2015年をふりかえって(その1)
毎年12月になると、10大ニュース的なことを書こうと思う。
思うけれど、10もあげられずに、結局は書かずに年を越してしまっていた。
今年は思いつくままではあるが、いくつか書いていこう。
といってもオーディオの仕事をしているわけではないから、
今年登場したオーディオ機器のごく一部しか聴いていない。
なので、きわめて個人的な「今年をふりかえって」である。
まず挙げておきたいのは、ヤマハのNS5000のプロトタイプのお披露目である。
別項で書いているので、ここでは簡単に触れておく。
ヤマハのスピーカーの型番のNSはnatural soundを表している。
ヤマハのナチュラルサウンドとは、基本的に穏やかな音である。
そして適度にエッジをきかせている。
そのきかせ具合が、NS1000MとかNS500といったグループと、
NS690に代表されるグループとでは違ってくる。
今回のNS5000を聴いて感じたのは、エッジの強調具合に頼ることなく、
ヤマハが目指していたであろうナチュラルサウンドが実現しつつあるということだ。
とはいっても、音の輪郭がぼけているということではない。
NS5000の評価は、どうもあまり芳しくないようである。
インターネットでの匿名の印象記は、ひどいものが多かった。
たまたま私が目にしたものがそうだっただけかもしれないが、残念に思うし、
ヤマハが来年夏の発売までに、どうするのかが不安でもある。
私としてはいまの方向で自信をもって進めてほしいのだが、
批判的な意見を採り入れてしまい、違う方向に行ってしまっては……、と思っているからだ。
もうひとつスピーカーをあげれば、JBLの4397WXの登場だ。
4367とNS5000と同価格帯のスピーカーとなる。