンを二機種、
パワーアンプが一機種、本が一冊、ドローンという話題でもうひとつで、八つあげた。

あとふたつで十なのだが、ひとつは決っているが、もうひとつが思いつかない。
結局、あとひとつしか書けそうにない。

なので、これが最後のひとつとなる。
それは10月から始まったKK塾である。

オーディオとは直接関係のないことのように思われるかもしれないが、
今年、これほどオーディオに関して刺激的であったことは、他にない。
私はオーディオマニアだから、KK塾できいたこと(学んだこと)をオーディオに変換して考えてしまう。

そういう私にとって、KK塾はオーディオに直結している。
オーディオそのものである、といえる。

ここであれこれ書くことはできるけれど、とにかく五反田のDNPホールに来てほしい。
来年の春までにあと四回開催される。

Date: 12月 27th, 2015
Cate: 1年の終りに……

2015年をふりかえって(その7)

2014年にくらべて2015年の今年、頻繁にニュースに登場してきた言葉に、ドローンがある。
インターネットのニュースサイトでも、ドローンのことが取り上げられることが多かった。
それだけ、いろんなドローンの写真を見た。

そうやってドローンの写真を見るたびに連想していたのは、アナログプレーヤーのことである。
ドローンとアナログプレーヤーが重なって見えてくる。

アナログプレーヤーにはハウリングという現象から完全に逃れることはできない。
ステレオサウンドにいたころ、水銀のプールに浮べてみてはどうなんだろう、というアイディアも出た。
面白いと思ったけど、これでハウリングから逃れられ音が良かったとしても実用的とはいえない。

ドローンのように空中に浮んだらどうだろうか。
実際には空中で静止させることの難しさにぶつかるだろうから、そう簡単にうまくいくとは思えない。

それでもドローンの形は、アナログプレーヤーの形につながってくる。

アメリカのドラマ、マイノリティ・リポートでは、2065年のアナログプレーヤーが登場する。
ソニーやオーディオテクニカが以前販売していたポータブルプレーヤーを垂直に立てて使うようなモノ。

このアナログプレーヤーよりも。さまざまなドローンの形のほうが、
未来のアナログプレーヤーの形を、何か示唆しているように感じている。

Date: 12月 26th, 2015
Cate: 1年の終りに……

2015年をふりかえって(その6)

ステレオサウンド 197号の附録(卓上カレンダー)がもうすこしまともなのものだったら、
購入していただろうし、特集の内容は、このテーマで書くのにぴったりの号だけれど、
購入していないから、記憶に頼ってあれこれ思い出そうとしているけれど、
何があっただろうか……、とキーボードをたたく指が止ってしまう。

そういえば、と思い出すのはオーディオ機器ではなく、本だったりする。
二ヵ月前に「レコードと暮らし」という本のことを書いた。

この本の著者、田口史人氏の本がもう一冊出ている。
日本のポータブル・レコード・プレイヤーCATALOG」である。

リンク先のサイトを見ていただくか、書店にこの本を手に取ってほしい。
私の家にもポータブルレコードプレーヤーはあった。
そのポータブルレコードプレーヤーで、レコードを初めて聴いた。

オーディオに関心を持ちはじめると、こんなモノ、とつい思ってしまっていたが、
あの時代のポータブルレコードプレーヤーは、クリスタル型の高出力カートリッジがついていた。
一般的なMM型、MC型とは違い、振幅比例型のこの発電方式のカートリッジは、
RIAAイコライザーを必要としない。

出力が大きいことと相俟って、ポータブルレコードプレーヤーの内蔵のアンプは小さい。
凝ったものではない。
しょぼい作りといえる。

けれど、このミニマムな構成から出てくる音は、そうひどいものではない。
ポータブルレコードプレーヤーの音でも、鳴ってきた音楽に感動していたのだから。
そういう体験を持っているから、「日本のポータブル・レコード・プレイヤーCATALOG」はおもしろい。

Date: 12月 26th, 2015
Cate: 1年の終りに……

2015年をふりかえって(その5)

アンプで気になっているのは、ナグラのパワーアンプCLASSIC AMPだ。

今年のインターナショナルオーディオショウはわずかな時間しかいられなかった。
なのでナグラの輸入元である太陽インターナショナルのブースに行けなかった。

CLASSIC AMPは、そこにあったのだろうか。
あったのならば、音を聴きたかった、といまごろ後悔している。

私にとってナグラのアンプといえば、MPAである。
ナグラの他のどのアンプよりも、MPAは印象に残っている。

音のそうだが、フロントパネル中央に吹出し口があり、
空冷ファン廻り出すと、ここから熱風が出てくるという、
他のアンプでは、こういう設計のモノはない、といいたくなるところも含めて、である。

MPAの製造中止以降、ナグラのパワーアンプで魅力を感じるモノは、私にはなかった。
けれどCLASSIC AMPは、太陽インターナショナルのサイトで見た時から、
もしかすると、このアンプはMPAの再来かもしれない、と勝手に期待している。

MPA同様、出力段はMOS-FETである。
MPA同様、たっぷりとアイドリング電流を流しているのだろうか。
空冷ファンはないようだ。
ナグラ独自のメーターは、ちゃんとついている。

使用をみて、勝手にこのくらいかなと予想した価格よりも、実際の価格はちょっと高めだった。
それでも、CLASSIC AMPは聴いて見たいパワーアンプの筆頭格である。

ステレオサウンド 197号に新製品紹介の記事が載っているが、
まだ見ていない。

Date: 12月 24th, 2015
Cate: 1年の終りに……

2015年をふりかえって(その4)

ヘッドフォン、イヤフォン関係では、シュアーの初のコンデンサー型であるKSE1500だ。
そしてベイヤーのT1 2nd Generation

私だけの印象なのかもしれないが、
同じドイツのヘッドフォンメーカーであっても、
ゼンハイザーよりもベイヤーの存在は、日本では地味な位置づけにあるように感じている。

私はベイヤーのヘッドフォンには好感をもっている。
だから少々残念な気がしていたし、
ベイヤーのフラッグシップモデルのT1の後継機がそろそろ出てもいいころなのに思っていたから、
T1 2nd Generationは、やっと出た! ということで挙げておきたい。

ただ、どちらのモデルもまだ聴いていない。
どちらもヘッドフォン祭で聴こうと思えば聴けたのだが、
なんとなくあそこの会場で試聴するという気にはなかなかなれず、聴かずじまいである。

Date: 12月 18th, 2015
Cate: 1年の終りに……

2015年をふりかえって(その3)

クラフトノーツのOT360へのリンクをクリックされた方は、
こんなスピーカーを? を思われたかもしれない。

私は、このブランドもスピーカーもまったく知らなかった。
10月開催の音展で初めて見かけた。

どちらかといえば貧相な外観のスピーカー、
このスピーカーが置かれていたブースに入った時、ちょうど鳴っていた。よく聴くディスクがかけられていた。
このディスクは、インターナショナルオーディオショウでもかけていたブースがあった。
このディスクが、思いの外、演奏の雰囲気を醸し出していた。

OT360はペアで11万円(税別)する。
約30年前の598のスピーカーに投入された物量からすると、いくら時代が違うとはいえ、
がっかりされるかもしれない。

世の中には原価厨と揶揄される人たちがいる。
なんでもかんでも、この製品の原価はこのくらいだから、
この価格は高すぎる、などとくだらないことをいう人たちだ。

この人たちからすればOT360は、
高すぎるスピーカーということになるだろう。

OT360のユニットは11cm口径のフルレンジユニットが一発。
エンクロージュアの材質はダンボールだ。
専用スタンドも段ボールでできている。

もうこれだけで拒否反応をおこす人がいるのはわかっている。
OT360はエンクロージュアをただ段ボールで作ったスピーカーではない。
段ボールでなければならなかった構造をもつスピーカーである。

もっと聴きたいと、音展で思っていた。
けれど時間がきてしまい、同じブースでデモを行う他社の時間になり、一曲しか聴けなかった。
でも、その一曲の鳴り方は印象に残っている。

Date: 12月 17th, 2015
Cate: 1年の終りに……

2015年をふりかえって(その2)

JBL PROFESSIONALのM2の存在を知ったのは、今年の春だった。
二年前にでていたモデルのことを、今年の春に知ったわけだ。

M2の存在を知ってからというもの、このスピーカーに搭載された技術が、
いつコンシューマー用モデルに使われるのか。
特にD2 Dual Driverを、なぜJBLはすぐにもコンシューマー用モデルに採り入れないのか。
このことが疑問だった。

来年のJBL創立70周年記念モデルまで採用しないのか、とまで思っていた。
そこに4367が、いきなり登場した。

見た目は4365とほぼ同じだし、型番も近いものだから、
D2 Dual Driverの採用はないものだと勝手に思っていた。
けれど、拍子抜けするくらいに、唐突に採用している。

去年からJBLの輸入元であるハーマンインターナショナルは、
インターナショナルオーディオショウに出展しなくなった。
もし出展していたら、今年のショウでは聴けたかもしれない。

4367の音は、まだ聴いていない。
聴いていないけれど、このスピーカーが悪いはずはない、という直感はある。
私としては、DD66000の登場よりも、4367の登場に昂奮している。

ただ残念なのは、そのデザインである。
D2 Dual Driverの写真を見ると、触りたくなるほどなのに、
スピーカーシステムとしての4367には、そんなことはまったく感じない。

そのためなのか、いまひとつ注目度が低いような気さえする。

スピーカーではもうひとつに気になった製品がある。
クラフトノーツというブランドのOT360である。

Date: 12月 16th, 2015
Cate: 1年の終りに……

2015年をふりかえって(その1)

毎年12月になると、10大ニュース的なことを書こうと思う。
思うけれど、10もあげられずに、結局は書かずに年を越してしまっていた。

今年は思いつくままではあるが、いくつか書いていこう。
といってもオーディオの仕事をしているわけではないから、
今年登場したオーディオ機器のごく一部しか聴いていない。
なので、きわめて個人的な「今年をふりかえって」である。

まず挙げておきたいのは、ヤマハのNS5000のプロトタイプのお披露目である。
別項で書いているので、ここでは簡単に触れておく。

ヤマハのスピーカーの型番のNSはnatural soundを表している。
ヤマハのナチュラルサウンドとは、基本的に穏やかな音である。
そして適度にエッジをきかせている。

そのきかせ具合が、NS1000MとかNS500といったグループと、
NS690に代表されるグループとでは違ってくる。

今回のNS5000を聴いて感じたのは、エッジの強調具合に頼ることなく、
ヤマハが目指していたであろうナチュラルサウンドが実現しつつあるということだ。
とはいっても、音の輪郭がぼけているということではない。

NS5000の評価は、どうもあまり芳しくないようである。
インターネットでの匿名の印象記は、ひどいものが多かった。
たまたま私が目にしたものがそうだっただけかもしれないが、残念に思うし、
ヤマハが来年夏の発売までに、どうするのかが不安でもある。

私としてはいまの方向で自信をもって進めてほしいのだが、
批判的な意見を採り入れてしまい、違う方向に行ってしまっては……、と思っているからだ。

もうひとつスピーカーをあげれば、JBLの4397WXの登場だ。
4367とNS5000と同価格帯のスピーカーとなる。