聴いているという感覚、鳴らしているという感覚(その2)
自身の音を良くしていくために、オーディオマニアならば、数えきれないほどの比較試聴をしている。
アンプの比較試聴、スピーカーの比較試聴といった、大きな比較試聴もあれば、ケーブルをかえてみての比較試聴もあるし、ほんのわずかスピーカーの設置位置をかえてみての比較試聴もある。
そのたびごとに、どちらがいい音なのか、自分にとって好ましい音なのかを判断して、どちらかを選ぶ。
常に、こっちがいい、と判断がつくとは限らない。こっちもいいけど、あっちも捨てがたい魅力を持っている、と迷うこともある。
どちらも手元に置けることもあれば、予算的、スペース的にどちらかを選択しなければならない場合もある。
とにかくそうやって、時には失敗したかも──と思うことを含めて、音は少しずつ良くなっていくもの。
ここで思うのは、その時々の比較試聴では、文字通り比較しているわけだが、オーディオマニアは過去の自身の音と、現在鳴っている自身の音とを、本当に比較しているのか、という疑問を持つ人、持たない人がいるような気がする。