SAE Mark 2500がやって来る(その5)
1975年、登場時のMark 2500の価格は650,000円で、
その後690,000円になった時期もある。
Mark 2600は登場時、755,000円だった。その後円高のおかげで690,000円になっている。
それが四十数年後、十分の一以下で手に入れられた。
今回は運も良かったのだろうが、
それでも、いまではどちらかといえば安価な価格で手に入れられることが多い。
だからお買い得かといえば、かならずしもそうとはいえない。
なにせ四十年以上経っているアンプなのだから、
故障していなくとも手入れは必要となる。
それには自分でやるか、信頼できる業者に依頼するか。
私は自分でやる予定だ。
古いアンプの場合、ヤフオク!だけでなく、
オーディオ店でも、オーバーホール済み、メインテナンス済みとあったりする。
中には、完全メインテナンス済み、と謳っているところもある。
それをそのまま信じるのか、疑ってかかるのか。
私は、ほとんど信じていない。
音が出るようにはなっている──、そのくらいの感覚で受け止めている。
これに関してもだが、こういうことを書くと、
あそこの店の技術は信頼できる、といってくる人がいる。
どこなのかは書かないが、そういう店の一つで、ずっと以前、
ダイナコのSCA35を買ったことがある。
メインテナンス済み、完動品とあったが、ひどかった。
フォノイコライザーの真空管が左右チャンネルで違うモノがついていた。
信じられないようなミスをやっているにもかかわらず、完動品といっている。
そんな店の評判が、オーディオマニアのあいだでは高かったりすることがある。
でもよく話を聞いてみると、あそこの店の技術は高い、といっている人は、
そこで買ったことがなかったりする人だ。
買ったことのある人でも修理に出したことはない、という人だ。
なんとなくのイメージで、そう言っているだけである。
だから当てにしない方がいい。
今回、そんなひどい店の名前を出さなかったのは、
かなり時間が経っているからだ。
あのころのままかもしれないが、よくなっているかもしれない。