SAE Mark 2500がやって来る(その4)
私が欲しかったのは、Mark 2500である。
三洋電機貿易扱いのMark 2600は、まったく興味がない。
こんなことを書くと、輸入元が変っただけだし、
RFエンタープライゼスもとっくになくなった会社なのだから、
輸入元の違いに、そこまでこだわることもないだろう、と考えている人はいる。
知人が、Mark 2600を昔買った、といっていた。
いい音ではなかった、ともいっていた。
だから、その知人に訊いた。
RFエンタープライゼス扱いではないてしょう、と。
三洋電機貿易扱いのMark 2600だ、という。
でも、知人は、どちらもMark 2600であることに違いはない。
三洋電機貿易扱いのMark 2600は、音がよくないから、
RFエンタープライゼス扱いのMark 2600もそうに違いない。
さらに、その知人は、瀬川先生の評価はあてにならなかった、とでもいいたげだった。
ステレオサウンド 51号に、「さようならSAE」というRFエンタープライゼスの広告が載った。
広告の本文にこうあった。
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当社では、これまで米国SAE社製品の輸入業務を行うとともに、日本市場での高度な要求に合致するよう、各部の改良につとめてまいりました。例えば代表的なMARK 2600においては、電源トランスの分解再組立てによるノイズ防止/抵抗負荷による電源ON-OFF時のショック追放/放熱ファンの改造および電圧調整によるノイズ低減/電源キャパシターの容量不足に対し、大型キャパシターを別途輸入して全数交換するなど、1台につき数時間を要する作業を行うほか、ワイヤーのアースポイントの変更による、方形波でのリンギング防止やクロストークの改善など、設計変更の指示も多数行ってまいりました。
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これだけのことをRFエンタープライゼスはやってきていた。
三洋電機貿易が、これだけのことをやるとは私には思えなかった。
やっていなかったはずだ。
これだけのことが施されたMark 2600と、そうでないMark 2600。
音に違いがない、とはとうてい思えない。
このことを説明した。
それでも、どちらもMark 2600だろ、と一緒くたに捉える人がいるのを知っている。
そんな知人のことはどうでもいいことであって、
冒頭のくり返しになるが、私が欲しいのはMark 2500である。
これはつまり、四十年以上前に製造されたアンプを買う、ということだ。
REPLY))
こんにちは、2500と2600は使用している部品が全く違います。2600は製造を日本メーカーに委託したのでは、部品はほとんど日本製です。