Date: 12月 12th, 2016
Cate: 1年の終りに……
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2016年をふりかえって(その2)

あと三週間ほどあるから、
もっと大きなニュースが飛び込んでくる可能性がまったくないわけではないが、
オーディオ業界で今年もっとも大きなニュースといえば、
サムスンによるハーマンインターナショナル買収合意の件だ。

このニュースを、ステレオサウンドはどう取り扱うのか。
それを楽しみにしていたけれど、201号の内容をウェブサイトで確認した限りでは、
記事にはなっていないようである。

やっぱりな、と思ったし、そういうものか……、とも思った。
ニュースは11月14日だったから、
週刊誌、月刊誌にとっては十分な時間であっても、
季刊誌のステレオサウンドにとっては一本の記事をつくるには不十分な時間だったのかもしれない。
来年春の202号に載るのかもしれない(載らないと思っているけれど)。

SNSでは、このニュースに対して悲観的なコメントが圧倒的だったけれど、
少なくともこのニュースのおかげで、ハーマンインターナショナルという企業の、
オーディオマニア的な立場からは見えていなかったところの一部を知ることはできた。

このブランドの、この部門も持っていたのか、ということも知ることができた。

日本にあるハーマンインターナショナルの体制も数年前に大きく変っている。
そのこともあって、インターナショナルオーディオショウからハーマンは撤退した。
大阪のオーディオショウではJBLを聴けても、
東京のオーディオショウではJBLが聴けないという状況が、当り前になりつつある。

ユーザー、オーディオマニアの望むところとは無関係に、企業は変化していっている。
時に非常に大きく変化することがある。

サムスンによる買収で、まったく何も変化しないということはありえない。
何が変化していくのか、変化しないのか。
どう変化していくのか。

その変化を、オーディオ・ジャーナリズムは読み手に伝えてくれるのだろうか。

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