Date: 6月 17th, 2021
Cate: 戻っていく感覚
Tags:

SAE Mark 2500がやって来る(その2)

SAEのMark 2500を知ったのは、
私にとって初めてのステレオサウンドとなる41号と
別冊「コンポーネントステレオの世界 ’77」である。

41号では特集「世界の一流品」で瀬川先生が紹介されていた。
「コンポーネントステレオの世界 ’77」では、
JBLの4343を鳴らすアンプとして、マークレビンソンのLNP2とのペアで、
バロック音楽を鳴らすための組合せをつくられていた。

同じ「コンポーネントステレオの世界 ’77」では、
室内楽を聴く読者のために、
タンノイのArdenにスチューダーのA68という組合せもつくられていた。
コントロールアンプは、こちらもLNP2だった。

オーディオに関心をもったばかりのころに読んでいるだけに、
クラシックを聴くための組合せであっても、
同じ人がつくる組合せであっても、
室内楽が中心となると、スピーカーがかわり、パワーアンプの選択もこうかわるのか。
求心的な響きをもとめるということとは、そういうことなのか──、
と中学二年の私は、そんなことを思っていた。

このことがあるから、タンノイにSAEのMark 2500を組み合わせたいとは、
ほとんど思ったことがない。

Mark 2500は、そのころ、私にとってスレッショルドの800Aととともに、
憧れのパワーアンプだった。
まだマークレビンソンのML2は登場していない。

それでもアメリカ製のパワーアンプで、タンノイとなると、
SAEよりも800Aで鳴らしてみたい、とそのころの私は憧れていた。

つまり、そのころの私にとってMark 2500は、4343を鳴らすための存在であった。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]